execitemusic
本レーベルは、Excite Music Store及びモバイルコロムビア上で先行独占展開され、配信される楽曲は、国内で入手が困難な高いクオリティのアイスランド楽曲を幅広いジャンルで集めていきます。
レーベルリリースの第1弾は、ヨーロッパでは名高いアイスランドJAZZを展開、第2弾は、アイスランドPOPS、第3弾は、アイスランドクラブミュージックを展開していく予定です。
小倉悠加
(おぐらゆうか Yuka Ogura)
70年代半ば洋楽に目覚め、単身アメリカへ留学。大学時代から来日アーティストの通訳に従事し、レコード会社勤務を経てフリーに。以来、音楽業界で幅広く活動。カーペンターズの解説の殆どを書いているためカーペンターズ研究家と呼ばれることも。2004年自らアイスランドの音楽を扱うアリヨス・エンタテイメントを設立。ミュージック・ペンクラブ会員。
小倉悠加

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ビョークやムームも虜にしたアイスランドのシニア・アーティスト、シグリズールおばあちゃんの訃報
 アイスランドから、封書の手紙が届いた。CDが届くことはあっても、手紙だけというのは珍しい。なにせメールで物事が済む時代なので。
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 外出しようと玄関に鍵をかけた後だったけれど、差出人に覚えが無いし、どうしても読みたくて、再度家の中に入り、手紙を開封した。

 「悠加さん、母に宛てたあなたからのカードと写真を見つけました」

 という書きだしだった。手紙の下半分には、私が大好きなおばあちゃんの写真があった。とてもうれしそうに赤ん坊を抱いている。

 ミーティングの集合時間に遅れそうなので、後は楽しみに読むことにして現場へ向かった。そしてミーティング時に、

 「見て見て、アイスランドから珍しく封書の手紙。それにね、私が大好きなおばあちゃんの写真も!なんか心暖まるよねぇ」

 そう言いながら、待ちきれずに内容を読み始めた。次の行には「母が2011年3月30日に他界したことをご連絡します」

 「え・・・・・・」

 私が大好きなおばあちゃんとは、シグリズル・ニールスドッティルさんで、ビョークも彼女の音楽を集めているという知る人ぞ知るアーティスト。ご高齢でいらっしゃり、最後に会ったのは2008年5月末で、数週間後に娘さんと同居するためレイキャヴィクを離れると言っていた。その後アイスランドへ行く度に、彼女がいるエギルスタディールまで行けないものかと考えた。が、会えず仕舞いで亡くなってしまった。

c0003620_220623.jpg  彼女の名前だけでピンと来ない人は、映画『氷の国のノイ』のサントラに使われていた曲の作者(自作自演)だと書けば、少しは分かりやすくなるだろうか。

 享年81歳。近年はアルツハイマーを発症し、手が動かなくなって音楽を弾けなくなった後も、写真をコラージュしてアートを楽しんでいた。私といっしょにアイスランド・エアウエイブス・ツアーへ行った方は、CDショップの12Tonarに飾ってあった、彼女の作品を目にした方も少なくなかったことだろう。

 そういえば、彼女の家までみんなで行ったこともありましたね。みんなに1枚ずつCDをプレゼントしてくれたっけ。お手製のアートワークでリリースしたCDも70種類は下らない。

 彼女と初めて会ったのは2003年のこと。ちょうどレイキャヴィクの文化シーンについてをまとめたいとリサーチしていたので、それでお会いする機会を得た。

c0003620_221363.jpg 彼女はデンマーク出身で、あまり英語も得意ではなかったけれど、意思疎通は可能だったし、辞書を引っ張り出して一生懸命に対応してくれた。行くと必ずクッキーやチョコレート、お茶を出してくださり、私が痩せているため(心配して?)サンドイッチを作ってくれたことも。

 とても心優しく、気が付く女性で、私があれこれで悩んでいた時期だったので、表情で気づいたのか、彼女はたぶん公には決して話さないであろう辛い話もしてくれたし、私が込み入った電話をしている時に、そっと席を外してくれたことは、今でも強く印象に残っている。

 その後、私は何度彼女に会いに行ったのだろうか。必ず顔を見に行きたい人であり、時に電話だけで済まそうかと思っても「ぜひ来てね。来ないの?いらっしゃいよ」と言われて、何とか時間を見つけてお茶をしに行ったものだった。

 私は彼女の家に赤いマフラーを忘れている。「取りに行くから」という最後の約束を果たせないままになってしまった。

 笑顔がとても可愛らしく、心温かで、芸術的なセンスもすごくあった。娘さんの手紙によれば、不自由になった手が少しでも動く時は、写真を切り抜いてはコラージュしていたという。
 ひ孫を抱いてにこやかにしている彼女の写真は、去年7月に撮影されたもので、一年足らずで帰らぬ人になるとは・・・。

 唯一の慰めは、調子が悪いといって娘さんが病院へ連れて行った3日後に、苦しむことなく息を引き取ったということ。

 天国に召される順序は間違っていないし、若い人との交流も多く楽しいと言っていたので、晩年は充実したものだったと思う。私みたいに、時々顔を出す外国人もいたし・・・
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 心暖まる音楽をたくさん作って聴かせてくれた人でした。何度目かに訪れた時、「生演奏を見せるのはあなたが初めてよ」と言って、演奏風景をカメラのビデオに納めさせてくれました。
 彼女のドキュメントを撮影していた人はいるので、まとめて公開してほしいけれど、少しの間は辛すぎて見られそうにない。 

 今は天国で好きなアーティストと楽しく共演をしているのかもしれませんね。 心よりご冥福をお祈りします。
***

以下はかなり以前に作った彼女に関するサイトです。
http://sigridur.alljos.com/
CDは何枚かありますが、上記に掲載しているものではないため、ショップには出していません。とりあえず何か・・・という方は、個別にお問い合わせください。(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif




  音楽で楽しみ、心に潤いを与えませんか?↓
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2011年もアイスランド・エアウエイブス・ツアー!↓
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by icelandia | 2011-05-09 22:09 | News | Comments(0)
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