execitemusic
本レーベルは、Excite Music Store及びモバイルコロムビア上で先行独占展開され、配信される楽曲は、国内で入手が困難な高いクオリティのアイスランド楽曲を幅広いジャンルで集めていきます。
レーベルリリースの第1弾は、ヨーロッパでは名高いアイスランドJAZZを展開、第2弾は、アイスランドPOPS、第3弾は、アイスランドクラブミュージックを展開していく予定です。
小倉悠加
(おぐらゆうか Yuka Ogura)
70年代半ば洋楽に目覚め、単身アメリカへ留学。大学時代から来日アーティストの通訳に従事し、レコード会社勤務を経てフリーに。以来、音楽業界で幅広く活動。カーペンターズの解説の殆どを書いているためカーペンターズ研究家と呼ばれることも。2004年自らアイスランドの音楽を扱うアリヨス・エンタテイメントを設立。ミュージック・ペンクラブ会員。
小倉悠加

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アイスランド・エアウエイブス2011:2日目(2)ハルパで交響楽団との共演、日本のMI-GUも大活躍!
 さて、ここからがアイスランド・エアウエイブス2日目の本番です。毎回前置きが長くてスイマセン。

前回のおさらいですが、この日は教会のライブが素晴らしいメンツ。でも私は別会場へ。教会にはヨンシー&アレックスも見に来ていたそうで、あん、私のヨン氏に会い損ねた!

 それでもハルパの交響楽団を選んだのは、アイスランド・エアウエイブス初の交響楽団であり、ベッドルーム・コミュニティ・レーベルの親玉であるヴァルゲイルの作品『Dreamland』と交響楽団のプレミア・ライブだからでした。ホールの感じとか、音響とか、そういうのにも興味があったし。

 教会のメンツは、Kirakira, Dustin O'Halloran. Hauschka, Johann Johanssonで、その中でも一番聞きたかったのがHauschka。というのも、Kirakiraもヨハンも私は何度か見ているし、Hauschkaは最近Hildurとこんなアルバムを出していて、それが結構気に入っているのです。そして、ヨハンの教会ライブが格別なことはよく知ってるし、逃すのは本当に惜しかった。

 そして向かったのが雨上がりの夜のハルパ。
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 正面に見える一筋の光は、ジョン・レノンのイマジン・ピース・タワー。ハルパが明るいとはいえ、場合によってはこの光景にオーロラが加わることもあるそうです。この目で見て見たい!
 (以下、美しい写真はシバノ・ジョシアさん撮影:クレジットあり。スナップは小倉撮影です)

 20時開演のアイスランド交響楽団によるヴァルゲイル・シグルズソン作『Dreamland』に遅れること10分程度。既に1-2階席は締められていて、3階に行くよう指示を受けました。何事もゆるゆるなレイキャヴィクといえども厳しい!クラシックだから当然か。
 会場内に入ると、おぉ、本格的なコンサートホール!うわぁ、凄いなぁ。雰囲気はすみだトリフォニーだ。キャパもすみだよりも少し大きいかなという程度。ここならクラシックがきちんと響く。
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 既に演奏が始まっていた『Dreamland』は、奇しくもアイスランドの経済崩壊を予言していた同名の書籍(日本語タイトル『よみがえれ!夢の国アイスランド』)に基づく映画が制作された際、著者であるアンドリ・スナイル マグナソンの希望で、ヴァルゲイルが書き下ろしたサウンドトラック

 ヴァルゲイルはビョークのコラボレーターとして10年ほど活躍してきた人で、ポップな感覚を持ちながらも、クラシカルな要素が強い曲も得意で、特にストリングスのアレンジは、ミニマルで、細やかで穏やか。音数が少なくして情感を汲み取るようなところが特徴です。
 私の印象では、少人数の弦楽器がちょうどいい感じのアレンジをする人なので、フルオケだとライブでどうなるかというのも、とても興味あるところでした。

 やはり生の弦楽器の音は格別で、弦と弓がこすれる音がふわぁっと漂ってくると、いつも私は鳥肌が立ちます。それは録音物で聴く弦楽器の音とは全く別物だと私は常々感じています。
 そして、ヴァルゲイルのこの曲に、特に私が好きなメロディがあり、それはメロディというよりも、いかに弦の音を膨らませるかというところで、そこがやはり素晴らしかったぁ。聞きながら、「うっひゃぁ〜、この音たまんなぁ〜い!」と心の中で身もだえしていたのです。大げさ?!(笑)

 クラシックよりもずっとポップ寄りで、それでもポップではなく、いわゆるポップスをカバーしたようなクラシックでも全くなく、すごく微妙な路線でジャンル分けはヤボ(ポスト・クラシックというのでもない)。やっぱり独自路線の真のクリエイターなんだなぁとしみじみ。

 うん、素晴らしい、ヴァルゲイル、これは大成功です。おめでとう!
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 さて、次は同じくベッドルーム・コミュニティ仲間で、ヴァルゲイルの曲を指揮していたダニエル・ビャルナソンの作品。うーん、ダニエルのは現代音楽で、私にはちょ〜っと小難しい。

 ダニエルの間に教会へ走るのも手ではあるけれど、教会へ行くと往復で40分ほどかかり、もしや教会へ入れないと無駄足。それに、ダニエルが演奏しているのはちょうど40分程度なので、教会へ行って見ていると、楽しみにしている次のスティーブ・ライヒに戻ってこられなくなる。
 それにお腹が空いた。ここ2日間まともな食事をしていないので、健康のためにもキチンと食べることを自分に推奨。

 そしてやって来たのが、最近オープンした気配の店で、前回サラダがおいしかったHappへ。そこで奮発して食べたのが、ラム肉と地ビール。プハァ〜です。
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よし、食べた。ライヒがオンタイムだとしてもまだ20分余裕がある。

 ハルパに到着すると、どうやらまだダニエルがやっているらしい。ちょっとだけ聞こうと中に入る。今度は1階で入れてくれた。
 ダニエルの曲は小難しいことは小難しいけど、割合聞きやすくて、私が持っていた印象とはチト違う。結構いい感じで、もっと聴いてもいいと思ったところで終わった。
 なんでも今回は新曲だったそうで、私が話した人はみな、前回よりもずっと分かりやすいということだった。うーむ、聞き逃したけど、やはり腹ごしらえも大切。

 次の演奏までに15分程度休憩があると踏み、大急ぎで同じハルパ内のKaldalon会場へ。そこで演奏していたのがパスカル・ピノン。
 また成長したなぁ。なにせ14-5歳の時から毎年見てるので、年々女性らしくなってくるこの子達がかわいいのです。今年はしっかり大人の女性の風情。
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 演奏も歌も、ごく安定してきた感じはするけど、どうも観客もアーティストもこの会場に慣れないようで、ヴォーカルの子も「静かすぎて・・・」と言っていたし、どこまで声を出していいのかさえ掴めない様子。 
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 アイスランドのライブ・ハウスは煩いことが多く、みんな雑音が多いのは慣れているけれど、この会場は雑音ひとつしなくて、観客もアーティストもイマイチ「場」が作れず、部屋に圧倒されてしまっている印象。
 演奏がどうのという前に、居心地が悪いのが気になる。たぶん、まずはアーティストが場に慣れて、観客を引っ張っていく必用があるのでしょう。ほとんどは「慣れ」で解決するはず。

 もっと言えば、例えばムギソンのような百戦錬磨のアーティストは、このハルパでも充分に盛り上がりを作れたし、オーラブル・アルナルズのようなポスト・クラシックやアンビエント系は、当然このような会場の方が合っていて、やはり非常によかったと言われています。
 ハルパは数ヶ月前に開館したばかりなので、まだまだ試行錯誤中なのでしょう。

 そして私は、楽しみにしていたスティーブ・ライヒを聴きに、大ホールのエルドボルグに戻ります。

 ここでお断りしますが、アイスランド・エアウエイブスの中心はやはりロックで、滅茶苦茶ノリノリで楽しい音楽が満載。ただ、私の音楽の趣味が、例えばスヴァヴァルのようなフォーキーなものだったり、エレクトロニカ、ミニマル、ポストロック、ポスト・クラシカル等なので、自ずとそのようなアーティストばかりを見ています。
 何を見るかは自由自在だし、毎日メイン会場だけでも50組のアーティストが出演しているので、ロック・ファンはそちらに押し寄せればいいのです。

 スティーブ・ライヒは、ライヒ大先生がいらっしゃる訳では無く、ライヒ側から許可を得たストリングス・カルテットが演奏します。私はライヒは大好きだけど生で聴いたことがないので、すごく聴きたかった。

 観客が入り始めた頃のエルボルグ会場。木目なら分かるけど、会場の色が赤っていうのがスゴイ。
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 私が会場へ入る頃には1階の真ん中が既に埋まっていたため、座る席の選択は一階の前か後方のどちらか。弦の音がそのまま生でよく聞こえるのが好きなので、前方へ。これが不正解だったみたい・・・。

 この日の題目は『Different Trains』。これは駅名のアナウンスが入るので、当然全部生ではなく録音したものが入ります。NHKの芸術劇場でもそうだったのを思い出した。駅名のアナウンスもその場でということはなかった。
 それに加えて、どうやらこれは弦楽四重奏では賄いきれない数の弦楽器が必用で、不足分の弦はやはり録音してある。
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  録音物が入るということは(特に駅で録音したアナウンス!)ノイズがかかるということを意味して、私の場所からはシャーというノイズがかなり耳障り。それに加え、生のストリングスの音が録音のサウンドに負けてる・・・。

 クラシックは電気的に増音しないのが基本ですが、これに関してはマイクでストリングス音を拾ってミックスしているため、どうやらその関係で私がいた場所はバランスが悪かったみたい。演奏は素晴らしいと思ったけど、音のアンバランスが終始気になったのが残念。

 この話を後日、知り合いのエンジニアとしたところ、彼がいた上階の後方のバランスはエクセレントだったそう。演目は違うけれど、確かに3階にいた時のヴァルゲイルの曲のバランスはオッケーだったし、ダニエルを聴いた1階の後方もオッケーだった。

 ということで、演奏はよかったけど、終始音のバランスに悩まされたライヒでした。それでも、生のライヒってこんな響きなんだというのがわかってよかった。

 さて、次はアーティスト本人に約束したので、オノ・ヨーコさんのバンドのパーカッションを担当している荒木ゆうこさんのユニット、MI-GUを見に行く。
 それにしてもこの日はハルパの人が少ないなぁ。ヴァルゲイルだけは盛況だったけど。
 前日この会場が満杯だったのは、ビョーク効果だったことを感じた。満杯で人が入れないほどだったSoleyも、ビョークの直後の人が流れたのか、と。
 
 そしてアイスランドらしい(?)ブルーの照明の中に現れたのが荒木さんことMi-gu。ちょっと緊張した面持ちだったかな。ドラムスを叩き始めるとキリっとした切れのいいドラミングで爽快、豪快、超かっこいい!! 
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 うわぁ、日本女性でこんなドラミングする人がいたんだぁと、ひたすらびっくり。そこに一本ギターが乗るだけなんだけど、音がゴージャス。楽器数が少ないだけにダイナミズムがストレートに伝わるんですね。
 こんなにかっけーユニットが日本にいたなんて、ある意味ショック。
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 (私から見ると)外人も「She's cool!」を連発(アイスランドにいる時は私が外人なので、一応お断りしておこうと思って(笑))。
 長年アイスランド・エアウエイブスを見てきましたが、生粋の日本人アーティストの登場はこれが初めて!以前、ロンドン在住の日本人がヴォーカリストで歌ったとか、アメリカ人と日本人のハーフというのはあったけれど、日本から来た生粋の日本のグループ初登場、快挙でした!!

 そして次のオノ・ヨーコさんも応援したいと思いつつ、ヘルギ・ヨンソンがすごく好きだし気になるので、同じくハルパ内のカルダロンへ。先ほど、パスカル・ピノンがやっていた場所です。

 ヘルギとは長い付き合いで、最初に彼を見たのはベッドルームのレーベル設立時だから2006年かな。ベッドルームの一員として、ニコが作った曲を歌ってきたのがヘルギは随分とみてきたけど、ソロとしてまともにヘルギを見たのは、もしや・・・これが初めて?うわッ、考えてみると彼のソロって・・・初めてかも!
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 ヘルギの場合もやはり場所に慣れない様子。彼はストレートに、「冷たい感じ」と言ってましたっけ。
 バックのバンドの腕は想像以上にプロで、ヨンシーのバックバンドのドラマーのドッディや、ギターはアメリカのウエストコーストのバンドで活躍していた人で、ギター一本でかなり分厚い音を作り出していた。なかなか腕利きです。
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 なので、確かにノリノリではなかったにしても、彼らの演奏は悪くないどころか、ヘルギの少しばかりハスキーで高音のボーイッシュな歌声を骨太にバックアップして、かなり魅力的。それは、彼のニュー・アルバム『Big Spring』に反映されている通り。
 私から見れば、ヘルギも決して悪い出来ではなかったけれど、どうも本人は不満みたいで気の。で、これには後日談があり、それはまた後で書きますね。

 さて、ここでちょうど深夜を迎えてシンデレラ・タイムです。MI-GUが演奏していた会場では、ヨーコ・オノ・プラスティック・オノ・バンドが演奏中。

 会場ではヨーコさんがいつもの通り精力的に歌い、若い頃に行った、服を切り刻まれるという有名なインスタレーションやジョンのフィルムなどをたっぷり流し、ピースタワーのある都市に相応しいライブが行われたそうです。
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 ヘルギの後はKreatiivmootorというエストニアのグループがKaldalonに登場し、かなり実験的なエレクトロニカ・アンビエントを演奏。リーダーらしき人物がPCニ向かう様子があまりにも真剣すぎて、観客が失笑していたとか。
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 私が見たKaldalonでのアーティストは、みんな可哀想なくらい会場に慣れなくて飲まれてしまっていたため、失笑でも何でも、フっとほぐれる瞬間があったのはよかったのかな・・・。(次回に続く)(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif





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by icelandia | 2011-11-13 16:26 | アイスランド旅行お裾分け情報 | Comments(0)
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