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execitemusic
本レーベルは、Excite Music Store及びモバイルコロムビア上で先行独占展開され、配信される楽曲は、国内で入手が困難な高いクオリティのアイスランド楽曲を幅広いジャンルで集めていきます。
レーベルリリースの第1弾は、ヨーロッパでは名高いアイスランドJAZZを展開、第2弾は、アイスランドPOPS、第3弾は、アイスランドクラブミュージックを展開していく予定です。
小倉悠加
(おぐらゆうか Yuka Ogura)
70年代半ば洋楽に目覚め、単身アメリカへ留学。大学時代から来日アーティストの通訳に従事し、レコード会社勤務を経てフリーに。以来、音楽業界で幅広く活動。カーペンターズの解説の殆どを書いているためカーペンターズ研究家と呼ばれることも。2004年自らアイスランドの音楽を扱うアリヨス・エンタテイメントを設立。ミュージック・ペンクラブ会員。
小倉悠加

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アイスランド・エアウエイブス2012(4):話題のオブ・モンスターズ、サマリス、ソーレイ他、ライブ責め!
==2012年アイスランド・エアウエイブス・レポート(4)==
11月1日後半

オブ・モンスターズ、ソーレイ、サマリス、、ベン・フロスト、
スヴァヴァル、アスティディル他盛りだくさん!

 photos by Joshia Shibano
私が撮ったスナップも

(前回はこちら) 充実・濃厚だったスペシャル・スタジオ・ツアーに続き、オルヴァルやシンドリにまで会ってしまった後、さーてやっとアイスランド・エアウエイブス本番に突入です!
 ・・・ではなく、私には実はもうひとつ、とっても大切&楽しみなイベントがありました。それは、大大好きな 画家エゲルト・ピエトゥルソンの個展オープニング。

 オープニング時間きっかりに来るアイスランド人はいませんから、ガラガラ、スキスキで、エゲルトの絵をゆっくりと眺めることができました。うーん、どーしよーもない程好きだわぁ。
 今回のエゲルトは、以前にも増して色鮮やかで、華やかで明るく、色彩豊かという言葉がぴったり。そしていつも通り、キャンバスに描かれた色はコクがあり、奥行きがあり、陰影があり、惚れ惚れ。
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 エゲルト画伯にも会い、「来られてよかったね。まだ人があまりいないから、ゆっくり見てもらえてうれしいよ」と。私がアイスランドに来ていることを知り、画伯ご自身からオープニングのことを教えていただき、本当に感謝。
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 さて、それでは本番のライブに繰り出しますか・・・、と歩き始めると間もなく、例の広場に出て来て、今回のアイスランド・エアウエイブスのオフ会場でとびきりミニサイズの会場に到着。どれだけチッコイかといえば、ミュージシャンとお客さまで、総勢10名入れるかという小さな小屋。
  そこで パスカル・ピノ子(パスカル・ピノン) をやっていました。窓からチラリと覗いたのがこの写真。
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 そしてオフ会場のカッフィバリンへ向かいます。目的は18時半からの ベン・フロスト。ベンが新しいプロジェクトをやっているというので、ベン好きの私としては行かなくちゃ。

 ここで披露されたのは噂に聞いていたドラム・プロジェクトで、2台のドラムスがドンドコやるのですが、これがまたカックィー!!!ベン天才的!
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 をどう操ってミキシングしているのか、何の音をかぶせてるのか全然わかんないけど、とにかくウッヒャーの世界(意味の無い擬音で失礼します)。しびれまくりました。うー、メイン会場での演奏は夜中過ぎになるので、オフ会場で見ておこうというのが予定だったけれど、これを見たために、余計にメイン会場でも聴きたくなって罪深い。
 オフ会場のカッフィバリンはこんな風にギチギチでした。
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 さぁて、メイン会場に突入する前にゴハンでも・・・と思いつつ、スヴァヴァルをやっているはずなので、マナバルへ。
 私がマナバルへ行った時にはまだ Ingunn Huldが演奏していました。 Ingunnはごく普通にいい感じのシンガーソングライター。
 
 スヴァヴァル・ヌントゥル は相変わらず安定してるし、トークが爆笑で楽しい。「今年はドイツでツアーしたんだけど、一番イヤになるのは"心優しき吟遊詩人"みたいに言われることなんだよね。だってさぁ僕の歌詞読めばわかるけど、イジメとか自殺とか、暗い話が多いんだぜ(客席笑)」
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 「アイスランド人男性のナニがヨーロッパで一番デカイと調査で分かったそうだ。その調査方法は自己測定の自己申請。そりゃアイスランド人が一番デカイに決まってるよ。自己主張強くて自分が一番だと思ってるからね。無理矢理引っ張ったり、数センチくらい水増しはしてるよね(観客笑)」
 「それで、ドイツ人に”でも僕のはちっこいよ”と言ったら、”オーノーノー、ミスター・ヌントゥル(スヴァヴァルのこと)、そんなこと言わないでください”なんて、引かれちゃってね。冗談が通じないんだな(客席笑)」
 それにしても、私、なんでこんな下らない冗談を覚えてるんだろう。今回はちょっと下ネタが多すぎて最後は飽きたけど、「僕が人生で一番好きなのは、愛と平和とセックス」と真顔で普通に話す彼は、やはり憎めないし、暖かな歌声も、センスのいいメロディも大好きです。満足。

 さて、今度は本当に夕食と思いつつ、音楽が聞こえてくると無視できない性分で、オフ会場のBar11をチラリと見ることに。こちらはカナダからの女性シンガーソングライター Mo Kenny で、カントリーっぽい。声がかすれると、ちょっとノラ・ジョーンズ風になって、そこらへんが魅力的だった。
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 という感じで夕食時間がどんどん減っていく!食べてる時間がない!写真が残っていないので定かではないけれど、たぶん、ホットドックで済ませたのではないかな。次の会場へ行く途中に、例のおいしいホットドック屋があるしね。

 20時過ぎにはもうメインの美術館会場サマリス を見ていました。ここでシバノさんとフォトブースで合流。

 サマリス、かっけー。そしてこれ、本当に3人でやってる音?ひとりはヴォーカル専門、もうひとりはオーボエ専門。残りのひとりがマックいじってる。それだけでこの音だすか?!
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 これが素晴らしくて、パスカル・ピノ子の時の、ちょっと素敵なお姉さん風のヨフリヅルとはまた違い、とても妖艶で神秘的な感じになります。彼女のちょっとハスキーな歌声はサマリスにぴったりで、パスカルピノ子よりも表情豊かで、こっちが本領じゃないかと私は踏んでるんだけど。
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 結構重低音もドシンとくるところに、オーボエの生音がノーブルな感じで入り、そこにヨフリヅルがふわっと妖艶なヴォーカルを入れるのはまさにマジック。これは逸材!
 
アイスランド・エアウエイブス2012(4):話題のオブ・モンスターズ、サマリス、ソーレイ他、ライブ責め!_c0003620_20514367.jpg サマリスはとてもいいユニットなので、 大きくなってほしいし、もっと大勢の人に知ってほしいなぁ。

 それで、そのサマリスは私が帰国する前日に新しいアルバム『 Stofnar Falla 』を発表。自主プレスで500枚のみ。本人はアルバムだと言っていたんだけど、どうやらEPぽい。前作よりも進化したサマリスが聴けます。

 サマリスが終わるとすぐにそこを後にして、私はイヅノへ向かいます。 アルスティディルはスヴァヴァルと同じくインタビューをさせてもらったグループ。そして私がアイスランドに来る前に聴いてびっくりして、以前のブログに書いたグループでもあります。

 最初2曲くらい逃したかもしれないけど、ほとんど聴けた。アイスランド・エアウエイブスはライブを上手に渡り歩くのが難しい。まずは、あれもこれも見たいから絞り切ることが難しく、各会場間の距離や、開演の遅れなどもあるので、それも考慮しないと、ね。この日は割合うまくいっている感じ。
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 クラシック楽器は生音が素晴らしく、みんないろんな楽器に持ち替えるから、編成も自由自在で、それだけで飽きない。上品で高貴な響きのクラシックに、軽めのギターと、フォーキーなヴォーカルが入ると、それで全く独特のアルスティディルの世界が出来上がり、イズノという暖かみのある会場にもマッチして、とてもよかった。

 そして再度美術館会場へ向います。それにしても私、体力がよく続いたな。

 ソーレイもインタビューしたので見ておかなくちゃ組。美術館会場は大きくて、本人も「どうなるやら」と心配していたけれど、どうも観客が煩くて演奏者も集中できないし、本格的に聴きたい派(=私)も同様にいらついてくる。
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ソーレイも”まったくぅ最悪!”って顔して、嫌味のように「聴いてくれてありがとう」って言っちゃってるのが、フォトブースからはありありと分かって気の毒。うーん、演奏よりもそっちの方が気になったなぁ。ソーレイは、自分の声や演奏を上手に重ねて、つみあげて曲を作っていくので、この環境は辛いなぁ。
 思い出したのは彼女が初めてハルパで演奏した去年のことで、その時は逆に静かすぎて「慣れない」と言っていたんですけどね。
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 インタビューでも語っていたけれど、当初はハルパの静けさに面をくらったけど、今ではあぁいう静かなところの方が自分も観客もゆっくりと音楽を楽しめる、と。

 次はハルパ会場に移動し、ドタキャンしたスワンズの代打者になったムギソンへ。でも彼のギグがまだ始まっていなかったので、ハルパ内の別会場でブラッドグループを見た。

 暗めのエレクトロポップの ブラッドグループは大好きなので、これもオッケーでした。生の方が迫力あるし、ヴォーカルのお姉さんがセクシー。露出セクシーではなくて、仕草とか歌い方がね。
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 それにしても、恐ろしやアイスランド音楽シーン。いつも思うこととはいえ、人口たった32万人足らず。それでも千人規模のオーディエンスをしっかりと沸かせられるグループがごろごろ。そしてみんな個性的。

 すっかり楽しんでブラッドグループを見てしまったので、ムギソン に遅れた。なんでも、ドタキャンしたスワンズの代わりに演奏をしてほしいと、ムギのところに連絡が入ったのが前夜だそうで(ムギソンの大親友であるシガーロススタジオのエンジニア氏からの情報)、翌日すぐにこの大舞台に対応ってすごいなぁ。

 この人まだ30代半ばなのに、髭のせいで50代の風貌。今回はアイスランド・エアウエイブスにあるまじき行為(?)で、全部アイスランド語で通してたので、特に地元男性に大受け。
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 彼がすごいのは、ブルース、カントリー、ロック、エバグリーンな感じのスタンダード・ヴォーカル、シンガーソングライター系の軽い歌、エレクロニック、アンビエントのように、とにかく何でもこなせること。その時期によって、どのフェーズになるかは分からないけれど、いつも何か面白い試みをしてくれるので楽しい。けれど、今回は急ごしらえだったせいもあり、ごく無難な感じで(それでもワイルドに)やっていました。
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 国民的アーティストになっただけあり、どこをどう切っても上手!

 で、通常の私だと、シンデレラ時間を過ぎているため、ここらへんで帰ホテルになりますが、 オブ・モンスターズ・アンド・メン はどこかで絶対に見たいので、最初の2-3曲だけのつもりでオブ・モンスターズへ。

 去年は見てないから、これが私にとって初のオブ・モンスターズ・ライブ。いろんな意味でいいグループです。バンド編成も面白いし、正直言って体力が限界のところで見ているのですが、結構面白くて、2-3曲のつもりが離れられず・・・。
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 一番の特徴は女性ヴォーカルのナンナで、彼女の歯切れよく弾むようなあの歌い方は比類ない。少なくとも私は誰も知らない。あの独特の歌い方を何と表現すればいいんだろう。とにかくとても気持ちがよくて、そのヴォーカルの切れ味のよさを聴いているだけで、楽しくなってしまう不思議な魅力を持っていた。 
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もちろん、男女のヴォーカルで、あの編成だからこそ彼女のヴォーカルも引き立ち、生かされているとはいえ、あれはソロやらないかと絶対に言われるだろうなぁ。
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 ライブの構成もよく練られていて、盛り上げ方も上手で、ステージの作りはシンプルでも丁寧にショーアップされていて、さすが全米をまわって経験を積んできただけあった。確かにインターナショナルのメジャー・スタンダードにしっかりと到達していた。
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 オブ・モンスターズは楽しかったけれど、体力の限界を超えて会場にとどまってしまったので、明日その影響がどれだけ出るやら出ないやら。若ければもっと楽しめるんだろうなぁ。ホテルに戻ったのは夜中2時前。(次回に続く)(小倉悠加/ Yuka Ogura)アイスランド・エアウエイブス2012(4):話題のオブ・モンスターズ、サマリス、ソーレイ他、ライブ責め!_c0003620_13213440.gif





                                        北欧のニット小物、アイスランド音楽はここで!↓


by icelandia | 2012-11-29 21:23 | アイスランド旅行お裾分け情報 | Trackback | Comments(0)
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