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本レーベルは、Excite Music Store及びモバイルコロムビア上で先行独占展開され、配信される楽曲は、国内で入手が困難な高いクオリティのアイスランド楽曲を幅広いジャンルで集めていきます。
レーベルリリースの第1弾は、ヨーロッパでは名高いアイスランドJAZZを展開、第2弾は、アイスランドPOPS、第3弾は、アイスランドクラブミュージックを展開していく予定です。
小倉悠加
(おぐらゆうか Yuka Ogura)
70年代半ば洋楽に目覚め、単身アメリカへ留学。大学時代から来日アーティストの通訳に従事し、レコード会社勤務を経てフリーに。以来、音楽業界で幅広く活動。カーペンターズの解説の殆どを書いているためカーペンターズ研究家と呼ばれることも。2004年自らアイスランドの音楽を扱うアリヨス・エンタテイメントを設立。ミュージック・ペンクラブ会員。
小倉悠加

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ラングヨークトルの氷河をくり抜いた氷河のトンネル・ツアー、詳細レポート
 3週間のフェロー諸島滞在の後にアイスランドに短期滞在。フェロー諸島での一連の体験ブログはこちらにリストがあります。写真満載なので、見てない方はぜひ。

 さて、2015年7月31日から9泊の短いアイスランド滞在でしたが、いきなり週末のミニ・フェスに出会したこともあり、結構充実していました。

 今回の目的はフェロー諸島とその音楽に親しむのが第一の課題で、アイスランドは付け足し。飛行時間1時間で寄れるので、寄らない手はないというだけのことでした。が、フタを開けてみると、ずっと見たいと思っていたゲイ・プライド・パレードもあったし、ICELANDiaが企画するアイスランド・エアウエイブス&オーロラツアーが11月で10周年を迎えるので、スペシャルな企画を立てたく、事前に調査していこともあったので、好都合となりました。

 事前調査とは何かといえば氷河をくり抜いて作ったトンネルを訪れるInto the Glacierのことです。ミュージシャンといっしょにこのツアーに乗り、氷河の中で一曲でもライブができればスペシャルだよなぁと妄想していたので。

Into the Glacier
http://intotheglacier.is/
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 ね!すごくキレイな写真でしょ!行きたくなりますよね!2015年6月にオープンしたばかりなので、アイスランド人でもまだあまり行ったことがある人が少ない。行きたい度はマックスでも、このツアーはとってもお高くて、食事をまともに食べ、トイレもマメに行くと3万超。そこにミュージシャンのギャラなどを入れると、推して知るべしなので、イメージ写真だけを見て決定するより、まずは実体験したかったのです。

 結論を先に書けば、「アイスランドは結構いろんなところを見たので、ここはどうかな?」という人が行くのが適当。初めてアイスランドへ行き、滞在期間が5日間程度だと、そこまで無理する必要はないかも、という感じ。見どころはそこかしこにあるので、参加するしないはその人次第。なので、以下のレポートをどうぞ。最後の方に、服装や持ち物も書いておいたので、参考になれば幸いです。

 また、このツアーに「ゴールデン・サークル」と呼ばれる、大瀑布・滝・地球の割れ目がセットされているextended tourもあるけれど、時期によっては日照時間に注意が必用かと。アイスランドの冬は日照時間が一日4時間になることをお忘れなく。

Into the Glacier Day Tour August 4, 2015
8:30 ホテル・ピック・アップ お馴染みのホテルピックアップ。ホテルのロビーで待ってろと言われることが多いので、ロビーで待ってたら、バスの運転手が紙を手にロビーの受付に何やらチェックしているため、もしやこのホテルに宿泊してない私を探しているとヤバイと思い、声をかけてみるとドンピシャだった。「外で待ってろと言われなかったのか?」「言われなかった!」。
  私が最後にアイスランドの一般観光バスに乗ったのは3年くらい前。観光客が増えてピックアップ場所も増加。悠長にロビーで待ってるよりも「外に出ていて、すぐに乗って欲しい」になったのかと解釈。

9:00 BSI集合 バスターミナルに集められ、参加する該当ツアーのバスに乗り換える。大型バス、ほぼ満席。参加者は当然多国籍。

9:10 出発 走り始めて30分程度したところで、積み残し客を待つために20分停車(これがこの後の物事を押せ押せにしていた)。

Deildartunguhverの温泉到着 停車時間写真のみで5-10分。熱湯がボコボコ沸いている場所。行ってびっくり。熱湯注意を徹底させるためにコーンやらハタやらが張り巡らされ、情緒無し。見て悲しくなった。前回来た時は柵しかなかった。
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 この見苦しい光景は今年からだそうで、熱いと書いてあるのに、熱湯を触ってヤケドをする観光客が続出したのが理由。そういったアホ観光客のせいで、規制がどんどん厳しくなり、こういった見苦しい光景も増えているのが現実。

Hraunfossar 停車時間30分程度。天気も悪くなかったので、もっと時間がほしかった。トイレ有料200isk。ここはいつ来ても本当にきれい。素晴らしい。奥まで散策できるので1時間半は優に過ごせる。ここも新たに見晴台ができていたか所があり、それは悪くないけれど、これ以上増やさなくてもいいとも思う。
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Husafell(ランチ) 12時到着。フロインフォッサルからフサフェットルまで約15分のドライブ。食事時間30分。ビストロがあり、ビュッフェ希望であればテーブルの事前予約をということで、バスの中で希望を尋ねていた。
 ビストロは悪くなさそうだった。以下の写真は店側に許可を取りました(お客さまの食事中ですからね)。メニューはピザ、スープ、サラダ等で、2800円なら悪くないかも。
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 ビストロの隣のキオスクにホットドックやサンドイッチあり。サンドイッチは約千円。それ以外はお菓子しかなかった。
 私は好きな具でサンドイッチを作ってもってきた。裏手にピクニックテーブルがあるので、ここで食事。トイレも無料だしきれいでよかった。
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 下の写真でもわかる通り。ラング氷河までは自家用車で行くことも可能。または、舗装道になっているここまで自家用車で来て、ラング氷河まではInto the Caveのツアー会社がシャトルをだしているので、それを利用することもできる。
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 再度バスに乗り、氷河へ。HusafellからLangjokullまでの道は未舗装。所要時間15分程度。

13:30ちょい前 氷河に到着してモンスタートラック乗車。
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 これが乗車チケ。乗り込むときに片方をもぎられる。

 ラングヨークトルの氷河をくり抜いた氷河のトンネル・ツアー、詳細レポート_c0003620_16562614.jpg ラングヨークトルのCaveの入り口がある場所まで、モンスタートラックで所要時間35分(氷上のコンディションによって異なる)。Into the Caveツアーは毎日決まった時間に出るため、この時間に合わせるのが重要(ラング氷河上はInto the Caveの会社がオペレーションし、その他の部分はレイキャヴィク・エクスカージョンが担当)。 
  そんな事情もあり、ツアーのバス・ガイドはそこそこ説明もするけれど、いかにモンスタートラックの出発時間に間に合わせるかが最重要な仕事だったらしく、毎回「時間に遅れないでください。時間を守ってください。必ずxx時xx分には戻ってください」を連発。

 Caveの入り口まではこんな感じで、ずーっと氷河を行きます。途中犬ぞりの集団が見えた。なんか楽しそうだった。
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道中は道路のコンディションにもよるとはいえ、かなり揺れて、正直快適とは言えないけれど、舗装道ではなくて氷河の上なので仕方がない。聞くとこれによれば、氷河は氷なので、運転するのは至難の業だそう。

14:00 Caveの見学ツアー開始1グループ15名程度になって中を見に行く。ここが入り口。入り口付近は結構風がつよかった。
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ラングヨークトルの氷河をくり抜いた氷河のトンネル・ツアー、詳細レポート_c0003620_16562872.jpg ガイドはこの氷河のトンネル専門のガイド。バスのお姉さんではなかった。途中、靴にスパイクというか、チェーンみたいなのを付ける。これは歩きやすい!雪が降った時のために一式あると日本でも便利だと思う。私の足のサイズはMと言われた。海外では子供並みのサイズなんだけどなぁ(23センチ)。子供がSで、男性がLサイズ。

ラングヨークトルの氷河をくり抜いた氷河のトンネル・ツアー、詳細レポート_c0003620_1734590.jpg 足に滑り止めを付けた後は「自由に見学するのもよし、グループでガイドについて説明を聞きながら過ごしてもよし」だそうです。自由に見学してもある程度のことがわかるよう、ところどころにこういった説明書きがある。
 トンネル内は足場が水だったり、上から水が落ちてきたりするので、注意するよう。やっぱりガイドについて回るのが一番いい。ガイドはすべて英語。

 理解してくださっているとは思いますが、ここは天然の穴ではなく、氷河内に人工的に作られたトンネル。それほど複雑ではないし、全てグルリとまわって入り口に戻ってくるので迷うことはないとはいえ、ガイドについて説明を聞きながらいくのが効率的。
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 やっぱり中は青いんだ!と思いますよね。でもこれは「ブルーの色を着色してます!」だそうです。天然の氷河の洞窟は光も入り、青く見えるけれど、人工的に掘ったところではその限りではないそうです。それでも充分きれいですけどね!
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 そしてここがこのツアーのサイトの看板になっている写真の場所らしい。これが実際には結構狭いので、もしかしたら、場所を移したのかな、という気配も。ここは「教会」だそうで、結婚式をあげるカップルも既に何組かいたそう。トンネルのそちこちに「部屋」があり、パーティができそうな場所も。実際に貸し切りでイベントが行われることもあるそう。
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 せっかくなので私も記念撮影。
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15:00 Cave内ツアー終了 なぜ層に見えるのか、なぜ水が落ちてくるのか、このトンネルはなぜ安全なのか、掘った時の苦労等、結構話は面白かった。ここのガイドは、この場所の開発自体に関わった人に限られているようで、専門知識も豊富で、ガイドとしては非常によかった。

  再度30-40分モンスタートラックに乗り、レイキャヴィク・エクスカージョンのバスが待つ本部に到着。そこでトイレに行けるけど、超キタナイ。9-10時間の道中、まともな無料トイレはHusafell一か所のみ。寒いかもと思って水分を控えた私は正解だった(フェロー諸島のミキネス島のピクニックで結果的に得た教訓!)。

15:50 シングベトリルへ出発 ラング氷河内のInto the Caveの本部からはずっと未舗装道で、未舗装を抜けだしたのが1時間後。未舗装道は揺れるし、そうでなくても氷河上ではモンスタートラックに乗って揺らされ続けたので、既に疲労感あり。
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 なのでみんな寝てたし、私も寝た。ラングヨークトルの横顔(?)はずっと素敵でしたが、それ以外は見どころがなく、ガイドのお姉さんも「見どころがあればお知らせしますが、ほとんどずっと内陸部を通るだけです」というケンモホロロな説明だけ。

17:10 シングベトリル(世界文化遺産)到着 見学20分。トイレ200isk。ここもトイレが有料。
 この景色も何度見たのだろう。初めて来た時は、「いつまたこの景色を見に来られるのか?」と思ったものだけど。この景色が見られる場所も、最初に私が来た時は岩がゴツゴツのままで、手すりが申し訳程度にあっただけ。今はきれいな見晴台になってる。
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 そして前回来た時は工事中だったところに、きれいなスロープの歩道が設置されてた。ちなみに、ここはプレートの割れ目。こうして自然の景観を変えてしまうのもどうかと思うけれど、野放しにすると観光客があちこちを踏みつぶしていくので、仕方のない判断かとも。
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 アイスランドの人気が出てくるのはうれしい反面、観光客の配慮に欠ける行動により、いろいろな規制が厳しくなっていくのを見るのは辛い。未知の国であり、思いもしない事もあろうかと思うけれど、一般常識があれば避けられそうな問題も多い。

17:30 シングベトリル出発 
18時過ぎ レイキャヴィク到着

<私の服装(下から順に)>
 ハイキングブーツ
 靴下
 薄手のスパッツ
 スキー用撥水パンツ
 長袖下着
 しっかりめのウール・タートル
 超薄手のカシミアセーター(これ超便利!)
 ウルトラ・ダウンのロングコート
 厚手のダウンコート
 マフラー
 手袋
 帽子

 ウルトラダウンと厚手のコートで二重コート。ほとんど完璧な服装で、一切寒くないどころか、暑すぎる可能性があるかもと思い、追加で持って行った厚手のセーターを着なかった。
 Caveの入り口付近がすごく滑るし、風が強くて危ないので、ハイキングブーツなり、すべらない靴が絶対に必要。ぬかるんでいるか所もあるため防水も必須。

 Cave内の上から落ちてくる水はそれほどでもないので、撥水コートでなくても、若干濡れていいなら問題なし。

 手袋も帽子もあった方がいい。トンネル内は無風なので、帽子や手袋は無くてもいられるけど、着用していた方が暖かい。使い捨てカイロは出番なしだった。

<持ち物> 
 *ティッシュ(街頭で配ってるやつ)
 *おやつ(バナナ、チョコレート、ナッツ)
 *暖かい紅茶
   簡易なサンドイッチを朝作り持って行ってランチとした。暖かい紅茶とは言わないまでも、水分補給用の水のボトルはあった方がいい。トイレの問題があるため、水分は抑え気味にチビチビ摂取できるようにした方が得策だと思った。

<個人的感想>
 どのツアーにも長所と短所があり、このツアーの長所は、一度Cave内に入ってしまえば、天候に左右されず、かなり快適に氷河を楽しむことができる。これに尽きる。
 短所は、至極仕方がないけれど、道中の道が未舗装道も多く、氷河上もよく揺れるので快適とは言えず、体力を奪われて疲れる。そこまでの体力、時間、金銭を費やしても見るべき、体験すべきものなのかは、意見が分かれることと思う。
 私は本物の自然の氷河の中に入ったことがあるため、自然の氷河の穴の方が、ブルーが本当にきれいだし好きだった。

 自分のツアー企画内にこの氷河トンネルを使うことは見送った。音楽フェスで時間的にも体力的にも無理しがちなので、そこに二重三重の無理をさせてまでやる物事ではないと判断。11月ともなると、一般道の情況も8月よりも悪くなる可能性の方が大きいし、未舗装道はそれだけで過酷になりかねないので、見送るのが賢明だろう、と。

 私が企画する物事は、ほとんど自分で見聞きして、実際に確かめてからやっていて、それは本当に大切だなぁと再認識。アイスランドもフェロー諸島も、認識が甘くゆるいことが多く「大丈夫、任せておけ!」と言われても、日本人的な正確・確実な意味で大丈夫なのか、それとも「なんとかなると思う」という希望的推測なのか、判断がつかないことも多い。実際、「大丈夫」という言葉を私が信頼している人物はごく限られる。そんなこともあり余計に、やっぱり実体験は大切だと痛感。(小倉悠加/ Yuka Ogura)ラングヨークトルの氷河をくり抜いた氷河のトンネル・ツアー、詳細レポート_c0003620_13213440.gif
今年で10回目!11月に実施予定↓
ラングヨークトルの氷河をくり抜いた氷河のトンネル・ツアー、詳細レポート_c0003620_18573769.jpg
 


         
by ICELANDia | 2015-09-12 23:32 | アイスランド旅行お裾分け情報 | Trackback | Comments(0)
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