ビョーク・ファン注目!ウナの初ソロは情感豊かで艶やかなバイオリン演奏満載! |
10-11月のアイスランド滞在でゲットしてきた新譜のご案内をチビチビやっております。 直筆サイン入り Umleikis ( Una Sveinbjarnardottr ) http://icelandia.shop-pro.jp/?pid=95556941 アーティスト名がUmleikis(ウムレイキス)。それ誰??って感じでしょうけれど、実はみなさん音はよく耳にしているかもしれないアーティストです。裏の大物という言い方が正しいかはわからないけれど、ビョークはホモジェニックのツアーからずっとの付き合い。先日の、ビョーク50歳のお誕生日にも演奏を任されていました。 正体はとえいば、ウナ・スヴェインビャルナルドッティルというバイオリニストで、現代音楽からポピュラー、ロック系までをこなすバイオリンの才女。アイスランド交響楽団の第一バイオリニストであり、レコーディング・セッションの場合彼女がリーダー役を務めることもしばしば。『残響のテロル』のオーケストラのレコーディングの際も、私が真っ先に声をかけたのがこのウナでした。ビョークの最新作『Vulnicura Strings』においても、即興で演奏を任されているのが彼女です。現在までにレコーディングに参加したアーティスト数は100組以上。イチイチ覚えていないくらい多くのアーティストから頼られている存在です。 その彼女の、いわば遅すぎたソロ・アルバムがこれ。アーティスト自身がレイキャヴィク市内の店に卸しているし、クラシックのセクションに置かれるので、ポピュラー・ファンで彼女の存在に注目している人が素通りしているという情況。私にしても、本人から「遂にソロ・アルバムを出したのよ。ぜひ聞いてね!」と声をかけられるまで分からなかった次第。 自宅に訪ねてまず「お茶?ワイン?」と言われ、思わずワインをいただいてしまい、ましてインタビューのつもりもなく、それでもいろいろと興味深い話がありました。例えば曲作りのエピソードとして、数ヶ月間とはいえアジア系のひどい(どんな意味かまでは突っ込んで聞いてません)ボーイフレンドと付き合ってしまい、それがトラウマで何年も抜け出せなかった時に作ったのが中盤の曲だとか、現在の夫と出会って落ち着いた頃に時に書いたのが最後の方の曲であるとか。もちろん長年作りたいと思っていたアルバムをやっと完成させられてうれしいということが第一でしたが、よく聞けば一筋縄にはいかない感じの背景で曲が書かれたようです。 現在は産休中で(上の写真は、下のお子さんを抱えながらサインをしてくれているところ)、だからこそ子供が寝静まれば階下のスタジオで曲作りに励んでいるそうで、「二枚目はもっと早く出せる予定!」と、産休を楽しんでいるようでした。産休なので、オーケストラのスケジュールには振り回されずに済むので、不定期のレコーディングの仕事は喜んで受けているとも。 肝心のこの作品は、ベッドルームコミュニティに代表されるような、現代音楽、エクスペリメンタルが好きな音楽ファンであれば、すごく楽しく聴けると思います。私は生粋のクラシック・ファンではないため、クラシック専門のリスナーが聴くとどのような感想になるのか分かりませんが、かなり聞きものも多いのでは。 全てオリジナル曲で、感情、情感のこもったメロディラインで、現代音楽ほど難しく無く、ほどよく聴き応えがあり美しい、そして女性らしい穏やかさが全般に感じられて心地がいい。艶やかなバイオリンの音色をたっぷりと楽しめる、聴き応えある作品です。 なのでビョークのファンはたぶん必帯のアルバムですし、バイオリンの音色を、そしてウナが作り出す独特の世界を楽しみたい方はぜひ。このアルバムも私は大好きです。(小倉悠加/ Yuka Ogura) 冬はアイスランドのニット製品が実用的↓ |
by ICELANDia
| 2015-12-04 23:16
| News
|
Trackback
|
Comments(0)
|