4年に一度の総選挙,結果速報!:今後のアイスランドは? |
いつもICELANDiaのブログをご注目いただき、有り難う御座います。 2007年5月12日、アイスランドで4年に一度の総選挙が全国6選挙区で一斉に行われました。有権者約22万人で投票率83.6%。投票率タカッ! 地方に強い基盤を持つ独立党(Sjalfstaedisflokkurinn)と都市部の知識層に指示されている進歩党(Framsoknarflokkurinn)の連立政府が1995年から続き(氷史上最長)、安定した政府が現在のアイスランドに繁栄をもらたしているともいえ、さて、今後はどう動くのか・・・。 経済の発展は国民生活の充実に欠かせないものであり、その点で現在の政府は評価できるが、一方ではそれが実態のないバブルの投資ブームではと懸念されてもいます。また去年は大型アルミ工場誘致に伴い発電所の建設から開始するという、前代未聞の大規模な自然破壊を許したということで、随分と物議をかもしました。 予想としては、現連立政権は議席数にプラマイが出ても、国会議員63名のうち、まぁ過半数は辛く確保するであろう、と。しかしながら、環境問題では現政府は汚点を作った形で、それに関しては環境問題を重視する党が票を伸ばすであろう、とも。 結果は以下の通りで、大筋では予想通りといったところのようです。 <2007年アイスランド国会総選挙結果> シンボル 党 支持率 獲得議席数(前回比) 独立党(Sjalfstaedisflokkurinn) 36.6 25 (+3) 進歩党(Framsoknarflokkurinn) 11.7 7 (-5) 社会民主盟(Samfylkingin) 26.8 18 (-2) 左翼緑の党(Vinstrihreyfingin) 14.3 9 (+4) 自由党 (Frjalslyndi flokkurinn) 7.3 4 (ー) Living Land党(Islandshreyfingin) 3.3 0 ということで、連立政権内でのプラマイがマイナス2議席。最も議席数を伸ばしたのは、緑の党という環境や女性問題に取り組む政党になりました。上記の数字はアイスランドの全国紙Morgunbladidの発表。 え〜、正直なところ、各政党の細かな政策については私もよく分かりません。それでもどうやら言えそうなことは(結果を見れば誰でもわかるけど)、保守であり都会派の独立党が政策全般、特に経済発展での政策を評価されて議席を伸ばし、予想通り環境に重きを置く緑党も大幅に議席数アップ。 今回の選挙で特筆すべきことはやはり緑の党でしょうか。この党は1999年に社会民主盟から独立した女性ひとりだけで建てた政党でした。女性と環境にスポットを当てたこの政党は大いに共感を呼び、政党設立の1999年に9.1%の支持率を得て6議席を獲得。前回2003年の選挙では若干支持率を落としたものの、今回は過去最高の支持率を得て9議席を確保。男女平等と環境に強いアイスランドの特徴的な現象といっていいかもしれません。 アイスランド的ということでは、北欧諸国は高福祉国家であり、社会民主主義的な政党が伝統的に強いのですが、アイスランドは社会民主盟の勢力があまり強くないのが特徴的です。 また、Living Land党というのは、政府が進めるアルミ工場建設・誘致に対して反対している政党で、今回の選挙のために作られた新政党でした。 上記の結果はアイスランド語の記事しかないため、推測できる範囲で二重三重に確認したつもりですが、もしも私の解釈が間違っている場合は、遠慮無くご指摘ください。(小倉悠加) 新譜今週中に到着予定!↓バナーをクリック! |
by icelandia
| 2007-05-14 10:01
| アイスランドってどんな国?
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