ANA国内線【PR】
execitemusic
本レーベルは、Excite Music Store及びモバイルコロムビア上で先行独占展開され、配信される楽曲は、国内で入手が困難な高いクオリティのアイスランド楽曲を幅広いジャンルで集めていきます。
レーベルリリースの第1弾は、ヨーロッパでは名高いアイスランドJAZZを展開、第2弾は、アイスランドPOPS、第3弾は、アイスランドクラブミュージックを展開していく予定です。
小倉悠加
(おぐらゆうか Yuka Ogura)
70年代半ば洋楽に目覚め、単身アメリカへ留学。大学時代から来日アーティストの通訳に従事し、レコード会社勤務を経てフリーに。以来、音楽業界で幅広く活動。カーペンターズの解説の殆どを書いているためカーペンターズ研究家と呼ばれることも。2004年自らアイスランドの音楽を扱うアリヨス・エンタテイメントを設立。ミュージック・ペンクラブ会員。
小倉悠加

カテゴリ:Pops
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ロウクロウ(Rokkurro)のヒルドゥル、ライブ動画アップ!
 暖かくなってきましたね。今日はジャケットも羽織らず、スエット一枚(&ヒートテック下着)で外出しちゃいました。

 ツイッターではずっとご紹介していますが、3月末からダイアモンド社書籍オンラインで、とても素晴らしいアイスランドの紹介記事が連載されているのをご存知でしょうか。

明るい未来のつくりかた
 アイスランドの”断絶”と”再生”に学ぶ復興のデザイン

http://diamond.jp/category/s-akaruimirai

 博報堂イノベーションラボの市川文子さんがお書きになったレポートで、毎回とても読み応えがあり、アイスランドの独自性がよくわかると同時に、日本への示唆にも富んでいます。
 ブックマークして、ぜひお時間のある際にでもお目通しください。
***

 さて、今回は、いつもお世話になっている写真家の シバノ・ジョシアさんが撮影された動画をいくつかご紹介させてください。

 高校時代にデビューして、既に2枚のアルバムを発表しているロウクロウのヴォーカリストであるヒルドゥルが日本に長期滞在中。日本ではグループ活動ができないため、ソロ・プロジェクト「Lily and Fox」を立ちあげ、シバノさん主催のイベントに出演してくれました。
 以下はその時の動画です。まだアルバムを出していないので、どんなアルバムになるのかな?というのを楽しみながらご覧いただけるかと思います。バックトラックもすべて自作。頭のおだんごがかわいい!

自作曲『Let's Hope for the Best』


この他にも2曲ほどアップされています。
 *Nightcall http://youtu.be/HhQYn0e80HM
*This World http://youtu.be/FmSNU-GjVhM

 あと数回ほど、Lily and Foxのライブをお楽しみいだける機会が作れそうです。その時はまた御案内しますね。(小倉悠加/ Yuka Ogura)





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by icelandia | 2012-04-27 23:16 | Pops | Trackback | Comments(0)
ゆるかわのアイスランドの女子高生、パスカル・ピノン来日東京ライブ!
 5月末にシガーロスのニュー・アルバム『Vitari』のリリースがあり、6月早々にはムームの『Early Birds』。5月末の同時期に東京では北欧ミュージック・ナイトが開催されますね。私はその時アイスランドなので見られないのが残念ですが、シガーロスやムームが、アイスランドで何かすることを期待したいと思います。

 アイスランド音楽が、そんな風に盛り上がりつつある中、アイスランドからの双子姉妹を中心とするパスカル・ピノンが来日!素敵な写真を シバノ・ジョシアさんからいただいたので、ブログに出させていただきますね。

 来日メンバーは双子ちゃんのヨフリヅルとアウスズヒルヅル、そしてお友達女子1名(名前がわからなくてごめん)の計3名。そこにマネージャーの男性が同行。マネージャーといっても敏腕芸能マネージャーではなく、双子ちゃんのお父さんというのがなんかアイスランドっぽい。
 お父さんなら安心ですが、日本に来てハメをはずして遊んじゃうのはお父さんなんじゃない?という邪推も(笑)。とっても素敵なお父さまで、ちなみに以前、ベンニヘムヘムの一員として日本に来日したそうです。互いに顔を見て「なんかその時に会った気がするね?!」と話していました。

 さて、私が見に行ったのは、実は二転三転して4月6日でした。その日はウエッブ上の情報と現場の仕切りが違っていたのか、開場が30分も遅れていて、結構寒い中、外で待つはめに。これで身体が冷えたため、中に入って早々ワインをいただく。

 場所は白金のCoolie's Cafeで、狭いながらも天井が吹き抜けで高く、圧迫感がなくていい感じ。DJの青野氏が、レトロなジャズなどを織り交ぜていい感じの空気感を作っていた。

 まずは日本のテニスコーツの演奏。ヴォーカルの女性とギターの男性の2人組で、気負いなく、鼻歌を口ずさむような、日常をそのままステージにもってきた感じのグループ。
 とても耳障りのいい音楽で、前述の理由でワインが回ってしまい、すいません途中ウトウトしていました。

 そしてほどなくパスカル・ピノン登場。アイスランドの子は背が高く、化粧気のない素肌美人。なにげにかわいい。

 ステージに登場後、手帳を見てはにかみながら「こんにちわ」と日本語でご挨拶。
 ステージといっても一段高くなっているわけではなく、楽器のセッティングがしてある場所がステージというだけのこと。観客とパフォーマーがごく至近距離というのもどことなくアイスランド的。アイスランド・エアウエイブスのオフ・ベニューが、まさにこんな感じ。ちなみにバックの写真はKeiko Kuritaさんの作品です。

 ヴォーカルとギター担当で、スポークスマン的な役割もしているヨフリヅル。お団子頭が似合ってる。それにしても長身だなぁ。

 ちょっと寡黙な感じのアウスズヒルヅルがキーボード。姉妹なので、ハモるとホントにいい感じ。彼女達のアルバムは、ごくシンプルに作ってあるので、レコーディングの曲もライブもそれほど変わった印象ではなかった。アウスズヒルヅルのアップ写真がなくて失礼。

こちらがお友達の子。彼女も寡黙な感じで、必用な時に黙々と楽器を弾いてました。

アイスランド・エアウエイブスのオフベニュー的でもあり、彼女達のベッドルームをそのまま運んできちゃった感じでさえあり、矛盾した表現ですが、緊張しつつも、リラックスした感じ。 アンコールも含めて全11曲。演奏時間は50分程度。とてもあったかな気持ちになったライブでした。

 ライブの後はお客さまのリクエストに応じて気軽に話したりサインしたりで、演奏よりもこの時の方が大忙しだったみたい。

これがライブ後の彼女達。仲良しなのねって雰囲気です。

 シバノさんのリクエストにより、お父さまと私で記念ショット。お父さんだけのショットでよかったんだけど、シバノさん的にはオバサマとオジサマコンビにしたかったのか?!

***

 それから、この時に長らく品切れしていたSamarisのCDを持ってきてもらいました。「家にあるのはこれだけ!」という最後の在庫になります。また日本での取扱は当ショップのみとなっています。

Samaris
http://icelandia.shop-pro.jp/?pid=36202776


 またその時に、ツアーのチラシ裏にサインを貰ってきました。パスカル・ピノンのCDをご購入の方に、先着で差し上げていますので、このチャンスにぜひどうぞ。

パスカル・ピノン関係アルバム
http://icelandia.shop-pro.jp/?mode=srh&cid=&keyword=pascal&x=0&y=0

音楽ショップは今週末にお化粧直しで登場できる予定です。予定通りにいきますように! (小倉悠加/ Yuka Ogura)





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by icelandia | 2012-04-12 02:05 | Pops | Trackback | Comments(0)
米ローリング・ストーン誌編集長大推薦の新進アイスランド・アーティストはヴィッキー!!
 アイスランドのポピュラー音楽というのは、ビョークやシガーロス、アンビエントだけではありません。日本人が考えるアイスランド音楽よりもずっと元気がいい、平たく言えばロックのグループも数多く存在しています。

 そんな中から最近がぜん注目されているのがVicky(ヴィッキー)というガール・グループで、2011年のアイスランド・エアウエイブスを見たローリング・ストーン誌の編集長がライブを気に入り、彼女達のアルバムを「2011年の注目アルバム(レーダーの視野に入れておくべきベスト・アルバム)」に選んでいます(ん?アルバムが気に入ったからライブを見たのか?)。
 どちらにしても要注目、要注意なんです!以下が元記事。上から3番目に書かれているのがVickyのアルバムについて。

The Best Under-the-Radar Albums of 2011
http://www.rollingstone.com/music/blogs/alternate-take/the-best-under-the-radar-albums-of-2011-20111223
 で、超有名なローリング・ストーン誌に取りあげられるくらいなので、アイスランドでは・・・確かにアルバムは発売されているのですが、レーベルに属していない自主制作盤。このアルバムがアイスランド国外で入手できるのは、ICELANDiaだけのようです。なので、日本の音楽ファンはラッキー!
 とはいえ、それほど枚数は仕入れていませんので、欲しい方はお早めに!

Vicky 『Cast a Light』
http://icelandia.shop-pro.jp/?pid=40781323
 
 
 ガール・グループとしては結構タフでハードな感じ。欧米のマーケットで受けそうな曲調ではあるけれど、どことなくアイスランド独特のメロディラインが散りばめられていていい感じ。
 とりあえずはyoutubeで一曲どうぞ。結構かっこいいぞ。


 前回ご紹介したOf Monsters and Men にしても、このVickyにしても、今年のアイスランド・エアウエイブスでは、絶対に見なくちゃと思うアーティストがガラリと入れ替わりそうで、すごく楽しみです。(小倉悠加/ Yuka Ogura)





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by icelandia | 2012-03-14 23:55 | Pops | Trackback | Comments(0)
これが話題沸騰のオブ・モンスターズ・アンド・メン!アイスランド流通版は凝ってるゾ!
 明日であの日から1年ですね。あまりにも物事が大きすぎて、私の中では未だ消化できず、このままずっと胸の中に重苦しいものを持ち続けるのかもしれません。それでも、日々の生活は続くので、前向きに、建設的に向かいあいたいものです。 
 いろいろな意味で、ひとりひとりが、日本が、そして世界が、少しでも心の安らぎを持てるようになりますように。
***

 今回は、アイスランドから新着アルバムのご紹介です。以前から気になっていたものの、ちょっとばかり高いので、どうしようかとずっと迷っていたアルバムでした。が、いろいろな方面からのリクエストもありましたので、ご紹介しますね!

 2011年のアイスランド音楽シーンで一番話題になったのは、ビョークの『Biophilia』でも、シガーロスの『INNI』でもなく、Of Monsters and Menという新人バンドです。アイスランドらしい「音のおもちゃばこ感」のある楽しい内容のアルバムで、売上やエアプレイとしては、Mugisonの『Haglel』と双璧でした。

Of Mosters and Men『My Head is an Animal』
 ご購入はこちら→ http://icelandia.shop-pro.jp/?pid=40779284

 「僕ら、以前は鳥だったけど、今はモンスターなんだ」という、ちょっと面白いことを言う6人組。男女ヴォーカルのかけあいと、キャッチーなフォーク・ポップが魅力!

 このアルバムは彼らのデビュー盤であり、特殊印刷、3面見開き&ミニポスターのライナー付きアイスランド流通版。日本でアイスランド流通版が入手できるのはICELANDia音楽ショップのみです。

 オブ・モンスターズ・アンド・メンは、毎年アイスランドで行われる新人の登竜門のコンテストで、2010年に優勝。ちなみに2011年の優勝はパスカル・ピノンのメンバーも入っているSamaris。近年大人気のAgent Frescoは2008年で、このコンテスト出身の人気ミュージシャンは多いのです。今年もこのコンテストはあと2週間ほどで行われ、優勝者は3月末日発表予定。

 男女のヴォーカルが入っているとても楽しいフォーク・ポップ・グループで、特に「Little Talks」が去年の春・夏頃から大大ヒット!この「ヘイ!」っていうかけ声がすごくキャッチーで、一度聞くとものすごく耳に残りますね。アルバム全編、こういう感じの分かりやすいフォーク・ポップで、ムームとはまたちょっと違った、アイスランドらしいおもちゃ箱をひっくり返しちゃった感じがあって楽しい。


 アイスランド音楽好き、というか、手作り感のあるフレッシュなものを捜している音楽ファンには必聴でしょう。今年のアイスランド・エアウエイブスの大きな目玉になることでしょう。ぜひご注目を!(小倉悠加/ Yuka Ogura)





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by icelandia | 2012-03-10 19:37 | Pops | Trackback | Comments(0)
ムームがクリスマス・ソングを間もなくリリース!エアウエイブスTシャツ、破格は21日まで!
ムームがクリスマス・ソング『Gledileg Jol』、リリース!

 うれしいニュースが飛び込んで来ました。ムームがもうすぐクリスマス・ソングを発表!タイトルは『Gleðileg Jól』で、アイスランド語でメリー・クリスマスの意味です。

 曲がオリジナルなのか(たぶんそうだと思うけど)、カバーなのか、全く情報がありません。それから、どうやらこれは自主リリースのような気配も。

 7インチでの発表ということしか分かっていませんが(CDでリリースされるのかも不明。たぶんダウンロード販売はあると思います)、とりあえず7インチは予約を受付開始にしました!

Mum 『Gledileg Jol』 ↓予約はここ↓
http://icelandia.shop-pro.jp/?pid=36846306


 アナログ・プレイヤーがなくても、私はアートワークを飾って楽しむ予定です。うれしい!!
***


2011アイスランド・エアウエイブス・オフィシャルTシャツ
特別販売予約締め切り間近!


 アイスランド・エアウエイブス・オフィシャルTシャツの予約締め切りが迫っています。フェス終了後ということもあり、破格でご提供。現地の価格と全く同じ。日本国内送料が無料なので、日本で買った方がちょっぴりお安くなってます。 3枚ご購入の方にはエコバッグをプレゼント。なので、お友だちといっしょにどうでしょう?
 2011年11月21日のご注文分まで破格で受け付けています。

アイスランド・エアウエイブス・オフィシャルTシャツ
デザインは5種類あるので、以下のページで見比べてくださいね!
http://icelandia.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=1115238&csid=3
 


 ビョークのツアーTシャツやパスカルピノンのTシャツもあるので、興味ある方はこちらを眺めてくださいね。(小倉悠加/ Yuka Ogura)





  アイスランド土産、放出中!↓


 
by icelandia | 2011-11-15 22:33 | Pops | Trackback | Comments(0)
アイスランド発 ビョーク 『 バイオフィリア 』 特別インタビュー!
 今回のICELANDiaブログは、新作『Biophilia』の発表に伴いアイスランドで行われたビョークのインタビューをスペシャルでお届けします!

The Reykjavik Grapevine  http://www.grapevine.is/home
BJÖRK WILL TEACH YOU!(記事の英語原文)
  http://grapevine.is/Art/ReadArticle/BJORK-WILL-TEACH-YOU
  Interviewed by Haukur S. Magnússon
  Photo provided by The Reykjavik Grapevine
  Japanese translation by Yuka Ogura

   この記事はアイスランドの英語情報誌The Reykjavik Grapevineに掲載されたもので、 ICELANDiaは許可を得て翻訳・掲載しています。英語記事の著作権はGrapevineに、日本語訳は小倉悠加にあります。無断掲載、引用はお控え下さい。



ビョークが教えます!

 率直に言おう。ビョーク・グズムンズドッティルは天才であり、イノベーターであり、先駆者だ。彼女の最新作『Biophilia』は類い希なアルバムで、少なくとも過去10年の作品の中で最高の出来だ。アプリ、グラフィック、コンセプト、そして音楽学校(!)と、インスピレーションあふれる革新的な方法で未来を垣間見せる作品を前にすると、他のあらゆるアーティストがマジで霞んでしまう。読者が興味あるのはこんな前書きよりも彼女の言葉だろうから、前置きはこのくらいで終わりにしよう。

 ここ数日ずっと『Biophilia』を聴いていてきました。そして先ほどあなたのアシスタントからアプリ、教育的側面、コンセプトについての説明を受けて、驚きました。これはいったい何なのか?あなたは何をしたのか?いったいぜんたい何がどうなってるのか?としか尋ねようがない。

 このプロジェクトの最もシンプルに説明するには、タッチスクリーンについてを話すのがいいと思う。アルバムを作るといつも、自分が何をしているのか定かではなくて、完成後にゆっくりと座って、そこに少しでも意味を見つけようとするの。今回もマンチェスターのライブの後でかなりのインタビューをこなすまで、このアルバムのアイデアやコンセプトをシンプルに適切に説明できなかった。その鍵となるポイントがタッチスクリーン。

 「Volta」ツアーではリアクタブルやLemurという機材としてタッチスクリーンを使用した。2008年に新しいプロジェクトを始めた時、音楽を書く道具としてそれを使い続けたいと思った。「こういった機材でどう音楽を書けばいいのか?」という疑問は、私が自分の曲をどのように構築するかをマッピングすることにつながり、それは小学校で音楽を学んでいた時代に私をタイムスリップさせた。音楽教育の何が好きで、何が嫌いだったかということ。そして音楽を書くことについてをどう考えていたか、とか。それが私の頭の中のプロセスだった。そしてタッチスクリーンが革命的なことをもたらしてくれた。

 タッチスクリーンはコンピューターとの関わりに変化をもたらしていますね・・・

 そう、そういうこと。このプロジェクトを一言で現すとそういうこと。私が音楽理論をどう考え、どういった手順で曲を書くのか、それをいかに新しいプロセスに変換できるかをマッピングした。というのも、私は吟遊詩人のようにピアノやギターで曲を書くことができない(ため息)。だから「私がもしもフォーク・シンガーのように曲を書くとしたら、私にとってのアコースティック・ギターに相当する楽器には、何があればいいのか?タッチスクリーンに何を入れればいいのか?」というようなことを考えた。すると私はすぐに自然とその構造を考えて、そこに入り混んでいった・・・。

 もう少し言えば、楽典や音楽を学ぶことは、アカデミックすぎると感じていた。実験的なことをしたり、自分の声やスタイルを見出すということはできなかった。個性を育てるのではなく、交響楽団で演奏できる子供をコンベアーベルトで一斉にトレーニングさせるようなものだった。「1日数時間の練習を15年間続ければ、交響楽団で演奏できるかも」というのがご褒美みたいなものだった。それも悪くないし素敵なことだし、私もクラシックの演奏者を見るのは好きだし、尊敬するけど、音楽好きの子供には他にも大切なことが沢山ある。例えば作曲がそのひとつ。親なら自分の子供が描いた絵のすべてを壁に飾りたくなるでしょう。とても素敵だから。そこで思ったのは「ヴァイオリンの達人でなくても、絵を描くように子供達が音楽を作れたなら・・・」ということだった。

リズムの重要性

 なるほど、あなたのアシスタントは(『Biophilia』のイベントを初めて行った)マンチェスターの子供達があなたのアプリで音楽を演奏するビデオを見せてくれました。あれはずっと必用だと思っていた楽器、それとも器械とでもいうのでしょうか?

 少しはそうかも。それよりも、わがままを通したってことだと思う。小学校ではこう学びたかったと思う訓練や講座を、自分が参加することのできなかったものを、「そのことを嘆くのではなく、ここでクリエイトすればいいのでは?」と思った。もしかして、これはより直感的な作曲方法なんじゃないかとか?私は外を散歩中にリズムを考えながら多くのメロディを書いてきた。私にはリズムがいつもとても大切で、シュガーキューブスでも、ククルでも、頻繁に(両方のバンドのドラマーであり、非凡な)シグトリギュールと組み、リズムとヴォーカルで曲のベースを作った。声とビートというのは、普通じゃないソングライティングのアプローチだけどーー普通の曲はコード進行からまず作られるけどーー私はそのやり方がピンとこなかった。だから、アシッドハウスとかエレクトロのムーヴメントが到来した時、私が飛びついたのはごく自然なことだった。そこにはリズムと声があり、私が好きな要素があった。

 ということは、そのようなやり方しかなかったという理由でロック音楽の限られた枠内からまず始め、チャンスが来た時に更にリズミックな領域に飛び込んでいったということ?

 そう、そんな感じだった。それに、それは私だけではなかったと思う。みんなが認識していたよりずっと大勢の人が、インディ・シーンにはまっていったと思う。 音楽に限らず、その哲学、スタイルや精神性なんかを。アシッド・ハウスやエレクトロが出てきた時に飛びついた人たちはね。あれはより女性的な構造を含んでいたと思う。私は性別に関して本質主義者じゃなく、男性的なものの中に女性的な資質はあるし、その逆もまた然りだけど思ってるけど、パンクには男性的なマッチョが色濃く、エレクトロはワールド・ミュージック、リズム、流れやフィーリング等に関連深かったと思う。

フラストレーションを抱える音楽教師

 90年代の間ずっと、あなたはエレクトロ革命をアイスランド人に紹介する大きな役割を果たした。そして『Biophilia』では、特に教育的側面において、新しいテクノロジーやアイデアを人々に紹介したと考えていいのでは。そういう意味であなたは伝道師なのだろうか?福音を広めよ、みたいな?

 あら(笑)。私がフラストレーションを抱える音楽教師であることは確かでも、「アイスランド人にエレクトロを紹介した人物」という功績は受けられない。それは多くの偉大な人物がやっていた。私は可能な時にその手助けをしたし、それができるポジションにいただけ。

 でも、私はフラストレーションを抱える教師に弱いのよ。デヴィッド・アッテンボローや、最先端のエキゾチックな音楽をアイスランド人に紹介したラジオ・ショーをやってた(スメクレイサ・レコードの頭、アイスランドのオルタナ音楽のゴッドファーザー)アウシーとか。私は全身が耳になってた。今もそう。人の話を聴くのが好きだし、元来好奇心が強いし、人がどんなことをしていて、何を知っているかを教えてくれたりすると魅了されることが多いし、それをみんなに伝えたいと思う。

 大人になったら私は音楽教師になるとずっと思っていた。でも、ポップ・ミュージックの冒険が始まり、すごくそれが気に入ってしまった。まだそのことを友人と冗談で話すことがあるわ。いつか小さな孤島に移住して、そこでリコーダーの笛の演奏を子供達に教えるってね。それが私の引退の計画。それは冗談だけど、冗談でもない。わかるでしょう?

 『Biophilia』のコンセプトに教育的な側面を織り込むことできたことにすごくエキサイトしたのも、それがひとつの理由。プログラミングをし始めた時に、その考えが浮かんですごく興奮した。「うわぁ!音楽を教えるという長年の夢を、私の次のアルバムに織り込むことができる!」って。以前は思いつきもしなかった!決定的瞬間だったわ。当初はタッチスクリーンでアルバムを書くという計画しかなくて、その他のことは後から出てきた。2008年の時点では、テクノロジーがこれほど広がるとも思わなかったし。

ビョーク会社、研究開発部門(またの名をジェイムス・メリー)

 基本的にはアルバムを書く道具を開発し、特に変哲はなかった、と。ビョークのところに「研究開発部門」はある?どんな風になってるんだろうか?

 ふふふ。私の「研究開発部門」はジェイムス(メリー、ビョークのアシスタント)の、ワンマン・チームがあるだけ・・・普通私はアシスタントを雇わないのよ。自分を見失わないように、自分で電話をかけたりして、3年間は自分でやってきた。『Biophilia』のプロジェクトを開始した1年後に、誰かにその仕事をやってもらおうと思ったけれど、それでも普通のアシスタントじゃなくて、特にリサーチを頼みたかった。ジェイムスはダミアン・ハーストの仕事をしてきたことがあり、旅行ができる仕事を探していた。ある意味、彼は望みを叶えたと言えるわね(苦笑い)。なにせ『Biophilia』の制作では、世界中を訪ねることになったから。

 こんな風に制作するアルバムはすごく楽しかった。『Volta』とそのツアーは、私にとってグランド・フィナーレみたいなものだった。「管楽器の女子を10名連れ添って、旗を掲げて、あらゆるフェスティバルで、フェスティバル受けする昔のヒット曲を全部やって、ビッグバンみたいに盛大にやってやろう!」と思った。その後は穴を掘って、最初から始めよう、と。『Volta』が終わると同時にユニバーサルとの契約も切れ、ちょうど4年前にレディオヘッドがオンラインでアルバムをリリースして、好きな金額を支払えるようにした時と似たような状況になった。ホ~って感じだった!やっと格子から外れることができて、いろんな会社からオファーを受けたけど、全部断った。きっと何かいいことが起きるに違いないと思って・・・すごく自由になった感じだった。

 独立したということ、何の要求に応える必用もなく、何も無い・・・。

 そう。当初このプロジェクトは私とジェイムスと、私のサウンド/プログラマーのダミアン・テイラーだけであれこれ全部をやっていた。意図的に誰も雇わず、プロジェクトは身近なところに置いておきたかったし、資金もなかったし。次のスタジオ・セッションの代金を何とかやりくりできる程度だった。一年程度そんな風にやっているうちに、私が故郷アイスランドの環境や政治の争いに組み込まれていったことに気づいた。そのこととや他の理由もあって、私はプエルトリコに家を借りて一年を過ごした。そこで楽器を開発し、5億冊本を読み、10億本DVDを見た。みんな私たちの頭がおかしくなったと思ったみたい。恐ろしかったけど、でも同時にすごくエキサイティングだった。

「・・・狂気の精神障害者」

 私たちはそんな時期を経て、次にオドニー(エイル・アエヴァルスドッティル・小説家)と、故郷のアイスランドでグリーン・カンパニーの推進や創設を手伝う仕事の時期に入った。そこに大量の失業者を出したKreppa(経済崩壊)が起こり、それなら私のアルバム・プロジェクトで雇用を作り出せばいいと思った。例えば、建築半ばで放置された建物を、 各部屋ごとに音楽にまつわる様々なことや理論を教え、それを更に自然の世界のレッスンと結びつけるような子供達のための音楽博物館にするとか。

 それから、稲妻の部屋では稲妻を操りながらアルペジオが学べて、振り子の部屋では、ベースラインや対位法を知ることができる・・・各曲ごとに、そんな感じの部屋を10個ほど考えていた。

 何名か人に会い、真剣にそれに関して調査してから、 それはやるべきではないと判断した。崩壊のただ中では独りよがりのように感じたから。コミュニティへの恩返しを考えて、よかれと思ったことだったけど、微妙な線だった・・・。

 それで、ナショナル・ジオグラフィックが連絡してきた時には既に、3D映画を作ろうということになっていた。ミッシェル・ゴンドリーに電話を入れて彼の参加が決まっていたし、ションと私でスクリプトを書いた・・・というか実際は、私のゴチャゴチャした考えや、彼の考えを書きとめる前に、彼は私の話を一億年分聴かされたんだけど。でも結局、映画の資金繰りは狂気の沙汰で、目的達成までに10年かかりそうだったし、映画制作に熱意があったわけでもないので、映画はやめにした。

 どちらにしても目的は、子供達が音楽や自然の世界を理解して親しむ助けになる何かを作ることで、映画製作者を夢見てたわけでもなかったし。そして奇異なことに、そうこうしているうちにちょうどiPadが出現した。私たちは10曲書き、そのひとつひとつにプログラムを書いてあった。だから、このプロジェクトをiPadへ転換するという最終行程が、一番簡単だった。

過激な活動家 /  受け身の庭師

 曲作りのプロセスに興味があります。自分で作ったプログラムをどのように使ったのでしょう?「lightening song」「moon」「cycle」「pendulum 」はアプリケーションでも明確に写し出されていますが、それはどんな風にして?音楽はリサーチの結果であると?それとも、そのアイデアを後にメロディとくっつけたとか?

 このプロジェクトは他のものと異なり、”つながりたい”気分だった。『Volta』のすべては、意見を述べ、行動を起こし、声高に苦言し、間違っている、悪であると思ったことを指摘することだった。自然保護のために立ち上がり、「みんな腐りきってる!」「独立を宣言しよう!」とか。私は人に罵声を浴びせる過激な活動家だった。

 今回はその対極で、私は小さくしぼんで「受け身の庭師」モードに入った。マッチョな行動はなく、リサーチに時間をかけて、種を蒔いて世話をして大きく育てた。ルーツが同じ曲はないし、同じ方法で作った曲もない。

 例をあげれば「Moon」という曲は、 振り子プログラムのアイデアが出た後に書いた曲だった。ダブルの振り子の動きが少し、ベースラインや対位旋律みたいに見えるかもという・・・考え方としてはね。私たちはそれに見合うプログラムを書き、それから(長年のビョークのコラボレーターである)ションが、自転を続ける地軸のサイクルや・・・クリスマスについての「Solstice」という詩を持ってきた。それが振り子の動きに結びつけられてぴったりだった。そんな風に物事が進展していき、それぞれの曲毎に事情は異なるけれど、どれもそんな感じだった。ひとつの方法にとどまらず。

学校に戻ろう!

 そこにある共通の要素は「リサーチ」または教育的視点ということ?

 その通り。私は学校に戻りたいと思ってた。だからこれを作るプロセスで多くの科学者に会い、本を読み、ドキュメンタリーを見て、様々なアイデアや理論のことを考えた。とてもいいプロセスだった。『Volata』では、あれもこれも酷すぎるので改善を!と叫んだから、新しいやり方をリサーチしてみんなに知らせ、解決方法を探ることは責務だと感じた。ある程度のところまでであれば、鍋釜を叩いて鳴らすのも重要になり得るけれど、最終的にはただ単に今の状況が気に入らないと叫ぶのではなく、物事をどのようにしたいのかを考えて、解決方法を見出す必用がある。

 それはこの2年間で「(環境に配慮した)グリーンを始めよう」でやろうとしてきたことにも関係しますね。去年インタビューした際、記事の横に「グリーンで始めることのできる物事」のリストを掲載する重要性を説いていましたよね。

 そうね、自然保護やそれにまつわることに関わり、すごく心を動かされた。プロテストを2年間続けた後、新しいアイデアや新しいやり方を四六時中オドニーと考えた3ヶ月間で、古いシステムはもう何も機能しなくなっていると感じた。だから新しい何かを提案する時期にある、と。

 何かに指をさして悪者扱いにするのは終わりにして、自分が望む方向に、自ら方向転換する必用がある。有言実行ということね。

 周囲の人々が倒産し、家をなくし、老後の資金も全て失い・・・そんな状況で、当たり障りのない音楽を作るなんて、どうしてもできないと思った。それ以上のものが必用だと思った。

ビョークの遊び道具

 先日、1995年に掲載されたSPIN誌のインタビューを読みました。そこであなたはいつも、おたくっぽい、大学教授のような、具体的にはデヴィッド・アッテンボローのような人物を好きになると言っていました。そしてこの『Biophilia』プロジェクトで実際に彼と仕事をして・・・これはもしや、夢のプロジェクトがようやく実現したことに?

 ええと(クスクス笑い)・・・そうね、私はずっとオタクっぽい、頭でっかちな大学教授みたいなタイプを好きになってきた。ほら、自然のことや、宇宙や世界のことを話してくれるような人。デヴィッドは私のそんな女神みたいな人のひとりであることには違いないわね。夢のプロジェクトというか・・・確かにちょっとはそんな感じかな(うれしそうな笑い)。今はあれこれのすべてが楽しい。ジェイムスとダミアンに隠れてずっと押し殺していた感情を、やっと外に出し、それを公にして、新しい生命の息吹を吹き込んだ。すごくエキサイティングなことよ。

 タッチスクリーンで音楽を書くこと、何かを作る手助けとなる新しいものを作ること、楽器がどのように響くかを想像すること、そしてそんなプログラムを書いて本当にそれを作ること。おもちゃ屋にいる子供みたいな気分よ。『Biophilia』のプロモーションが終わるのが待ち遠しい。そしたら、新しいおもちゃで遊べるようになる。

 不思議なものね。夢が現実よりも強烈なこともある・・・存在しない楽器用の曲を書くことに燃えることもあるし、それが現実になった時、本当に存在するようなった時、それを使うのはエキサイティングだと思う。 現時点では、これがどうなっていくのか、こういった道具を使うことにずっと喜びを持ち続けるのかどうかというところに興味がある。これを通して出逢った人と落ち着いて更に話をして、もっと何かをクリエイトすることを楽しみにしている。あと3年以内に10個アプリを作りたいと思ってる。もしかしたら、3ヶ月後には新しい曲を書いてリリースしてるかも。今はレコード会社との契約に縛られていないから、可能性は無限。この環境で更に仕事をしていくことが、とても楽しみ。

 私は『Biophilia』を聴きこみ、アプリや教育側面やあれこれに慣れてくるに従い、これはとても楽観的で、希望が持てるプロジェクトではないかと思い始めています。「テクノーー楽観主義」とノートにメモったほどで、何となく、私たちはずっとテクノロジーの否定的な側面に焦点を当ててきた文化ではないかと思っているんです。その一方、『Biophilia』はテクノロジーを通してよりよい世界へ到達できるのではという信念を喚起してるように思えますーーというのは私の妄想でしょうか?

 テクノロジーは人間がクリエイトしたものだということを忘れがちだと思う。これは道具であり、良い目的のために使うものであることを。悪い目的にも使えるけど。音楽から見た問題点は、新しいテクノロジーをどう使うかは、それで音楽をクリエイトしようとか、音楽を聴こうとする人よりも、主にビジネスマンが牛耳っていることだと思う。その他の分野でも似たようなものだけどね。

***

 インタビューの最後が終わったような雰囲気ではなく、このインタビューはまだ続きます。しかし、インタビュワーが多忙で続きをまだ書き起こしておらず、途中のまま記事を出したそうです。続きが出た時にはまた翻訳します。

 また、ICELANDiaの小倉は、10月のレイキャヴィク滞在中に『Biophilia』のライブを3度見ており、ライブ会場で販売されているTシャツを仕入れてきました。
 音楽ショップで販売中です。ここにあります。どのデザインも素敵です!(小倉悠加/ Yuka Ogura)




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by icelandia | 2011-10-28 23:46 | Pops | Trackback | Comments(1)
アイスランドのディスコ・キングは世を忍ぶ仮の姿?パットル・オスカル・ベスト盤
 アイスランドの音楽に馴染むようになると、ちょっとしたカルチャーショックを受けるかもしれません。
 日本にいると(どの諸外国でも)アイスランドの音楽は、イコールでビョークやシガーロスという、いかにも最先端のアーティストを思い浮かべると思います。が、日本の音楽がイコール坂本龍一教授ではないのと同様に、アイスランド国内の音楽を知ると、必ずしもイコールがビョークやシガーロスではないことが分かります。
 正直なところ、むしろビョークはまだまだ異端の部類で、国際的に大活躍している人ではありますが、人気投票したらトップ10に入れるかも危ういものです。なにせ異端で、理解できるアイスランド国民がどの程度いるやら・・・。

 その一方、アイスランド国内向けの音楽があり、日本と同様に、大衆受けするか、アイスランドの国民性を激しく反映するかのどちらかになります。

 大衆受けしているアーティストであり、海外ではほとんど無名なアーティストが何組か存在しますが、そんな中でパットル・オスカルは、アイスランド・エアウエイブスで大受けしたヒャルタリンというグループが彼のカバー曲をヒットさせた関係で、ここ数年、何やら国際的にも名前を聞くようになってきました。もっとも、ヒャルタリンがカバーしたオリジナル曲の演奏者という役所からなかなか抜けられないようですが。
 シバノ・ジョシアさん撮影。

 金ぴかの衣装に、彼がゲイであることを如実に物語る物腰。レイキャヴィク在住の日本人音楽ファンは、こぞって彼のことを「パットル・オスカル様」と様付けで呼び、ヨン様ばりの人気(って、たった20名ほどでしょうけれど)。私も思わずパットル・オスカル様とお名前を呼んでしまいますが、彼の音楽は理屈抜きで楽しめるし、やはり存在そのものがエンターテイニングです。

 しかし、彼は見かけだけではなく、歌は抜群に上手いし、声の感じも柔らかで非常にいいし、曲のメロディのわかりやすさもあり、こりゃ人気が出なきゃウソでしょ、という感じ。

 2009年のアイスランド・エアウエイブスのドキュメンタリーである『Where's the Snow?』という映画のトリとしてフィーチュアされていたのも彼で、その姿を見て、ICELANDia音楽ショップに、「映画で歌われていたアーティストのあの曲が収録されたアルバムはどれでしょう?」というお問い合わせもちらほら。
 
 しかし、このアーティストは、外国企業嫌いの音楽レーベルに所属しているため(それでも、中間業者を通せば何とかなりますが)、何とも調べにくく、今回私自身がアイスランドへ行き、やっと見出してきたのがこのアルバムです。
 というのも、例えば名門の12Tonarにはこの手のアーティストは置いてないし、Bad Tasteにしても「そんなアルバム廃盤なんじゃいの?」とケンモホロロ。私はそんな彼らに「Pall Oskar様は扱った方が売れるよ」とアドバイス。だって私がすごく捜したくらいなのですから。

 前置きが長くてごめん。

Pall Oskar ベスト(CD2枚 +DVD) 『 Silfursafnid 』
http://icelandia.shop-pro.jp/?pid=36222458
 *歌詞入り小冊子付き。たぶん、アイスランド語学習者にはすごく役立つのではと思います。

 今回仕入れてきたアルバムの目玉のひとつが、このPall Oskar様のベスト盤。それもCD2枚+DVD(PAL)のゴージャス・パッケージ。タイトルは『Silfursafnid (Silver Disk)』。ジャケはシルバーのピカピカ服に、シルバーのミラーボール。オスカル様にふさわしい出で立ち!

 私が半ば茶化して書いているように思われるかもしれませんが、心底このアーティストは大好きです。さすがにシガーロスやビョークと同線上には語れませんが、彼の存在は誰にも替えがたいものがあります。

 ベスト盤だけあり、内容はすこぶる良いです。Disk1は彼のディスコ・ヒットを中心に19曲(1.2時間)収録。ヒャルタリンのヒットで同じみとなった「Þú Komst Við Hjartað Í Mér」も収録。ノリノリでいい感じです。

 それにしてもなんでディスクを入れるところの後ろに「安全な」って日本語で書いてあるんだぁ??

 しかし彼の本領はDisk2ではないでしょうか。少なくとも私は、Disk2を聴き、彼に対する評価が180度変化してしまいました。 Disk2は24曲(1.3時間)を収録。

 こちらの盤は世界中の曲のカバーで、たぶん彼が個人的に好きな曲が多いのではないでしょうか。往年の名曲から、例えばカーラ・ボノフが作りリンダ・ロンシュタットが歌ったアルバム曲やバカラック、ジミー・ウェッブなどの作品等、彼が音楽マニアであろうことを思わせる選曲も。2枚目は非常に趣味がよく、ディスコ・キングとはまた別の顔を見せてくれます。ごく正直に言って、2枚目の方が断然聴き応えがあり、個人的には非常に安心してホっとしながら楽しめる内容。

 アイスランドのような狭い国でアーティストとして生き残るには、大衆が楽しんで聴けてドサわまりができる音楽をやるか、好きな趣味の音楽をやりながら音楽教師として生きるか、またはインターナショナルに活躍するアーティストとして成長するか、という選択しかありません。ここで欠けるのは、好きな音楽をやりながらそこそこの生活をするという選択で、これは日本のように人口の多い場所であれば可能ですが、アイスランドだと出来ないのですね。

 なので、深読みすれば、Pall Oskarは本来は2枚目のようなアーティストなのではないかと思います。が、これでは趣味がよすぎて酒を飲んで踊れないため、ディスコ・キングという道を選んだのかとも。もちろん彼自身も、ポップで楽しい曲は大好きだと思いますが。声もよく、歌もうまく、音楽的な趣味も非常によく、やはり実力のある人だと、このアルバムを聴いて再認識しました。ホント、2枚目がお勧めです(あぁ、でもこの感想は、私がかつてアメリカン・ポップス大好きだったせいもあるかも)。

 DVDはまだ全て見ていない状態ですが、あのフレディ様もびっくりの格好をしたものもあるようで・・・。

 いやぁ、アイスランドの音楽って本当に奥が深いと感心。音楽は趣味なので、バランスよく聴けとは決して言いませんが、シガーロスやビョークを聞き込んだ後には、こういったまた別口のアイスランドの大アーティストを聴いても悪くないかと思います。アイスランド国内向けアーティストの大物は何組かいますが、Pall Oskarはとてもいい選択だとベスト盤を聴き、改めて感じました。
 興味ある方は地元の音楽シーンを知るという意味でも、ぜひどうぞ。(小倉悠加/ Yuka Ogura)




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by icelandia | 2011-10-27 22:42 | Pops | Trackback | Comments(0)
アイスランド・エアウエイブス史上最高に盛り上がった金曜の夜!
 アイスランドにいる小倉です。アイスランド最大の音楽フェス、アイスランド・エアウエイブスを満喫中です!!

昨日の金曜の夜はメチャクチャもりあがってました!
私など、人生初のメタル体験?!!!考えてみれば、あのようなメタル・バンドを自ら進んでライブを見に行ったことは無く、あれほどずっと続けて縦ノリしてたこともなく、この年齢をひっさげて大丈夫なのか?と自問自答したほど(汗)。でもすごーく楽しかったぁ。

詳細は後で・・・

そんな昨日のフェスの雰囲気がわかる素敵な写真を、早速Kurita Keikoさんが提供してくださいました。

Kuritaさんとシバノ・ジョシアさんの写真は後日たっぷりとお届けできる予定ですが、とりあえずはこれをどうぞ。昨日、レイキャヴィク美術館の大会場での演奏後、For a Minor ReflectionとAgent Frescoがいっしょにワイワイしている時の、ノリノリ写真です!


楽しそうな雰囲気が満載ですよね! 今年初めてこのフェスに参加しているKuritaさんも、またお客さまも、「やっぱり見るのと聞くのでは全然違いますね〜」と、この楽しさにメチャ感動中。
昨日は自転車に乗るビョークを見た人や、ヨンシーに会った人も。こういうのはアイスランドならではですね!

小倉悠加 / Yuka Ogura

by icelandia | 2011-10-15 21:27 | Pops | Trackback | Comments(0)
アイスランドはビョークで盛り上がり始めています!
 アイスランド到着の翌日は基本的にお休み(?)。世界最大の露天風呂と言われるブルーラグーンへ行ってゆっくりしました。
 ブルーラグーンへは何度か行きましたが、うーん何回行ったんだろう。たぶん7-8回でしょうか。今までで一番湯気が多く、周囲が湯気に包まれてあまり見通しがきかないのは初めてでした。が、天気は快晴で、こんな天気のいい日にブルーラグーンへ行ったのも初めて。


 前の晩に宿泊したのは、ブルーラグーンに近いノーザンライトインというところで、日本人の間でも人気が高い宿です。ノーザンライツはオーロラという意味で、オーロラがよく見える、見やすい宿としても有名です。

 2年ほど前に改装・増築したこともあり、以前私が宿泊した場所は、お客さまが共通で使えるバーのようになっていてびっくり。増築した部屋はシングルでもダブルのベッドで、とても広々。夜、到着した時に撮った写真なので、暗くて失礼。

 食事をとる食堂も広々として見晴らしが良く気持ちがいい。

 朝食もアイスランドのホテルではスタンダードで特に変哲はありませんが、ジャムなどは輸入の安いものではなく、地元産のおいしいもので、紅茶を頼むとティーバッグが5−6種類運ばれてきて、なかなかいい感じです。

 アイスランドのホテル宿泊時の私の朝食はこんな感じ。パンとフルーツをお代わりしました。

ロビーの他に、誰でも使えるこんな感じの場所も数カ所あり、とても居心地がよくリラックスできます。

 基本は平屋の宿ですが、増築した部分の2階に見晴台よろしく360度のパノラマルームが作られて、ここもとても清々しい感じ。もう一泊すれば、すごくリラックスできたでしょうけれど、それほどノンビリとしてもいられないので、夕方にはレイキャヴィクへ。


 アウルムのショップへ行くと、新顔が何名かいて、そのひとりがなんとヨンシーのお姉さん!ヒマだったので私も何となく手伝い始めて、ショップのウインドゥ・ディスプレイをやりました。今からアイスランドへいらっしゃる方は、AURUMのショップで見られます。

 その翌日というか、その深夜から強風になり、一晩中びゅーびゅー風が吹いていました。が、昼間は快晴となり、その後数時間後は雨(レイキャヴィクの天気はすごく変わりやすいのです)。目まぐるしい天気でした。

 で、朝起きて一番に目についたのが、日曜版ならぬ土曜エンターテイメント版というのがあり(アイスランドの新聞です)、その表紙がビョーク。なんでもインタビュー記事だそうです。が、アイスランド語なのでチンプンカンプン。

 そしてビョークのニュー・アルバムは月曜日の発売ですが、発売元に出向いたところ、一枚特別にいただきました(うわぁ〜い!)。ということで、今はその彼女のニュー・アルバムである『Biophilia』を聴きながらこれを書いています。

個人的な感想ですが、ここ何枚かのアルバムで私は一番好きです。私は『ヴェスパタイン』が一番のお気に入りですが、次にいけるかもしれません。もちろん『ホモジェニック』も凄いと思うけど、このアルバムは格別だなぁ。


 レイキャヴィクの街には新しいショップが多くあり、経済崩壊から回復してきた気配が感じられます。2008年10月に経済崩壊が起こり、やはり翌年の2009年は、「この国は大丈夫なんだろうか?」という感じでしたが、空きが多かったメインストリートにも活気が戻り、バブリーな頃は街の中心街よりも、ショッピングモールに買い物客が集中しがちだったようですが、今年は特に観光客の数も多く、メインストリートのショップは軒並み非常に好調のようです。あれこれのショップで同じ質問をしたところ、全員が口を揃えて夏の間だけでなく、秋になってもビジネスは好調とのことでした。

 それから、SIrkusと聞いて何のことか分かる方は、それこそビョークのファンや、以前アイスランドに訪れた方だと思いますが、あの伝説のSirkusはなんと、マックショップになっていました。名前はMacland。正式なアップルストアは別の場所にあるけれど、マックを専門に扱っているショップを街中に出したのですね。表のドアを使用する許可が下りないとかで、以前は裏口だったところが正式の入り口になっていました。


 ところで、やはりアイスランドにいると身体がすごく楽な気がします。まぁ気のせいも若干あるかもしれないとはいえ、水はきれい、空気はきれい、食べる物も心配しなくていいので、野菜もバリバリたべています。
 ということで、今日のランチはチキンのサラダ。アイスランドのチキンは何気にとてもおいしい。臭みがなくジューシー、かつ柔らかで、もちろんラムもすごくおいしいけれど、チキンは日本で食べ慣れているだけあり、その違いがよくわかります。

 これ、一人前ですが、ものすごい量で、食べるのにすごく時間がかかった!それも、サラダドレッシングがかかってない!チキンにつけて食べる、ドローンとしたピーナッツソースがあるだけ。もちろん充分に美味しかったのですが。これで日本円にして約1150円。日本のサラダの3倍はある感じでした。
 
 なんか散らかった内容のブログですが、そんな感じで過ごしています。(小倉悠加/ Yuka Ogura)




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by icelandia | 2011-10-09 07:02 | Pops | Trackback | Comments(5)
心に染みるアイスランド・フォーク満載、祖母に捧げたホーム・コンサートの実況盤登場!
 いつもICELANDiaブログにお立ち寄りいただき有り難う御座います。

 新しいアルバムが何枚かアイスランドから入荷したので、ちびちびとご紹介させてください。

 折りに触れて書いていますが、アイスランド音楽は良くも悪くも商業ベースに乗りにくい。なにせ総人口が32万人なので、0歳児から最年長者まで全員が2枚買い、やっと50万枚ヒット。普通は売れたとしても数百枚です。
 なので最初から、商業的にどうのという考えがなく、趣味や楽しみで作ったり、家族のために演奏したりと、音楽シーン自体がとてもさわやかに私には映ります。

 それでも才能がある人は容赦なく才能があり、ビョークやシガーロス、そしてムームやヨハン・ヨハンソンのように、国際的に活躍するアーティストもいて、むしろ変な下心がない分だけ個性的な存在が多く、決して大きなシーンではないのに、個性豊かなアーティストが揃っているのがアイスランドの音楽です。

 そんな中、近年私がすごーく気に入っているのがスヴァヴァル・クヌントゥルというシンガー・ソングライターで、いつの時代でも必ずその存在が光り輝くであろう弾き語りアーティストで、ごくシンプルな演奏と歌で心にしみる歌を聴かせてくれます。
 サウンドの作りがスゴイのはなく、ひたすら暖かな声で素朴に歌う人。そしてそれが凄くイイ!

 だって、こんな感じのちょっとモサくて目がかわいいお兄さんが、暖かい声でやさしく歌ってくれたら、ホンワカするでしょう。そうかといって軟弱ではないし、メロディにもヒネリがあり、ソングライターとして力量のある人です。


  前作の『Kvoldvaka』はシガーロスのスタジオを使い、ヨンシーがサウンド・エンジニアを務めていました。
 http://icelandia.shop-pro.jp/?pid=17941940  

 このアルバムの内容はUstreamの ICELANDiaTVでも何度かご紹介して、ハマッタ方が少なからずいらっしゃった覚えが。
 ギターやピアノ、ドラムスと、ミニマムな編成でのアレンジで、しっとりと、暖かな声で歌いかけてくれるアルバムで、キャンドルライトの似合う作品です。曲はスヴァヴァルのオリジナル。

『amma (songs for my grandmothers)』(祖母に捧げる歌)
http://icelandia.shop-pro.jp/?pid=33854872
 そして、次に出てきたのが『amma』(アンマ=祖母)というアルバムで、友人であり、所属レーベルの社長の自宅のリビングで、家族と友人のみを招待して行ったライブの模様を納めた作品です。

 内容は、自分をずっとやさしく見守ってくれた3名の祖母に、歌ってあげたいと思っていた、アイスランド伝来のなつかしい曲ばかり。
  歌詞を印刷した小さなブックレットもついているので、アイスランド語学習者にはとてもいいアルバムだと思います。アイスランド特有のメロディも感じられるし、アーティスト自身の言葉による短い解説も、その歌や、取りあげた理由の背景がわかってとても興味深く、思わず日本語訳を付けてしまいました。アルバムご購入者には日本語訳を差し上げます。歌詞ではなく英語になっている解説部分のみです。

 それからこの所属レーベルの社長宅というのは、私がアイスランドへ行く度に顔を出してお茶をする場所で、去年行った時に「昨日ここで、スヴァヴァルがホームコンサートをやった」と言われて、すごーく残念な思いをしたのでした。だって私も参加したかったんだもん!

 アイスランドで長い間歌われてきた曲ばかり、というだけあり、どこかで聞いたことのある親しみやすいメロディが多く、私はこういうのが大好きです。

 以下は、アーティストからの言葉です(発売元より許可をいただき翻訳しています)。
***

リスナーのみなさまへ、

 この数年間、私はライブで、自分の作品と共にアイスランドで愛され続けるフォークやトラッド曲を取りあげることが増えています。それは私自身が深い感銘を受け、人生の大切な一部になってきた曲ででもあります。自分のオリジナル曲での新作を出す前に、そういった曲を集めた、いわばカバー・アルバムをライブ録りで作りたいと思いました。

 私の友人達もそのアイデアに賛成で、私のレコード会社の社長アザルスエイン・アゥスベルグも、彼の居間でコンサートに諸手を挙げて歓迎してくれたので、障害も何もなく、計画通り事を進めることになりました。軽食が用意されたハウス・コンサートには、家族と友人を招待しました。その雰囲気には忘れがたいものがあります。

 そこには祖母のスヴァヴァの姿もありました。私が彼女に歌ってあげたいと思っていた懐かしい曲の数々に耳を傾けてくれた美しい瞬間でした。そんなこともあり、このアルバムは幼い孫をいつもやさしく、暖かく心から見守ってくれた私の祖母スヴァヴァ、ヴィルボルグ、ソゥルヒルズルに捧げます。このアルバムに収録したのは大切な曲ばかりで、私の心の中に特別な思いがある作品ばかりです。

 リビングに集まってくれたのは、私が大好きな人ばかりで、いわば「中間業者」抜きで、音は無理に増幅することもなく、直接愛する人々に歌いかけることを楽しんだ、素晴らしい夜でした。キッチンにはサウンド・エンジニアのヨン・スクッギがいて、あらゆるノイズ、音割れ、私の大きな息づかいに耳を傾けてくれた。彼の存在は計り知れず、心から感謝を。

 アザルスエインのリビングに漂っていた愛と暖かさ、そしてしっとりと落ち着いた雰囲気が、みなさんの耳まで届きますよう。レコーディングを聴き直しながらこの文章を書くにつれ、私が歌に託した両親への、兄弟への、祖父母への、愛する友人や恋人への愛情を改めて感じます。このアルバムに耳を懲らせば、近所を通過する車やリビングの椅子、編み棒の音が聞こえるかもしれません。でも、それがこの作品をより一層「家庭的」にしていると思います。

 どうぞお楽しみください。

Yours always,
Svavar Knutur
***

 アイスランドから何枚か新しいアルバムが入荷しました。順にご紹介しますね。もちろん2003年のエアエイブスの続きもお届けします。 (小倉悠加/ Yuka Ogura)




  シガーロスの幻のアルバムも再入荷!↓









ビョークのライブ決定!エアウエイブス・ツアー!↓





 
by icelandia | 2011-08-06 23:57 | Pops | Trackback | Comments(0)
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