execitemusic
本レーベルは、Excite Music Store及びモバイルコロムビア上で先行独占展開され、配信される楽曲は、国内で入手が困難な高いクオリティのアイスランド楽曲を幅広いジャンルで集めていきます。
レーベルリリースの第1弾は、ヨーロッパでは名高いアイスランドJAZZを展開、第2弾は、アイスランドPOPS、第3弾は、アイスランドクラブミュージックを展開していく予定です。
小倉悠加
(おぐらゆうか Yuka Ogura)
70年代半ば洋楽に目覚め、単身アメリカへ留学。大学時代から来日アーティストの通訳に従事し、レコード会社勤務を経てフリーに。以来、音楽業界で幅広く活動。カーペンターズの解説の殆どを書いているためカーペンターズ研究家と呼ばれることも。2004年自らアイスランドの音楽を扱うアリヨス・エンタテイメントを設立。ミュージック・ペンクラブ会員。
小倉悠加

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アイスランド・アーティスト・ミニ・フェス開催!
KOKORO ROKKOROL 〜Icelandic Music Showcase
アイスランド・ミュージック・ショーケース

Apparat Organ Quartet / Benni Hemm Hemm / Flis / Paul Lydon / Kira Kira / DJ Apfelblut

 ご紹介がギリギリになってしまいましたが、なんと今週の土曜日12月2日に、渋谷O-Westにて、アイスランドの音楽アーティストが結集するというかなりゴージャスなライブがあります。今春から日本でもキッチン・モーターズ関係のアルバムが正式リリースされたので、その記念にアイスランドがふんぱつして大勢のアーティストを送り込んできました!
 ICELANDiaも実は少し関係していて、キッチン・モーターズが誕生した頃の初期のライブを集めた2枚組のアルバムを11月25日に全国発売ししています!!・・・っていうのを今までブログに書き忘れていたなんて・・・。
 
c0003620_3553661.jpg  ということで、左が『キッチン・モーターズ誕生』(ISLP-1002 : 2枚組)です。キッチンな人々の来日記念として、「ブログ見た」ということを備考欄に書いてご注文いただければ、ストア・ポイント2倍!送料無料!とします(おぉ、太っ腹!)。期限は今年いっぱいオッケーです!!(対象はこのアルバムのみで、同時に御購入の他のアルバムについては通常のポイントになります。)
 
 その前に、キッチンモーターズって何?と思われるかもしれませんね。キッチンはアイスランドのシーンを90年代からアンダーグラウンドで支え、ムームやシガー・ロスのメンバーも積極的にコミットするシンクタンク・レーベルです。今回来日するのは5アーティスト+1DJ=計22名で、ミニ・フェス形式になるとか。10月にレイキャヴィークで行われた音楽フェスのAirwavesでキッチン・ナイトを見ていますが、あんな感じなのかなぁ。とにかく楽しみです!
 
 大勢の出演者の中で、まず注目したいのはアパラット・オルガン・カルテット。アパラットとはアイスランド語でマシーンの意味。つまりは、機械仕掛けのオルガン・カルテットです。なので、メンバーはひたすら無表情。これが、いいんだわぁ〜〜。Airwavesの演奏を思い出すだけで、コーフンしてくる私は大丈夫でしょうか?
 
c0003620_3563652.jpg カルテットというからには4人で、オルガン奏者が4人で各2台のキーボードを使用するため、計8台のキーボード軍団になります。これ、圧巻です。そこにドラムスが一名。2003年にリハーサル・スタジオで最初にアパラットを見た時からかなりいい感じで、実際のライブを今年の10月に初めて見て、想像以上に音が厚くノリがよく、アレンジも凝っていて、「これがゴミ箱から拾ってきたキーボード集団の音なのか?」とびっくり。

 レイキャヴィーク市の清掃局員がバンドの友人で、ゴミにいい出物があると「こんなキーボードが出てきたけど、使う?」と連絡が来るそうです。それが欲しいキーボードであれば喜んで引き取り、出ない音がある時は自分で修理します。それでも修理不可能な場合は、出ない音は「この子の個性」ということで解釈するのだそうです。

c0003620_358956.jpg  そういうリサイクル派であることにも私は当初いたく感激し、いろいろな意味で私の大好きなバンドになっています。バンドのリーダーは特に存在しないものの、この中にヨハン・ヨハンソンが入っているため、彼がスポークスマン的な存在になっているようです。ソロのヨハンは、二重人格者のように全くアパラットとは毛色の違う音楽をやります。で、またこのヨハンのソロが・・・という話を私に語らせると異常に長くなるので、またの機会にしましょうか。
 
c0003620_358504.jpg  次はやはりベンニ・ヘム・ヘムでしょうか。ヘムヘムという言葉を聞く度に、『忍たま乱太郎』を思い出していけません。ベンニと忍たまは何の関係もないのに、たまたまヘムヘムが同じって・・・。ベンニはベネディクト率いる総勢11人のビッグ・バンドで、ユーモアと詩情に溢れる独特のメロディを叙情豊かに演奏します。すごく牧歌的で心温まり、ビッグ・バンド・フォークみたいな感じと言ったほうがわかりやすいでしょうか。

c0003620_3593728.jpg アイスランドでは、牧歌的な音楽が出てきやすい環境なのか、ベンニが新人賞を取る前の年の新人賞は、ヒャルマルという、これまた牧歌的なレゲエのグループでした。また、今回このミニ・フェスに出演するフリスも牧歌的なジャズ・アルバムを発表し、今年に入ってからはBogmilというアーティストと組んで、『Banana veldid』というすごーくトロピカルなアルバムを発表しています。これがもう、何でアイスランドでこんなトロピカルな雰囲気なの?と笑ってしまうほどノンビリゆったりのラテン音楽になっていて、こうなってくると、どこまで真剣でどこまでがジョークなのかわからず、まぁそういお国柄なんでしょうということで片付けていますが、彼らのメンタリティをどこかでじっくりと研究しなくてはと、こういった音楽と出逢う度に思います。
 
 それで、私個人のダークホースがそのFlisです。フリスでベースを弾いているヴァルディマールは、去年愛知万博でシグルズール・フロサソン・アイスランド・スーパー・ジャズ・カルテットの一員として来日した若手ホープでもあり、そこにやはり若手ナンバーワンと言われるピアニストが入るトリオ。フリスの名義では一枚ジャズ・アルバムを出していますが、どうやらそれが”本職”でもなさそうで、エクスペリメンタル等も演奏するとか。で、今回どのような音楽性の演奏が飛び出すのかを彼らに尋ね忘れているため、何が出てくるかは聞いてのお楽しみ状態です。フリス名義のアルバムでも、ある有名歌手のバックを演奏しているアルバムでも、上記の『Banana veldid』でも、その雰囲気にマッチした音を出すので、きっと、あっと驚くような音楽性で楽しませてくれるのではと、心の中での期待度では大穴。
 

c0003620_415319.jpg ポール・ライドンはやはり私がアイスランドに入れ込み始めた時に出逢ったアーティストで、いかにその音楽に惚れたかは、こんなサイトを作ってしまったことでもご理解いただけることでしょう。それ以来、ずっと細々と私のところで彼を紹介してきましたが、こうして日本に来日するほどになり、本当にうれしい限りです。
 また、11月に入ってからピーター・バラカンさんがFMで放送してくださり、これも私にとって心にしみる出来事でした。というのも、数年前にバラカンさんに音源を一式お渡しし、私の話を聞いていただいた時、「日本で正式発売したら、番組でかけます」と言っていただきました。あれから何年も経っているのに、あの時の約束をきちんと果たしていただき、本当にうれしい限りです。この場を借りて、ピーター・バラカンさんに心からお礼申し上げます。
 結局ポールのアルバムは私がモタモタしていたこともあり、別レーベルから正式発売されましたがICELANDiaで扱っているポール・ライドンのアルバムは、ポールが自費制作したオリジナル盤です)、発売は何処でも構いません。アイスランドのアーティストがひとりでも多く日本に知られるようになればいいのですから。
 
c0003620_417184.jpg  KiraKiraことクリスティン・ビョルクは、オーガニック系のエレクトロニカ好きにはたまらないことでしょう。キラキラという名前は日本に短期留学していた時、夢の中で出てきた言葉だそうです。可愛いしキレイですよね。
 色白なので赤い口紅がとてもよく似合い、いつもとても個性的で女の子らしい可愛らしいファッションの彼女は、作り出す音もオルゴール等を使い女の子ちっく。身の回りのちょっとした物品を使い、それを電子楽器と組み合わせることで独特の世界を生み出します。そして時々、ズシーンと低音を効かせたり、大胆不敵で気骨のあるサウンドを盛り込み、音楽アーティストとしての実力と力量を見せる人です。ギターも演奏するし、効果音的に歌も担当。
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 キッチンの創設者のひとりであり、アイデアも豊富で、音楽アーティストとアート系のアーティストとしての側面の両方を持つクリスティンは、マルチ・タレントという言葉がぴったり。そういえば、クリスティンはラジオ番組を持っていて、私のところにインタビューに来たこともありました。交友関係も広く、シガーロスやアミナとは同世代。「あの人とこの人でこれをやればきっと面白いものができる!」というプロデューサー的なことも得意のようなので、クリスティンの動きには目が離せません。
 
 残るはDJですね。DJ Apfelblutはみなさんがよく知るバンドの中心人物、ということにとどめておいてほしいということなので、見てのお楽しみ!ということで。
 
 サラっとご紹介する予定が、結構がっつりと書いてしまったようです(もっと短いブログが書けないのか!>私)。
 
 上記のようなアーティストがずら〜っと出てきます。これほどアイスランドのアーティストが揃うことは滅多にないことでしょう。それぞれに個性が強く、実力のある人ばかりです。みなさん、ぜひぜひ、足をお運びください! (小倉悠加)
 
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KOKORO ROKKOROL 〜Icelandic Music Showcase
アイスランド・ミュージック・ショーケース

Apparat Organ Quartet / Benni Hemm Hemm / Flis / Paul Lydon / Kira Kira / DJ Apfelblut

■日時/料金
December 2nd (sat)@渋谷O-WEST
open/start 17:30
ad.¥4,000/door¥4,500 (+1 drink order)
チケット発売/渋谷 O-West(03-5784-7088)、チケットぴあ(0570-02-9999/Pコード:245-393)、ローソン・チケット(0570-00-0903/Lコード:35795)
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  上記アーティストのアルバムはここ!↓バナーをクリック!
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by icelandia | 2006-11-30 04:25 | News | Comments(0)
北欧アイスランドの愛らしく素敵な絵本をどうぞ!
c0003620_16124667.jpg 北欧はアイスランドのと〜〜っても可愛くて素敵な絵本が日本語に翻訳されたので、今日はそのご紹介です。先日、駐日アイスランド大使館で絵本の発売を記念するパーティもあったので、そのレポートも併せてお届けします。

 まず一冊目は『ディンマリンのおはなし』(瑞雲舎)アイスランドで半世紀以上読み継がれている、ディンマリンという女の子が主人公のとても愛らしいお話です。
c0003620_1545558.jpg 著者はグズムンドゥル・トルステインソンという男性で(写真右)、1921年に彼がイタリアへ向かう途中、姪っ子のヘルガのために作ったのが、この物語でした。しかし1942年まで正式に出版されることはなく、著者のグズムンドゥルは残念なことに、お話を書いて間もなくの1924年に33歳の若さで他界しているため、初版を見ることはありませんでした。著者はアイスランド初の映画俳優でもあったそうで、写真を見てもわかるように、とてもハンサムな男性ですね。 
c0003620_16131541.jpg 左の写真が初版の装幀になります。この本が日本に登場したのは実は初めてではなく、丸善FOSSETTEシリーズの一冊として、アイスランド語のまま『Sagan af Dimmalimm』として日本に輸入されています。その時は『ディマリム』とタイトルが表記されていました。私の手元にもそれがあり、どうやら1992年に発行されたもののようです。丸善が扱った本の装幀は、現在の日本の装幀と基本的には同じです。
 いかにこの物語が愛されているかという証に、音楽でもディンマリン(ディマリム)は多くのアーティストが取りあげています。例えば、ヨーエル・パルソンはアルバム『鏡の国のアイスランド』で「songurinn um Dimmalimm(ディマリンの歌)」を、オスカル・グジョンソンもアルバム『静寂の余韻』で「dimmalimm」を、他にも数多くのアーティストがディンマリンの曲を作り演奏しています。
 アイスランドでこのお話は腹話術としても上演され、ここには子供達がディンマリンを劇で演じている写真が数多くあります。
c0003620_164775.jpg 大使館で行われたパーティの時は、日本アイスランド協会会員で女優の野田よし子さんがこの絵本を朗読をしてくださり、ちょっぴり大人っぽくて素敵なディンマリンを聞かせてくれました。

 また、ディンマリンの名は、アイスランドのアイスランドの絵本に贈られるイラストレーション賞=ディンマリン賞としても使われ、そのディンマリン賞に輝いたイラストレーターが挿絵を担当した絵本が、次に紹介する『やねの上にさいた花』(さ・え・ら書房)です。

c0003620_1615168.jpg 私が初めてアイスランドへ行った時、その絵があまりにも面白くてカラフルで可愛くて素敵で、アイスランド語が読めないのに興味をそそられてつい買ってしまったのがこの絵本でした。
 初版は1985年。お話はインギビョルグ シーグルザルドッティルという女性が書いていて、このストーリーが面白い!・・・って、かなり長い間、アイスランド語が読めなくてストーリーを知らなかったのですが。
 田舎暮らしをしていたグンニョーナおばあちゃんがある日病気になってしまった。難なく回復したものの、田舎で年寄りの一人暮らしはイザという時にたいへん。最初は田舎を離れることを渋っていたおばあちゃんは、都会暮らしも面白いかも!ということで、都会への引っ越しを決行。そして繰り広げられる心温まるドタバタ・・・・。
c0003620_16142592.jpg こんな面白い話を書くのは、きっと有名な作家に違いないと思ったら、同名異人で作家は存在するものの、こ本の話を書いた人は美術方面の仕事が本職のようで少し驚きました。片やイラストレーターはイギリス生まれでアイスランドに20年以上住んでいるというブライアン・ピルキントン(写真)。とても人なつっこい笑顔の人で、写真を見て思わず会いたい!なーんて思ったりして。
c0003620_1663228.jpg ピルキントン氏が初めてイラストを付けたのは、1981年に出版された『Astarsaga ur fjollunum(A Love Story from the Mountains)』という本で、以来アイスランドで数多くの絵本にイラストをつけ、時には自分でも話を書いています。彼がイラストを付けるものは、どれも定番になり、アイスランドの本屋で必ず見かけるものばかりです。特に『やねの上にさいた花』、ユール・ラッズ(13人のサンタ)やトロールの絵本は定番中の定番になっていて、アイスランドの土産物屋へ行くと、彼のイラストによるトロール・グッズ(マグカップ等)もよく見かけます。
 大使館のパーティでは、ピルキントン氏のイラスト原画も飾られ、印刷された本ではわからない微妙なタッチややわらかな色合いに感激しました。写真ではとても伝わらないので、まったく撮影しなかったのですが、雰囲気をお伝えする用の写真くらいは撮るべきだったと反省。でも、書店で原画展がある場合はここにアナウンスされますので、ぜひご注目を。『ディンマリンのおはなし』は絵本のパネルと、絵本の舞台となったアイスランドの景色の写真展も兼ねていました。
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 どちらもとても楽しい絵本で、老若男女を問わず心から楽しめる素敵な書物です。書店の方々は出版社に相談すれば、原画やパネルを貸し出していただけるようですし、場合によってはおいしいアイスランドの食材を共にお楽しみいただけるかもしれません。ご希望があればぜひ出版社の各担当にお尋ねください。地方自治体での書籍や子供のための催し等にもいいかもしれませんね。無責任に私があれこれを言うべきではありませんが、本当に素晴らしい本なので、多くの方々にいろいろな角度から触れる機会を持っていただきたいと心から願っています。
  書店で見かけたら、ぜひ手に取って見てくださいね!(小倉悠加)c0003620_13213440.gif




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by icelandia | 2006-11-26 16:18 | Comments(2)
シュガーキューブス再結成/ICELANDiaの素敵なチラシをどーぞ!
 いつもICELANDiaのブログにお立ち寄りいただき、有り難う御座います。
 
c0003620_8462390.jpg  先週の金曜日(2006年11月17日)は、20年ぶりにシュガキューブスが再結成されたそうで、う〜ん、行きたかったなぁ。コンサートの内容がどうだったのか、というのは、アイスランド語のニュースでしか配信されておらず、アイスランド語が読めない私は全滅状態です。英語ニュースの配信を待つと共に、知り合いが何名か飛んだので、その土産話が出てくれば、みなさんにもお裾分けしますね。

YouTubeでは既にビデオが流出していて、画像はよくありませんが、ビョークの声は相変わらずすごい!ここです!おっと、こちらにはもっといい動画がありました。
 
 それにしてもさすがビョークという大スターがいるとはいえ、そしてアイスランドの音楽を支えるための業界チャリティとはいえ、チケットが高い!立ち見で9千円。席アリで12,000円ほどだったようです。何席作ったのかわかりませんし(全部立ち見にすると4-5千人収容のはず)、参加者の三分の一を海外からの需要から見ているとはいえ、通常チケット代は2千円前後のお国柄なので、すごく高いなぁという印象ですね。もっとも、シュガーキューブスを国内アーティストと見るか、国際アーティストと見るか、という解釈の問題もあるかもしれません。
 
 何にしても内容がよければいいのであり、ビョーク・ファンとしては、とにかくビョークのライブが、それもアイスランド国内で見ることが出来るというだけで、有り難い!
 アイスランドまで飛んでシュガーキューブスを見たみなさん、ぜひ私にレポートを御願いします!
 
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c0003620_8472034.jpg という話とはうってかわって、ICELANDiaの母体であるアリヨスの素敵なチラシが出来ました!チラシという限られたスペースなので、長々とした解説は載せていませんが、クリスマスを控え、クリスマス・アルバムも含みぜひみなさんにいろいろと聴いていただきたく、盛りだくさんにご紹介しています。

 PDFファイルにしてありますので、ぜひダウンロードしてご覧ください!!それから、ショップでの登録タイトル数は150種類を超えています。もちろんシュガーキューブス関係も充実!なんと、ビョークの息子シンドリのバンドの音源まで!
 これだけアイスランドの音楽を集結させたショップは、アイスランド国内以外ではここしかありません。なにせ手が足りないため、解説や試聴のファイルがおいつかない状態ですが、試聴ファイルは確実に増えているので、ぜひ足をお運びください!って、足で来なくてもよくて、クリックひとつですからぁ〜〜↓ (小倉悠加)
 
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by icelandia | 2006-11-20 08:56 | Comments(0)
10月22日アイスランド音楽三昧ツアー最終日レポート(後半)
18:20 予期せぬ告白に・・・・
c0003620_1544490.jpg この街は小さくて本当に便利だ。数分も歩けば目抜き通りに出る。捜し物があり、本屋へ行く。すると、ばったりツアー仲間に会った。ちょうどいい、今からJaraかArniに会おうと思うから、会いたい人がいれば、一緒に会えるかも。
 Jaraは事情あって夜遅くにしか会えないという、アルニは明日から日本へ発つというので、それじゃ日本で会おうということに。よし、そしたらゆっくりゴージャスに最後のディナーでもできるかも、と思いつつ、後で後悔しないよう音楽に全く関係のない知り合いに電話をする。
 
 エイナールは2度目のアイスランド訪問時に宿泊したゲストハウスのオーナーで、現在は既にゲストハウスを手放しているが、最たる理由もなく訪氷するたびに会っていた人だ。
 電話に出た彼の声が変だった。寝起き?
 「え?マジでユーカか?!アイスランドにいるの?」
 「タイミング悪かった?ごめんね。また後から電話しようか」
 「いや、すごいタイミングで電話をもらったもんだ。今、レイキャヴィーク?明日の早朝帰る?何してるの?そうか、Airwavesか。相変わらずだね」
 そんなありきたりな会話をして、それじゃまた、と言おうとしたら、「実は・・・」と彼が切り出してきた。かいつまんでいえば、今年の9月末に胃ガンを宣告され、第一回の化学療法を終えて病院から出て一週間のタイミングで私が電話をしてきたという。
 「君と話していると元気が出てくるよ。有り難う。今から時間あるの?お茶でもしようか?」
 そういう事情では会わずにいられない。彼もまた、すごく気遣いをする人で、私が街中に籠もっていると郊外に連れ出してくれたり、一人飯が続き、もう一人でゴハンするのがイヤとわがままを言えば、ランチ・バディになってくれたり。
 
 身支度したいので30分ほど欲しいという。そのような事情では彼と会うことが最優先だ。私は彼が身支度をする間、関係各所に電話をし、「悪いけど会えない。今後のことはメールで」を連発した。
 
 2年ぶりに会うエイナールは、こざっぱりとした風情だった。引き締まって元気そうな感じだけど、目のまわりが少し黒ずんでいたのが気になった。叫ばなくても話し声が聞こえる静かなところへ行きたかった。いくつか大人向けのカフェを彼は候補に挙げ、SASのホテルへ。街中から少し出るので少しせいせいする(街中でも充分せいせいしているけど)。
 SASサガ・ホテルは日本人の団体観光客が使用する高級ホテルでだけれど、街中から外れているため私は滅多に来ない。というか、隣のアイスランド大学まではよく来ていたけど、このホテルに入るのは初めて。さすがきれいだし高級そう・・・。
 
c0003620_15442754.jpg 「あの〜、悪いんだけど私、すごく腹ぺこなんだよね。食事していいかな」と、いつものわがままを言った。前に見えているサラダバーがおいしそう!(アイスランドで生野菜は高級品!)
 時間帯がまだ早いのか、カフェの人影はまばらでとても静かだ。ゆっくり話すのにちょうどいい。まずは互いに近況報告をして、それから彼は病状についてを話してくれた。その後は食事のことを含めてほとんどスピリチュアルな話をした。
 聞きかじりも多いけれど、マクロビオティックの基本、祈りも含めたヒーリング・エネルギー(言葉や想念の波動)について、音楽の効能、ホメオパシーとアロパシーetc。どうやら彼は私がもっと俗っぽい人物だと思っていたらしく、少し驚いた様子だった。音楽業界はとても俗っぽいところなので、そう思われていても不思議はない。でも、十代の頃から見えない世界に興味を持っていたし、音楽だって見えない世界なのだ。だって音って見えないでしょう。
 要は、この世の中には不条理なことが多すぎて、表面的な物事のとらえ方だけでは気が狂いそうになる。裏を考えることが、せめてもの救いになることもある、ということだ。
 
 彼には夢があるそうだ。それは社会階層の底辺で自信無く生きている人々に、誇りと希望を持って生きていけるような事業を展開していくということ。数年前から徐々にその基礎は作っていて、これから大きく羽ばたこうというタイミングでの、ガン宣告だったという。
 「僕は絶対に生きるし、5年後を目標に、世界レベルの自己啓蒙のコンベンションをレイキャヴィークで開きたいんだ。それを絶対に実現するという強い決意をもたらしてくれたことでは、病気にとても感謝している」と。
 それじゃ私も5年後のそのコンベンションに、必ず参加しに来るからと約束した。私は私で、5年後にはそういったことをボランティアでお手伝いできる状況になっていたい、なっていようという心でもある。
  
  ガランとしていたカフェは満員になり、陽気な話し声があちこちから聞こえて、いつの間にか華やかな場になっていた。エイナールとゆっくり話もできたし、食事もできたし、彼が早くよくなることを心から祈るのが私の役目だと心に刻んだ。

21:30 Jara、可愛すぎぃ〜
 やっぱりJara(ヤラ)に会った。食事をしている間にメールをくれて、「XXで待っている」からと書いてきた。勝手に待っていられても困るけど、彼女の時間が空いたので連絡をくれたようだった。
 特に話すこともないんだけど、彼女は私が執念で見つけた女性だった。どこかのビデオクリップにチラリと出ているのを見て、その声がすごく気に入って、絶対に探し出そうと思ったのが数年前。なので、彼女の名前を再び見つけた時はすごくうれしかったし、そこまでして探してくれた人がいるということも、彼女には励みになっているという。
 「Grand Rokkの演奏ひどかったでしょう。素人丸出しでごめんなさいね。リハーサルの時間がなかなかなくて、ほとんどぶつけ本番で・・・」
 確かにその通りだけど、あれでよかったんじゃないの?可愛いのも才能のうち!彼女は気品のある顔立ちで、日本ならアイドルになれそう。でも既に一児の母で、話を聞いて改めて狭い世界だなぁと思ったのは、私が彼女の息子を数年前に見かけていたのだった。「あの彼とガールフレンドが連れていた子があなたの息子さんなんだ。だったら私、会ったことある。3年前に、チューレ・レーベルのオフィスで」。レイキャヴィークは本当に世界だし、男女関係も入り組みがちになる。高社会福祉国家なので、簡単にくっついて簡単に別れられるということ。
 そんな社会なので、「夫と子供と3人暮らし」というのでは、関係が分からない。「私は、私の息子と、息子の父親と暮らしています」という表現がアイスランドでは正しい。男性が夫でも恋人でもどーでも構わない。自分の息子の父親である、というところがミソ。  
 
22:30 ダメ押しのJFM
 JFMことヤコブには、日本の家を出発する直前に「今からレイキャヴィークへ行くから、24時間後に携帯に電話して」とメールを投げて出た。忙しい人だけど、律儀な性分だから、絶対に電話をかけてくると思っていた。だから、連絡が来ないのは彼の都合がつかなかったのだろうとてっきり思ってた。
 「ユーカ、やっと電話してきたか。ものすごく待ってたよ。」
 
c0003620_15553943.jpg なんと彼は携帯電話そのものを変更していて、以前の電話に入っていた番号を間違って消去してしまったという(あれ〜)。なので、私が来ていることは知っていても、連絡の取りようがなくて、ヤキモキしていたという。明日の早朝帰るから、またメールで話しましょうといって切り上げるつもりが、「101のバーで待っててくれ。15分で行くから」。
 ということで、ちょうど帰り道にあるホテル101へ。ここはレイキャヴィークでとびきりスタイリッシュな空間。大スター級がお過ごしになる特別なホテルでございます、です。週末の夜は成金族で素敵な人々でごったがえすが、日曜の夜は全く誰も居ない。が、ロビーには、ベッドルーム・コミュニティで会ったヴァルギーが誰かと会っていた。ここに私が宿泊しているのか?と尋ねられたけど、まっさかぁ〜の世界。一泊5万は下らない場所だもん。
 「これから人に会うの。誰かは来ればわかるわ」と。
 もったいぶって言ったつもりはない。JFMは文字通り誰もが知っている。ビョークを遥かにしのぐ国民的大大人気グループのメンバーだからだ。
 
 というわけで、レイキャヴィーク最後の夜の締めくくりは、飛び込みセーフのJFM。彼はなぜかチョコ・ミルク・シェーク。私はシャンパン。今後どうしようか、ということを話し合う。話し合っても、私に資金が無いため、あまりどうにもならないけど、それでも彼は私の存在にこだわる。
 
 彼はロサンゼルス、ロンドンと、巨大音楽マーケットの裏を知り尽くしている。なにせロンドンではエルトン・ジョンやフィル・コリンズ等とも縁があり、ロサンゼルスではジェイ・グレイドン、リチャード・ペイジ、ビル・チャンプリン、トム・スコット等、今や超豪華なメンバーとしか言いようのないメンツでアルバムを何枚か制作している。アイスランドでは、音楽市場の70%以上をある大手レコード会社が牛耳っていて、もちろんヤコブもその会社とは縁が深い。でも、彼は大きな会社との取引よりも、個人的な関係を重視する。
 すぐに人が変わってしまう大手のレコード会社の社員よりも、小さな存在でも本当に熱心な誰かに扱ってもらった方がいいという。顔が見えて、気心が知れていた方がいいと。それに、ヤコブは私にとって、かなりエポック・メイキングな存在でもある。
 
 私が会社を起こして、このような仕事をやろうと決意したのも、彼が私に寄せる並々ならぬ信頼と、後押しの言葉があったからに他ならない。彼が私の中に何を見たのかは未だに分からないけれど、ドイツではアイスランドが大好きな女性が、彼女ひとりの力で彼のグループをそこそこの人気まで押し上げたという実績が既にある。なので、ヤコブの中では、熱心に物事をやる女性は、最終的に強いと思っているのかもしれない。私の場合、それが当てはまるのか分からないが、少なくとも人間としての信頼を裏切るようなことは無い。それはどのアーティストに対しても同じだ。
 
 ヤコブのアルバム『ピアノ!』は、本当に素晴らしい(ぜひ試聴してください!)。バンドのような音なのに、全部ピアノでやっている。アイスランドのジャズ系アーティストは世界に出しても遜色のない人が多い。そのクオリティは脱帽ものだけど、なにせ知られてない・・・。それから、ジャズというと「何だかねぇ〜」と理由もなく敬遠されがちなので(=私もその一人でした)、「ヒーリング・ミュージック」ということにしようかと思ってる。内容的にそんな感じだし、インストゥルメンタルだけどポップ性もあるので、ジャンル分けがとてもしにくいし。
 それで、ヤコブには来日話があり、2007年には、3名でグランド・ピアノを操るという話題のステージが日本でも見ることができるかもしれない。
 
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 ICELANDiaが企画した音楽ツアーは、本当に楽しかった。個人的には忙しすぎて、せめてあと2泊ほしかったけれど、それは次回の課題として、今回は参加者全員、あれもこれもと欲張りにレイキャヴィークを、アイスランドを楽しむことが出来て本当によかった。オーロラも見たし、音楽も心惹かれるものが多かったし、仕事仲間にも友人にも会えたし、チラリと街中も見たし。何よりも、事故もなく健康に過ごすことができた。
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 最後になりましたが、私のツアーに参加してくださったみなさん、本当に有り難う御座いました。テレビの撮影隊もご苦労さまでした。街中ではお会いしなかったけれど、流行通信の取材も旨くいったことを願っています。それから、私のわがままな企画を実現してくださった地球の歩き方ドットコムの担当者、片道の直行便を使わせてくださったアイスランド航空と、休日にも関わらずお手伝いしてくださったSさん、いつも応援してくれるアイスランド大使館のみなさん、そしてAirwavesの関係者及びレイキャヴィークの人々に心から感謝します。
 あぁ、僕も私も行きたかったと、そこでため息をつきながらこのブログを読んでいるみなさん、ぜひ来年はご一緒しましょう! (小倉悠加)c0003620_13213440.gif




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by icelandia | 2006-11-10 16:04 | アイスランドってどんな国? | Comments(0)
10月22日アイスランド音楽三昧ツアー最終日レポート(前半)
 2006年10月18日からのICELANDia企画の音楽フェスツアーは、本当に充実し、企画段階から「ものすごく濃厚なツアーになるなぁ」と思っていましたが、実際にはほどよい濃厚加減を通り越して、少し薄めたかったくらい。参加者のほとんどが20代だったため、みんな昼夜を問わず精力的に動き回り、本当に充実しまくった時間を送ったようでした。
 来年も必ずやるので、ぜひみなさんご注目くださいね。

ツアー第5日目現地最終日 2006年10月22日

10月22日の予定は未定で決定ではない予定:その1
一日かけて郊外ツアー!!
  うーん、やっぱり人に会いたいので一日中郊外へ行っていられない・・・・。

10月22日の予定は未定で決定ではない予定:その2
10:30 National Museum 
      適当に昼食
13:00 Whale Watching
16:30 お茶&適当に人に会う または 美術館(Kjarvalsstadir)
18:00 のんびりとゴージャスな夕食
20:00 のんびりと人に会う
22:00 Sirkus で飲む
 適当にホテルに帰り荷造り
 
 最後の日くらいはゆっくりしたくて、余裕をもって考えたつもりでした。やっぱりわがままを言って、2泊ほど延泊すればよかったかと後悔。そうすれば散策したり博物館をまわる時間もあったことでしょう。アイスランド大学の日本語クラスもなかなか寄ることが出来ず、ここ何度かの氷国訪問は残念な思いをしています。
 
10月22日の実際の行動
c0003620_15413248.jpg8:00 眠れなくて早く起きてしまう。荷物の片付け。なにせ仕入れたアルバムの数が尋常ではないので(私にすれば)、どうにも荷物作りが大変。 

9:00 朝食。みなさんに会ったところで、ツアーの記念にアルバムを渡す。交換して聴けるように、それぞれ違ったアルバムを贈りました。いい思い出になってくれるといいなぁ。

c0003620_15415752.jpg10:20 今日も天気がいい!
 それにしても私たちが日本から天気を持ってきたように、毎日気持ちの良い晴天が続く雨、くもり、晴れが1時間以内に全部来てもおかしくないアイスランドで、それも曇天の方がいつもは多いのに、本当に天気に恵まれた。
 今日も気持ちの良い天気だ。ホテルを出ると、本当に何気ない光景が美しく見える。民家の庭や植木も輝いて見える。”大自然”ではないが、街の風景も本当にいいものだ。本日は今回の旅行の最終日なので、街中の風景をデジカメに納める。

10:30 久々のヨハン・ヨハンソン
 私のこれまでのブログを読めば、木曜日から毎日顔を会わせているけど、こうしてお茶をするのは本当に久々。私がアイスランドに通い詰めていた2003年、ヨハンと私は街中でばったり逢うことが多く、よくお茶をしたりチープな店で食事をしたりしていた。あの頃のレイキャヴィークの音楽業界は、日本は遠い国であり、ヨハンも多分に漏れず日本へのあこがれと興味を抱いていたが、日本の音楽業界人間がレイキャヴィークのシーンに興味を持って訪れたことはなく、盛んに日本での活動の可能性等を尋ねていた。
c0003620_15422054.jpg 2004年の正月頃に会ったのが最後なので、3年近く会っていなかった。特に話すこともないんだけど、教会コンサートを見たツアー仲間から、感動したということをくれぐれもよろしく伝えてほしいということで、それはしっかりと伝えた。
 ヨハンと午前中に会い、彼が朝食をとり始めて思い出したささいな事がある。アイスランド人って(ヨーロッパ全般?)スライス・チーズを乗せたパンにジャムを塗って食べるんだよね。あれ、一度やろうと思ってるんだけど、つい忘れてまだ味見してなかった。
 それで、「おー、久しぶり」ということから始まって、忘れないうちにサインをもらう。12月に日本に来るのを楽しみにしているということと、「東京ってどう歩けばいいの?」という質問も。電車や地下鉄でまわるんだよ、と言うと、「歩きまわるだけじゃダメなの?」って・・・。散策してもいいけど、行きたい場所を決めないと、どこにも辿り着かないよぉ。

c0003620_15423041.jpg 今回のキッチン・モーターズのショーケースは、KiraKiraことクリスティンと、ベンニ・ヘム・ヘムのベンニことベネディクトの二人が中心となっているため、自分はあまりよく分かってないという。
 でももしも機会があれば、自分のソロ作品も演奏をしたいという。「出来ることなら日本でも教会でやりたいんだ。普通のライブハウスじゃなくて、スペシャルな場所がいい」と。
 そう急に言われても東京だと急遽手配すると言っても時間が必用だし・・・。とりあえず、シガーロスが以前演奏した品川のグローリア教会のことを話し、「空いてるかどうかわからないけど」という前置きで、検討してみてはどうかと話しておいた。
 他でもないヨハンであれば、どこか素敵な場所でやれると思うし、私が捜してみせる。日本ではまだ無名に等しいけけれど、一度聴けばどれほど素晴らしいアーティストであるかは如実なので、何の心配もない。
 途中、イギリスのレーベルの担当者がやってきた。12時から5 - 6本インタビューが入っていて、そのすべてがフランスだという。バングギャングにしてもフランスで一番受けているという理由は何なのだろう?
 日本で何か出来ることがあれば協力を惜しまないから、と伝えて別れた。
 
12:00 ホエール・ウォッチングへ! 
 私の以前からの知り合いの友人が、ホエール・ウオッチング会社の社長だという。先日彼に連絡を入れたら、なんだか速攻で手配してくれた。私の名前をゲスト・リストに載せておいたので、「何人でもいいから好きなだけお友達を連れて行っていいよ」と。有り難い。
 ホエール・ウオッチングは未体験だったし、郊外へ出られなかったので、今回は博物館等はパスしてクジラ見物でもすることにした。
 場所がよくわからないのと、ホエール・ウォッチング会社は数社あるので、少し早めに港へ行く。ランチの時間がなかったけれど、船で何かあるか、と。

13:00  海から眺めるレイキャヴィーク
 若干迷ったけれど、無事全員船に乗り込んだ。所要時間3時間半から4時間だそう。こんなに天気のいい日曜日に、街を散歩できないのは残念だけど、日曜日の街は店が閉まっているので、まぁいいか。  
 
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 船はレイキャヴィーク港を出発して、陸地から段々と離れていく。こうして海側からレイキャヴィークを見たのは初めてで、背後に何だか白い煙がもくもくしているところが見える。なるほど、こから「煙たなびく街」ということでレイキャヴィークという名前が付けられたのね、と納得。
 このホエール・ウォッチング、結論から先に言えばクジラは見えず、イルカはたっくさん見た!説明のお姉さんがとても上手で、期待感をもたせつつ、場を盛り上げていく。看板に立っていると海鳥やイルカが見えるが、ずっと立っているのは寒すぎるので、案内役のお姉さんの声が盛り上がってくるのを合図に、船内と看板を出たり入ったり。
 連日連夜の活動と時差と寝不足でいい加減疲れ切っているので、船内の暖かさと船の揺れが気持ちいい。それにしてもお腹空いたなぁ。私の期待に反して、コーヒー程度しか売ってないんだもん。仕方ないので、持参したクッキーやせんべいをみんなでかじる。
 
 帰路の1時間半ほど船内で思う存分眠ってしまった。連日の睡眠不足がたたり、船酔いした仲間もいて可愛そうだったけれど、全員とにかく暖かな船内で仮眠を取り、船を下りて外の空気を吸うと、何となくスッキリとした気分になってきた。
 
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16:40 楽しいフリーマーケット!
 レイキャヴィーク市内では土日だけフリーマーケットが催される。「アイスランドのフリマは屋内なんですねぇ」と誰かが感慨深げに言っていたが、その通りで、屋外では寒すぎてねぇ。
 フリマなので、ガラクタからお高級品まで何でもあるけれど、私のお勧めは書籍類と、天然スキンケア製品。読書大国なので本の種類が多く、アイスランド語は読めなくても、写真だけ眺めていても面白い古書がある(お値段は・・・高めかも)。興味ある人であれば、切手や初日スタンプも豊富。
 スキンケア製品は地元のハーブを使ったもので、天然素材のみ。大量生産ではなく、アイスランドの伝統的な流儀にのっとったハーブ専門家の女性が手作りしているもので、街中の土産物屋では絶対に売っていない。効能はたぶんそれなりだと思いますが、とにかく香りが素晴らしくて私は大好きです。
 
c0003620_15493648.jpg ここでツアー仲間はなんと、アイスクリームを食べてる!「アイスランドでアイスクリーム!」だそう。うーん、美味しそうだけど、身体が冷えそうなので私は遠慮します。
 何かおいしそうなものはないかなぁ?と食品セクションへ行くと、確かに美味しそうだけど、サーモンマリネの塊を買ってもここでは食べられないし・・・。冷凍の手長エビ、タコをはじめ、タラの干し物や伝統食であるアンモニア臭の強いサメの肉も。パフィンの肉も売ってました。お菓子もいろいろとあるけど、・・・日本人の口に合いそうにない風情なので、手を出す勇気がなかった。

17:40 名物アーティストに遭遇! 
 こうしてフリマをまわりながら、私はある人と連絡を取っていた。彼女の名前はシグリヅル・ニールスドッティル。ビョークも彼女の音楽を集めていることで有名な、アーティストおばぁちゃんで、私は何度も彼女のお宅にお邪魔したことがある。去年の夏にブルータスや流行通信でも取りあげられていたことのある名物アーティスト。今回は忙しくて寄れないけど、せっかくアイスランドにいるので電話だけでもと思ったら、「是非来て」コール。こうなると、行かないわけにいかない。ツアー仲間全員は多すぎて家の中には入ることができないようなので、せめてということで玄関先で会ってもらうことにした。
 
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 彼女は今年でいくつになったんだろう?映画『氷の国のノイ』で彼女の曲が使われて、一躍有名になってからもう3-4年経つのではないだろうか。とても元気そうだし、まだまだ美しい!それに、気遣いの素晴らしい人で、今回もみんなと快く写真に納まってくれたと思ったら、お土産にと、彼女のアルバムをひとりひとりに手渡してくれた。ここに来なかった仲間の分までいただいて、後からキチンとひとりひとりに手渡しました!心から有り難う!
 
 ツアー仲間には申し訳なかったけれど、現在客人が宿泊しているし、家が狭くてとてもそこまで何人も家に入れないということで、私だけ少しの間お邪魔することにした。私が最後に来た後で、日本の取材が何回か来たこと、新しいアルバムを順調に出していること、アイスランドで有名な詩歌に曲をつけていること、等々、とにかく精力的に想像力を使っているだけあり、衰えとか、老いとか、全く感じられない。確かにシワの2-3本は増えたかもしれないけど、まだまだ大丈夫。
 老後はあのようにして、生きていければいいなぁとつくづく思うほど、本当に素敵な生き方をしている。メロディを作り、歌詞を書き、それをキーボードで演奏して、自らの声で歌う。そしてジャケットの絵も全部手書き。本当にすごいなぁ、その一部でいいから真似したいものだと思う。
 
c0003620_15435352.jpg 右の写真は、流行通信の取材で使われた写真を引き伸ばしたものを、とてもうれしそうに見せてくれた(取材陣の方々、フォローを有り難う御座います)。
 
 充実した楽しい老後を送っているこの女性、順風満帆だったけれど、ひとつ悲しいことがあったという。長年飼っていた猫が亡くなった、と。そういえば、毎回行くたびに、毛並みのいい猫が出てきたっけ。「また新しい子を飼えば?」と尋ねると、それは出来ないという。自分はもう年老いているので、猫を残したまま死ぬようなことがあってはその子が可愛そうなので、もう生き物は飼わないのだ、と。「猫を飼うことで長生きの目的ができない?」とは言ったものの、確かに猫と自分の寿命と、健康という問題もある。
 
 アイスランドに移り住んで久しいが、彼女はデンマーク人だ。なので、アイスランド語は話すけれど、アイスランド人に言わせるとデンマーク語訛りだそう。英語は意思の疎通が出来る程度は話せるし、私とは言語よりも以心伝心の方が大きいのかもしれない。今回は時間もないためあまり込み入った話をしなかったけれど、以前は、何を思ったか、彼女は自分の今までの人生を、恋愛も含めて全部私に話してくれて、それにつられてか、私も彼女に人生相談をしたことがあった。心優しいお母さんのような人で、私は彼女が大好きだ。
 なので、お茶も飲まずに去るのは辛かったけれど、まだあと数人、少なくとも電話をして、場合によっては会う必用がある人がいる。絶対に次回はゆっくりしに来るからと言って、彼女の暖かな家から離れた。 最終日レポート後半に続く(小倉悠加)c0003620_13213440.gif




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by icelandia | 2006-11-10 16:02 | アイスランドってどんな国? | Comments(0)
キッチン・モーターズ三昧!10月21日氷国ツアー・レポート(後半)
20:00 感激のSiggi Arman 
 この時間帯、誰を見るべきか非常に迷い、まずは場所が近いという単純な理由で美術館のDaniel Agustを見ることにした。彼は元GusGusのヴォーカリストで、バングギャングのバルディ・ヨハンソンの叔父さんだとか。ダニエルはこの夏、『Swallowed a Star』という内容の濃いアルバムを発表している。が、ダニエルはチラ見で終わった。確かにかっこいい、歌はうまい、バックの演奏もシャープで乗りもいい。つまりはプロのエンターテイナーだから、かなり進行が読める。非常にクオリティの高いパフォーマンスだけど、レイキャヴィークに来たからには、インターナショナル・スタンダードのそういったギグではないものを私は楽しみたい。19時にSiggi Armanをこなしておけば、20時には腰を落ち着けてこのダニエルを見ることができたけれど、19時は見逃しているため、ここはもう、シッギ・アルマンしかないでしょう。
 
 幸いにも、Idnoへ行った時には、シッギのパフォーマンスはまだ始まったばかりのようだった。あらま、ピアノはシガーロス(キャータン)ですかぁ。おぉ、やっぱりこっちの方が(私には)正解だわ。
 シッギ・アルマンは、シガーロスのお気に入りアーティストだ。初めて彼らがアメリカをツアーした時、シッギ・アルマンのデビュー・アルバムを会場に流し、確かその次のアメリカ・ツアーには、彼をサポートとして同行させている。だから彼のライブを一度はすごーく見たかった。
 
c0003620_1151224.jpg さすが一筋縄ではないシガーロスのことだけあり、シッギ・アルマンには尋常ならぬ魅力がある。彼はシンガー・ソングライターで、基本的にはギター一本での弾き語り。ガタイの大きさに似合わずハスキーというよりもショボショボした声で、ボソボソと歌う。堂々としていない。一段高いステージに居る彼は、消え入りそうな感じさえする。修行僧が業に励むかのように「私は人の前に立って歌わなければいけない」という悲壮な決意を持ってステージに上がっているような印象さえ受けかねないほど、媚びたところが微塵もない。
 これがイイ!
 音楽は商品である前に自己表現であることを体現したのがシッギで、たどたどしい歌ではあるけれど、心をこめた真摯な姿勢が、技術的な旨い下手とは関係のないレベルで人の心を打つ。その彼を友人であり国際的ミュージシャンであるキャータンが控えめな演奏でアクセントを付けながら、シッギの歌を支える。シッギの曲はメロディがそれなりに面白い。洗練されているとは言い難いけれど、独特の節回しも魅力です。見ていて本当に気持ちがいいし、感動を覚える。
 
 シッギ・アルマン、素晴らしかった。ジーンときました。やっぱりレイキャヴィークだよなぁ、こういう音楽環境があるって、本当にうらやましい。
 それで、こうして帰国して彼のアルバムを聞くと、飾り気の無いファーストの『Mindscape』も親近感がわくし、2枚目の『Music for addicted』は、ヨハン・ヨハンソンのプロデュースで、シガーロスのメンバーも全面的に協力していて、シッギの個性を生かしながらきれいにまとめてあって、友情だよなぁと思うのです。なので、帰国してから、このアルバムがヘヴィ・ローテーションに。
 
20:45 Olof:真摯なパフォーマンスは続く
 この時間帯、かなり見たいものが重なっている。念願の7oi君も見たかったけど、シッギの後にヘヴィなエレクトロニカを聴く心境にはなれず、そのままIdnoに居残ってオルロフを見ることにする。
c0003620_1161949.jpg オルロフって誰?と思われるかもしれないが、ムームの双子ちゃんの片割れが抜けた時、日本に来日したのが彼女です。それから、2004年のAirwavesではスロウブロウのステージにも立っていた。弦楽器の特異なマルチプレイヤーで、例えばアミナやKiraKiraとは同世代で学校に通った仲間。
 私の予想に反して彼女はバイオリンを持たず、手にしたのはウクレレと何か私の知らない楽器。彼女もシッギに続いてとても真摯なパフォーマンスで、雰囲気のある歌を歌っていた。「次の曲は私の大切な妹に捧げます」とか、一曲づつ必ず友人や家族に捧げて、「今日、この場に来ている私の母親に、みなさん大きな拍手を御願いします」と、とてもアットホームな雰囲気。演奏が上手で普通なので、彼女のパフォーマンスは当たり前に過ぎたけれど、彼女の家族や友人を思う暖かな心は歌からにじみ出ていて、やっぱりいいなぁと思った。

20:45 KiraKira  
 夕食後からずっとIdnoというチョルトニン湖畔の劇場に居座っている。今夜のこの劇場は、キッチン・モーターズ・ナイトなので、キッチン・ファミリー総出演(アパラットは別格で昨日やったけど)。
c0003620_1165280.jpg KiraKiraことクリスティン・ビョークのパフォーマンスは、以前同じこの会場で見ていて、彼女のライブもオーガニックでとても面白い。今回は乙女ちっくでもコアなエレクトロニカ・アルバム『Skotta』も出し、どんなサプライズが飛び出すのか?と見たいのはヤマヤマだけど、ビッギには義理がある。仕方ないので、KiraKiraは東京でみるからいいや、ということで自分を納得させて、クリスティンは2曲だけ見て美術館会場へ(この後、ムームのクリスティンが出てきたようです)。
 
 Idnoの出口へ向かうと、先ほどライブをやったオルロフとシガーロスのキャータンが笑談している。というか、オルロフはちょーっとばかり酔っていて、陽気になっているようだった。彼女のパフォーマンスもとても好きだったので、お邪魔かなと思いつつ、ひとこと「とても誠実な歌で感銘を受けました」と言うと、オルロフはかなりすました顔になり、「有り難う御座います」と丁寧に返してくれた。キャータンには以前インタビューさせてもらったことがあるので、彼にもひとことあいさつして、会場を出た。
 
21:10 Biggi 
 Biggiはアイスランドでとても人気のあったマウスというバンドのリード・ヴォーカリストで、そこで10年以上活躍した後、バンドが解散。2年前からソロとしてイギリスに渡り、今月に初ソロ・アルバムを出したので、実績を買われていきないメイン会場でのギグ。どこかのパーティで知り合って以来、時々なにげに近況報告を貰っていたので、晴れ舞台を見てあげなくちゃ、と。
 ビッギは迫力もあるし歌がうまい。当たり前よね。10年間も人気バンドのリードを張ってたのだから。ポップ・ロックだったマウスのイメージを生かしつつ、新しい側面をサウンド的に演出し、ヒット曲を既に持っている人なので、それを取り入れつつ盛り上げて、プロらしくきれいにまとめられたステージ構成だった。彼が舞台に立つのは初めて見たし、やっぱり来てよかった。
 
 バックステージに行こうとすると、またしてもガードが固い。でも、先日の新聞記事が効いたようで、「あぁ、新聞に載ってた人ですね。どうぞ」とスンナリ。やはりどこの国でもマスメディアの力はある。
 
 久々に合うビッギは、文字通り一回り大きくなっていた。今回2年ぶりにアイスランドに来て気づいたのは、人が大きくなっている!平たく言えば、みんな太った。素人はいいとして、お願いだからパフォーマーはあんまり太らないで。誰かを見る度に、Totoのデヴィット・ペイチを思い出し(古くてごめん)、そのうちコートか何かで体型を隠すのかなぁ、なんて。ヨハンみたいいつも背広姿であれば、隠しようもあるけど、ロッカーはTシャツだからビール腹が目立つ。
 c0003620_15384946.jpg 「ソロ・アルバムのリリースですって?!おめでとう!」
 「お〜、日本からわざわざ有り難う」と言って、コラボレーターでありプロデューサーのイギリスの友人を紹介してくれる。イギリスの友人というのは、東洋系の男性なので、イギリス男性特有の”チ!東洋の女か”モードはない。よかった。レイキャヴィークを出て、ロンドンでどんな活動をしていたかなど、ひとしきり話すと、早々と楽屋入れ替えだそうで、そこを追い出される。それじゃまたメールででも連絡を、ということで、ビッギとは別れた。
 
 美術館会場の次のステージはリーヴスだ。デビュー当時からすごく好きなバンドだけど、どうもイマイチのめり込めないのは何故なんだろう。悪くないんだけどなぁ。アイスランドのバンドというよりも、私にはイギリス系のバンドに聞こえるせいだろうか。一応最初の2曲はリーヴスも見たけど、以前NASAでフルに見ているし、これもチラ見で終わり。
 
22:30 Evil Madness:想定外でヨハン再登場 
 またまた中途半端な時間になってしまった。どーしたもんかと思いつつ、足はふら〜っとIdnoへ。困ったときのIdno頼みというか、私の音楽的指向がこの会場と合ってるんだなぁ。
 
 と、そこで目にとまるものが・・・。あれ?今日もまたオーロラ?!あぁ、出てるよ出てる。オーロラだわぁ。昨日ほどクッキリとは見えないけど、それでもちゃんとオーロラ。しばしベンチに座って眺めていると、昨日ほどではないけれど、シュルシュルっと形を替えてカーテンのようにヒラヒラするオーロラの光が見える。2日間も続けてこうして街中から見えるなんて、何とラッキー。郊外へ出れば、きっとすごいのが見えるんだろうなぁ。
 
 と思いつつ中へ入ると、30秒で誰かのギグが終わった。今日は午前中ゆっくりもせず、時差にもめげず、昼寝もせず、あちこちに顔を出すので、オバサンはツカレタ・・・。ステージ前にはあまり人がいないので、バッグを枕に寝そべることにする。ん?寝るってそんなのアリかって?アリです!!
 神経が図太くなったのと、本当に疲れていて、こうでもしないと保たない。そこに再度心優しい日本の青年が現れて、私にオフトンならぬコートをかけてくれました>有り難う!次に誰が出てきてもいいや、キッチンだからキッチンぽくインディーでいいし、誰かの友達の友達が出てくるんだろうから、きっと知り合いやら、知り合いの知り合いやらが出ているのだろう、と。
 
 舞台の上でセッティングが始まると、あれ?アレッ?またヨハンがいる。そうか・・・。点と点が結びついていなかったけれど、次のEvil Madnessはヨハンが入っているプロジェクトであることを思い出した。
c0003620_1191582.jpg 昨日12 Tonarへ行って買い付けをした際、その場で運ばれてきた新譜が摩訶不思議なブックレット付きアートワークの『Evil Madness/ Demon Jukebox』というアルバムだった。クレジットを眺めて、「へぇ、ヨハンが入っているんだ」ということと、アートワーク全般がとても綺麗だったので、私としてはかなり多めに買ってきた。店主に言わせれば「僕らが作った中で一番ゴージャスな盤。この仕様は初回限定にしようと思ってる。今のところプレスしたのは500枚。たぶんその後はごく普通のパッケージになると思うけど、まだ決定はしていない」と(興味ある人は左のジャケ写をクリックしてください。試聴もあります)。

 そーかそーか、次に演奏するグループがそのEveil Madnessなんだ。偶然とはいえ、Idnoに来てやっぱりよかった。
 メンバーはヨハンと、コンピューターを扱う3人組。「とてもダークな音楽だ」と言われていた通り、確かにダークな世界が広がる。夕刻に教会で聴いた、生楽器と電子音の共演でのヨハンとは天国と地獄の違いがある。

c0003620_1175039.jpg しかしダークであるとはいえ、スッキリとした音作りだし、疲労困憊の身であるため、あまり明るくスカっとした音楽よりも、そのまま「あぁ、疲れた!」と言える雰囲気の少し重めで暗めの音楽の方が、好都合だった。さすがにミュージシャンが出てきたので横になるのはやめて座って見ていたが、どーも身体が重いので、行儀悪いとは思いつつ、また横にドロンと寝かせてもらった。ミュージシャンに失礼かとは思ったが、好きな格好で楽しめばいいという流儀だと解釈してもらえることを祈り、そのまま寝ころんで聴いていた。するとそれが、スンゴクよかった。なにせ少々古い作りの劇場で(レイキャヴィークの歴史的建造物であり、初めて映画が上映されたのがこの場所だった)板の間であるから、低音が床にビリビリと響いている。これが絶妙なマッサージのようで、途中眠りそうになるほど気持ちよかった。

c0003620_1203827.jpg 「Evil=邪悪」な「Madness=狂気」の「Demon=悪魔的」な「Jukebox=ジュークボックス」というが、ここにヨハンが加わっているのがミソで、彼の知的でキリリとした響きの電子音がそこらここらに散らばり、邪悪で重たいトーンの中に、一縷の光を与えている。確かに昼間の光の中で聴く音楽ではなさそうだけど、夜、しんみりと流せばオツな雰囲気をかもす。
 それに、タイトルを読んでいると、ブラック・ユーモアというか、なかなか笑えたりもする。1曲目から順に「グロテスクな内側」、「モンスターを理解すること(注:内なる怪物ってことでしょう)」「ひどく病んでいて、恐怖な芸術詩」「奇異な概念の要素」「とても成功した不運」「飢餓のポルノ」「わけわからずのテレビ・パーソナリティ」「祈祷する女性グループ」「???(解読不能)」「個人的悪魔的サイコドラマの突然の瞬間」「予期せぬ出来事とごっちゃになった恐ろしくも夢のような暴力」「長時間の継続的反復的深いイライラと抑制不可能な苦悶に刺激されて」「見慣れない植物(目が覚めると両手が無かった)」。これらのタイトル、それらしくもあり、それらしくなくもあり。

 当初このプロジェクトは、ピンク・フロイドの『狂気(Dark Side of the Moon)』よろしく、「ヨハンのダークサイド(Dark Side of Johann Johannsson)」かと思っていたら、翌日本人に会った際、それは否定されました。これは彼が中心のプロジェクトではない、と。
 誰が中心であってもなくても、やはりそこに各人の個性が入っているので、面白い。メンバーはStilluppsteypaが中心で、そこにBJ Nelsen, DJ Musician, Curver, Petur Eyvindssonとヨハンが加わっている。
 
 レイキャヴィークならではのアンダーグラウンドな世界にどっぷりと浸れて、しあわせ〜〜。外に出ようと身支度をしていると、「ハーイ!」と私に声をかけてくる女性がいる。よく見れば、Jaraだった。先日グランド・ロックで見たとっても可愛い女性。
 「ここに座る?座ってもいい動物の上に」と、面白い表現なので、最初は何のことかわからなかった。そして、彼女は限りなく敷物に近い毛皮のコートを上を指す。有り難う、板の間に寝てたんで、ちょっと冷えたから、毛皮はありがたい。
 そこに一瞬腰を降ろして、四方山話。Evil MadnessでPCを扱っていた、赤いストライプ・シャツの男性がボーイフレンドだという。明日時間があれば会いましょうということで別れた。近くで見ると、肌がきれいで本当に可愛らしい顔立ちで、ベビー・ヴォイスだしいい感じ。
 
 あぁ、これで今年のAirwavesも終わりだなぁと思いながら出口へ向かうと、お馴染みの12 Tonarのオーナーがそこにいた。2003年の夏に初めて訪れた12 Tonarは音楽ショップであり、自社レーベルはもっていなかった。そこから数年で、ビョークやシガーロスを生み出したSmekkleysaを抜く大手レーベルになっていったというのだから、すごい。彼の仕事も店頭での販売から、レーベルオーナーとしての仕事にシフトしていき、最近では滅多に店頭で見なくなってしまった。私がアイスランドの音楽をこれほどよく知らない時期に、いろいろなことを教えてくれた人だ。
 「新聞記事見たよ。アイスランド音楽業界を代表して、心からお礼を言いいたい。本当に有り難う。」
 「こちらこそ素敵な音楽をサポートしてくれて有り難う。」
 「12月にキッチンと一緒に日本へ行く予定で航空券まで買ったんだけど、どうしてもその時期アイスランドに居なくちゃならなくて、結局行けなくて残念だ」
 「これから日本との縁は増えるでしょうから、きっといつかは来ると思うよ。機会があればぜひいつでもどうぞ」
 日本とまったく縁がなかった頃、彼には私だけがその小さく細い綱のような感じだったかと思う。その時に話してくれた夢が徐々に現実になりつつあり、その躍進ぶりを見ていると、私も嬉しい限りだ。ビジネスには厳しいけれど、着実にステップ・バイ・ステップで進む人なので、今後も何か面白いことを大いにやってくれるのではと期待している。 
  
 暖かで華やかな空気の会場を出ると、空にオーロラの姿はもうなかった。これで私はリタイアしたのだが、次に出演したニックス・ノルテスもビッグ・バンドっぽくて面白かったそうで、これを見たツアー仲間からそのことを聞いて少し後悔。翌日の朝の予定がなければたぶんそのまま長居したけれど、午前中にヨハンとの約束を入れてしまったので、体調の調整に走ったのがアダでした。この悔しさは、来年はらしましょう!
  
 ということで、1-2曲の”チラ見”を含めると10アーティストほど見たことになる。正直、その中で深く心に残っているのはほんの一握りで、やはりそこらへんにアーティストとして成功するかしないかの分かれ目があるのでしょう。感激した音楽を胸一杯に詰めた一日でした。(小倉悠加)c0003620_13213440.gif




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by icelandia | 2006-11-06 18:05 | アイスランドってどんな国? | Comments(2)
ブルーラグーンでパーティ:10月21日氷国旅行レポート(前半)
地球の歩き方ドットコムのご協力を得て実施となったICELANDiaの音楽フェスツアー、これが4日目です。あまりにもレポートが長いため、前半、後半に分けます。

私以外の参加者は、昼間は郊外に出て自然観光をしたり、ゆっくりと街中を散策したり、ずいぶんと盛りだくさんで楽しんだようです。私はといえば、溜まりに溜まったあれこれを、アイスランド国内にいる間に何とか片付けようと到着以来あくせくと動き回るばかり。なので、この日はノンビリしようと心に決めていました。

ツアー第4日目 2006年10月21日

10月21日の予定は未定で決定ではない予定
11:00 起床
12:00 ブルーラグーンのHangover Partyへ
16:30 ホテルへ
17:00 Johann Johannsson教会コンサート
18:00−20:00 Mr. Destiny party 夕食
19:00 Siggi Arman (Babalu)
20:00 Daniel Agust (Museum) または Siggi Arman(Idno)
20:45 Olof(Idno)または 7oi(Pravda)
21:30 KiraKira (Idno) & Biggi(Museum)
22:15 Leaves (Museum) または Boroko
23:30 Mr.Silla (National Theater Basement)
体力が続けば明け方まで・・・
  Airwavesのこの日の予定はこちら。

 午前中はノンビリの予定でした。朝は遅く起きて、見たいライブが被りまくっている夜がんばろうと。上記には書いていませんが、例えばUlpa, Peter Ben, Worm is Green, Hairdoctor等、ライブが重なりまくっているので、優先順位は1)どうしても見たいライブ、2)義理があって見に行かないといけないライブ、3)会場が近くて気軽に覗きに行けるライブ、と決めたのですが・・・
 
実際の行動 
9:30 それはマズイ!入場証紛失者続出!
 本当は11時頃まで寝ているつもりでした。でも、何となく目が覚めたので、朝食へ。朝食をとっていると、ツアー仲間のひとりから「小倉さん、チケットのアームバンドを無くしたんですが・・・」。
 そうか、昨日アパラットでモッシュしたもんね。分かった。良くも悪くもアバウトなところのある国なので、何とかなるでしょう。何とかしましょう。とはいえ、午前中はそれほど時間がない。荷物整理は放置するとしても、ブルーラグーンに行くため、身支度が必用。
 
10:40 想定外の撮影参加 
 日本のテレビ撮影隊が、11時頃から個性派音楽ショップの12 Tonarへ行っているのは知っていた。オーナーにそのことは伝えて、私は行く予定じゃなかったけど、たまたまフェスの事務所が12 Tonarの並びにあるため、ついでに寄ることにした。
 テレビ隊と私たちは同時に到着したから、またまた同じことを言われた。「小倉さん、プレス・パスを昨日落としてしまったようなんですが・・・」。アチャァ〜。
 こうなったら、みんなまとめてフェス事務所へ行きましょう。どうなるか分かんないけど、直訴するのはそこしかないから。
 ということで、テレビ隊の撮影終了を待ってフェス事務所へ行くことにしたため、12時きっかりにはブルーラグーン行きのバスに乗らなくてはならない私としては正直焦る。
 
11:30 事務所にも予備はない・・・ 
 このフェスは、アイスランド国内で以前からDJイベント等をやっていたMr.Destinyが取り仕切っている。ここ数年、このフェスが好調なため、町外れの狭い事務所から、街中にオフィスを構えることになった。
 土曜日でもフェス中であり、幸いにも事務所は開いていたが、アームバンドは全く尽きていて、出演アーティストでさえイチイチ付き添わないと会場に出入りできない状態だという。まして数に非常に限りあるプレス・パスはない。プレスはまぁ機材を持っているので何とか理解してもらえるとは思うが、一般客はどうにも・・・。
 「何とかしてあげたいけど、本当にどうすることもできなくて申し訳ない」と言われつつ、それでも食い下がり、「この人はアームバンドを落としたので中に入れるよう」と一筆書いてもらった(けど、アイスランド語だからよくはわからない)。
 
12:00 ブルーラグーンへ 
 ブルーラグーンでは今日、ハングオーバー・パーティ(二日酔いパーティ)が行われる。去年までは日曜の昼にやっていたが、日曜はヨーロッパや北米に帰る人が多いため、今年は土曜の昼間に移したらしい。
 バスは時間通りに来るが、とにかく混んでいる。一気に6-7台のバスが到着したせいか、ブルーラグーンの入り口は大混雑。特に我々は、周囲の溶岩に登って散策してから入り口へ行ったため、かなり入るのに時間がかかかった。ブルーラグーンの中に入り、そこに居られるのは正味1時間半程度だろうか。どちらにしても、湯に浸かっているのは一時間程度が限度だとは思っていたので、ぴったりの時間配分ではあるが、これじゃ食事をする時間がないなぁ・・・。

14:00 ブルーラグーン、やっぱり気持ちいい〜〜! 
c0003620_1105278.jpg 人混みをかき分けて、やっとのことでロッカーを見つけ、シャワーを浴びていざ外へ!前回来たのは2003年のことで、その時は大規模工事中だった。ずいぶんと綺麗になったなぁ。湯はぬるい印象があったけが、今回は人混みのために全体の湯がきれいにかきまざっている感じで、湯が運ばれ煙が出ている場所の近辺はこの上なく熱いが、その他の場所は割合ちょうどいい湯加減。
 DJが音楽を鳴らし、橋のあたりは人混みでグシャグシャ。それでも、イモの子を洗うような日本の海岸状態ではなく、人がまばらな部分も多いにあり、ひどく混雑していて不快ということは全くない。

 踊り場である板の間から、DJをやっている孤島につながる橋の下に到達すると、そこに青い色の液体が運ばれてきた。どうやらパーティ用のカクテルらしく、ブルーラグーン・カクテルで乾杯!アルコールは入っているのか入っていないのかというほど、とても軽い飲み物。そこに絶妙なタイミングで「How Scandinavian of me〜」(Hunter)というビョークの歌声。
 「ブルーラグーンに浸かってブルーラグーン・カクテルを飲みながら、ビョークを聴いてるなんてサイコー!!」と、ひとはしゃぎ。このままビョーク特集でオッケーだったけれど、DJとしてはそのようなミーハーで安易な選択には走らず、知らない曲に移ったので、私も人の居ない方へ。

 ブルーラグーンのことはいろいろな人が語っているので、省略モードですが、何と言っても開放感がたまらない。露天でしょう。それも露天としては世界一というほど広い。湯の色もホワイト・ブルーだし、温泉だし、演出とはいえ温泉の真ん中で黙々と蒸気が吹き出していて、雰囲気満点。その、蒸気が吹き出すところに、孤島のように板の間があり、そこに登って景色を見渡せば、立ち入り禁止区域になっているところも同じような白濁したブルーの水が続き、溶岩の岩がゴツゴツと黒く突き出て、そこにホワっと白い湯気がかかっている。何とも幻想的で思わず見とれてしまう。天気がよかったので、尚更見るもの全てが透明感と光に溢れている。はぁ〜、絶景です。
 お約束の白い泥(シリカ)を顔や身体に塗り、打たせ湯というのか、滝の下で長年の肩のこりをほぐし、キャーキャー言っているうちにすぐに時間が経ってしまった。もう少し長居したいけど、長居するとシャワーやロッカーが混みそうなので、私は少し早めに湯から上がることにした。
 
15:30 レイキャヴィークへ
 短い間だったけど、来てよかった。気分転換になったし、やっぱりブルーラグーンは素晴らしい。今の時期は夜の8時までやっているので、運が良ければ、ラグーンに浸かりながらオーロラが見えるはず。いいな、いいなぁ、そういうのにも、一度遭遇したいなぁ・・・。

 ということで、バスはブルーラグーンを15:40に出発。16:40にレイキャヴィーク到着。案の定、食事の時間が全くなかった。焦るなぁ。17時から絶対に見たいライブがある。
 私はある程度食べないと低血糖で倒れてしまうので、空腹は敵。アメで誤魔化せるレベルではないので、5分ほど歩くがホットドックを食べに行く。私も30秒の時間にうるさい都会人の端くれなので、ここらへんの計算は万全だ。うまくいくと、5時10分前には教会の会場に到達できる。
 という読みだったが、ホットドック屋の列が案外長く、これがクセもので8分もかかった。が、食べないと集中して音楽が聴けないので、最悪5分遅れて行ってもいいことにした。それに、混雑してたって何だって、印籠のプレス・パスがあるから入れないことはない。
 アイスランドにいるのに、1分遅れている山手線をイライラしながら待っているかのように、とにかくホットドックをゲットして(カリカリのオニオンが相変わらず旨い)、食べながら歩き出し、4時57分には会場の教会にたどり着けた。この教会というのは、湖畔に近い国立美術館の横に建つFrirkjanのことだ。
 
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17:00 Johann Johannsson "IBM 1401, A User’s Manual"  
 この世のものではないことは、既に分かっていた。2003年のAirwavesの際、私は丘の上に建つハトグリム教会で、彼の『Englaborn』のライブを見ている。あれはこの世のものとは思えないものだったし、あれがきっかけでヨハンというのがどうやらスゴイらしいという評判のきっかけにもなっていった。で、そのライブの後に、12 Tonarのオーナー、ヨハン、私の3人で食事をしたのも、すごくいい思い出として残っている。
 なので、このライブに対する私の熱意の入れ方は尋常ではない。だから本当はもっと早く来て、良い席を確保したかった。が、これも縁というものなのでしょう。良い席は初めて見る人に譲り、今回は2階席から下を眺めることにした。悪い席では決してないし、彼のローリング・ストーン誌編集長は私とは向かい側の2階席で、さすが敏腕編集長は見るべきものを漏らさない。
 
c0003620_112464.jpg まずメンバー編成を書き出せば、中心はヨハン・ヨハンソン。ヨハンというのは、昨日の夜アパラット・オルガン・カルテットの一員として思い切りロッキンロ〜ル!した人物である。でもこのライブは全く毛色が異なる。アンビエントなエレクトロニカとクラシカルな弦楽四重奏の共演で、どういう風にカテゴライズすればいいんだろ?で、メンバーは、カプット・アンサンブルという弦楽四重奏団と、パーカッショニストのマシアス・ヘムストック。前回の教会コンサートでは、マシアスはドラムスを叩いていたけれど、今回は電子楽器でのパーカッションのみ。
 
 このライブは彼のニュー・アルバム『IBM 1401, A User’s Manual』のリリースを記念してであり、テーマはアイスランドで活用された初期のコンピューターとの別れ。今回上演されたのは、オリジナルである弦楽四重奏でのアレンジで、アルバムのレコーディングでは60人編成のオーケストラ用にアレンジし直されている。ヨハンの父親はアイスランドにコンピューターが入り始めた初期のエンジニアであり、ヨハンはこのアルバムの録音にあたり、父親の屋根裏部屋に置いてあったIBM1401で音を鳴らしてそれを古めかしいリール・テープで録音し、アルバムの最後に入れた。一度聴くとこの世に戻ってこられない作品だ。
 このアルバムのダンスはここにクイックタイム・ムービーが置いてある。
 
c0003620_1131919.jpg Airwavesでは未知の素晴らしい音楽に数多く出逢うことができるが、そんな中でもやはりこのライブはピカ一だった。想像以上に素晴らしかった。教会というセッティング自体が素敵だし、会場に響く音はとてもやわらかで、そこに夕日が赤く差し込む様子も、キャンドルの炎がゆらめく様も、何もかもが感動的だった。
 ライブの後、私は誰とも話したくなかったし、ツアー仲間は放心状態になり、ずっと身動き出来ず、観客がまばらになり、PAが運び出されようという時、やっと我に返って立ち上がれたのだという。アパラットが”動”であれば、こちらは”静”の世界。同じ人物が対極の世界を持っているというのがすごいし、それだけではなく、その中間当たりに位置するポップっぽいものもやっている。
 アイスランドでは誰もが何でもやるとはいえ、ヨハンが関わるプロジェクトは非常に多く、アイスランドで伝説的なハチャメチャ・バンドだったと言われるハムにも参加していたというのだから、とにかく守備範囲が広い。それでいて器用貧乏ではないところがまたスゴイ。

 
18:10 マンガ研究家、ウルフヒルドゥル
 これで心残りなく帰国できるから、もう何も見ないでホテルに帰ろうーーー正直、そんな心境だった。帰り際、誰にも会わなかったし、会いたくなかったし、話したくなかった。ジーンとした心を持って、そのままホテルに帰って、少しの間ゆっくりしたかった。
 でも、そのような訳にはいかなかった。電話が鳴ったのが確か18時10分。無視してもいいけれど、無視すると本当に世捨て人になってしまいそうだったので、電話を取る。「小倉さん、夕飯しませんか?」とツアー仲間。
 教会からは5分ほど離れていたが、引き返して落ち合うことにする。ヨハンが機材を片付けていたので、声を掛けた。電話するのも億劫になっていたので、好都合だった。ヨハンは明日取材が5本も入っているというが、明後日には私が帰国するので、午前中に会うことにする。 
 
c0003620_113576.jpg さーて、どこで夕食にしようかぁ、と迷っていると、私の携帯がまた鳴った。相手はウルフヒルドゥルというマンガ研究家だ。彼女はヨハンの幼なじみでもあり、いっしょにライブを見ましょうということにしていたが、私の到着が遅れたため、会えず仕舞いになっていた。

 私は当初「Manga」という単語が理解できなかった。要は日本語のマンガなのだが、マのところにアクセントが来て、マンガーと最後に音引きが付いて発音されるため、最初にこれを耳にした時は、「マンガーって何だろう?マジンガーZの一種とか?日本人なら知ってるだろうって、そんなの私は知らない。何?ポップ・カルチャーのはずだって?テレビを見ない私は尚更知らない!」と。
 説明を聞けば、なーんだ、マンガなのね。マ・ン・ガ。マンガーじゃわかんないよ。ということで、マンガ・ブームだそうな。ウルフヒルドゥルは中央図書館の司書で、マンガ・セクションを担当している。人気のセクションで、高貸出率を誇っているという。アイスランド語になているマンガはなく、すべて英語訳だという。

 私はマンガっ子だった。テレビはあったけれど、マンガが一番の楽しみ。だから少女漫画はよく読んだし、マンガ本が部屋の中に高く積み上げられている時代が長かった。
 「時代も変わったわよね。私が小さい時はマンガを読むとバカになると言われたのに。今じゃポップ・カルチャーの研究対象だものね。それに知ってる?脳波を計ったところ、マンガを読むとバカになるどころか、脳のアチコチが活性化されて、頭がよくなるってこと。時代と共に、定説が覆されるったらありゃしない。」
 
c0003620_1144054.jpg 私にひきづられ、成り行きで彼女との夕食に同行させられてしまったツアー仲間はちょっと可愛そうだったのか、それとも現地の人と会うことができて面白かったかは分からないけど、少なくともその中のひとりはマンガ本の整理をしようとしている人で、もしも英語になっているものの日本語の原本があれば送るから、と心優しい申し出を彼女にしてくれた。日本では腐るほどあるマンガ本も、海外では文化財産となるようです。
 
 写真は、その時に食べたサーモン。とても新鮮でおいしかった。ゆっくりできる時間があれば、パンをごっそり食べながら、白ワインでも飲んだんだけど・・・。本当に今回の旅は分刻み・・・。(後半に続く)(小倉悠加)c0003620_13213440.gif




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by icelandia | 2006-11-05 01:57 | アイスランドってどんな国? | Comments(0)
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