execitemusic
本レーベルは、Excite Music Store及びモバイルコロムビア上で先行独占展開され、配信される楽曲は、国内で入手が困難な高いクオリティのアイスランド楽曲を幅広いジャンルで集めていきます。
レーベルリリースの第1弾は、ヨーロッパでは名高いアイスランドJAZZを展開、第2弾は、アイスランドPOPS、第3弾は、アイスランドクラブミュージックを展開していく予定です。
小倉悠加
(おぐらゆうか Yuka Ogura)
70年代半ば洋楽に目覚め、単身アメリカへ留学。大学時代から来日アーティストの通訳に従事し、レコード会社勤務を経てフリーに。以来、音楽業界で幅広く活動。カーペンターズの解説の殆どを書いているためカーペンターズ研究家と呼ばれることも。2004年自らアイスランドの音楽を扱うアリヨス・エンタテイメントを設立。ミュージック・ペンクラブ会員。
小倉悠加

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アイスランド・エンターテイメント界の新顔、 ハルパ国立劇場写真レポート!
 いつもICELANDiaブログにお立ち寄りいただき有り難う御座います。
 アイスランド・エアウエイブスのレポートはまだ写真待ち状態なので、あと数日いただくかと思います。で、その前に、今までも私が時々ブログに書いてきた、アイスランドの国立劇場ハルパをもう少し詳しくご紹介したいと思います。

 私はわかりやすく「国立劇場」と書いていますが、ハルパの次に続いているのは、「レイキャヴィク・コンサートホール、コンベンション・センター」です。つまりはコンサートホールと会議センター。確かに別口に国立劇場はありますが、分かりやすくここは「ハルパ国立劇場」とさせてください。

 で、この建造物はアイスランドがバブリーな頃に計画され、経済崩壊後にその完成が危ぶまれていた場所。2008年11月に私はこんなブログを書いています。

 経済崩壊時には既に建造を開始していたため、それを取り壊すにしても莫大な費用がかかり、すったもんだの末、何とか資金繰りをし直し2年遅れでオープンしたのが今年2011年5月のことでした。

 私もこのホールは建設中しか見たことがなく、さてどんな風に完成したのかと、エアウエイブス前にじっくりと見学に行きました。

 まずは外観を。この写真では分かりにくいのですが、海岸のところに建設されています。
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 「ハルパをどう思う?」と多くのアイスランド人に尋ねましたが、一番多かった答えが「大きすぎる!(too big!)」という声でした。確かにデカイわね。
 金ぴかでキレイです。キレイすぎてレイキャヴィクに似合っているのか分からない。少なくとも私が慣れ親しんできたレイキャヴィクの顔とは異なります。良い悪いではなく、なにせ新しい&デカイなので、馴染みが薄いのは仕方のないことです。

 こちらが内部。光りと影のせいもあり、なんのこっちゃわからん?!という写真ですが、ちょうど真ん中あたりの階から撮ったのがこの写真。
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 いっしょに行った写真家のシバノさんとも話したのですが、なんだか無駄にゴージャスできれいすぎ・・・。

 広々と空間をとってあるのは東京なら贅沢で素敵だと思えても、レイキャヴィクだと無駄に感じるんです、というのがごく素直な感想。建築造形としては素晴らしいのだと思います、はい。
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 写真を連発でご覧ください。で、頭の中で適宜継ぎ合わせて、どんなところなのかなぁと想像していただければと思います。
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 こんな感じで外を見ることができます。
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  なんかホント、空間が広くて贅沢というか、無駄に思えるのです。
 
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 広々としているソファに腰掛けてみました。気分はいい。
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  これだけ写真が多ければ、何となく構造がつかめる?
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 5月にオープンしていますが、完成は8月だと言われていました。が、まだ工事してたのね。納期が間に合ってないところがアイスランドらしくて安心した(っていうのは変な感想かな?)
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 ここはダイニングになっていて、今年のピースタワーの点灯式の後のディナーはこの場所だったそうです。写真ではわかりにくいけど、奥がダイニングなの。
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 この白いのが一階から二階への階段で、左奥の部屋でビョークはライブをやりました。この建造物には4室のホールがあるのです。
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 1階にはカフェと、何となく趣味がよさげなものが置いてあるセレクトショップ、それからCDショップである12Tonarの出店があります。
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 本店と同じく、座ってCDを視聴することができます。コーヒーも出てくるのかは確認し忘れた。

 ここでひょっこり出逢ったのが、2009年のアイスランド・エアウエイブスのドキュメンタリー『Where's the Snow?』を監督・撮影した二人組。アメリカ人のボウエンとアイスランド人のグンニのコンビです。
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  それで、私が一番関心したのは、オーラブル・エリアソンのゴージャスな立方体による建造物のピカピカではなく、トイレにペーパーが一度に3巻取り付けられること!これならほとんど絶対に紙切れすることはない!さすがアイスランド人!
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 つまらないオチで申し訳ありませんが、ホント感心したのです。はい。(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif




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by icelandia | 2011-10-31 23:57 | News | Comments(0)
アイスランド発 ビョーク 『 バイオフィリア 』 特別インタビュー!
 今回のICELANDiaブログは、新作『Biophilia』の発表に伴いアイスランドで行われたビョークのインタビューをスペシャルでお届けします!

c0003620_23562042.jpgThe Reykjavik Grapevine  http://www.grapevine.is/home
BJÖRK WILL TEACH YOU!(記事の英語原文)
  http://grapevine.is/Art/ReadArticle/BJORK-WILL-TEACH-YOU
  Interviewed by Haukur S. Magnússon
  Photo provided by The Reykjavik Grapevine
  Japanese translation by Yuka Ogura

   この記事はアイスランドの英語情報誌The Reykjavik Grapevineに掲載されたもので、 ICELANDiaは許可を得て翻訳・掲載しています。英語記事の著作権はGrapevineに、日本語訳は小倉悠加にあります。無断掲載、引用はお控え下さい。


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ビョークが教えます!

 率直に言おう。ビョーク・グズムンズドッティルは天才であり、イノベーターであり、先駆者だ。彼女の最新作『Biophilia』は類い希なアルバムで、少なくとも過去10年の作品の中で最高の出来だ。アプリ、グラフィック、コンセプト、そして音楽学校(!)と、インスピレーションあふれる革新的な方法で未来を垣間見せる作品を前にすると、他のあらゆるアーティストがマジで霞んでしまう。読者が興味あるのはこんな前書きよりも彼女の言葉だろうから、前置きはこのくらいで終わりにしよう。

 ここ数日ずっと『Biophilia』を聴いていてきました。そして先ほどあなたのアシスタントからアプリ、教育的側面、コンセプトについての説明を受けて、驚きました。これはいったい何なのか?あなたは何をしたのか?いったいぜんたい何がどうなってるのか?としか尋ねようがない。

 このプロジェクトの最もシンプルに説明するには、タッチスクリーンについてを話すのがいいと思う。アルバムを作るといつも、自分が何をしているのか定かではなくて、完成後にゆっくりと座って、そこに少しでも意味を見つけようとするの。今回もマンチェスターのライブの後でかなりのインタビューをこなすまで、このアルバムのアイデアやコンセプトをシンプルに適切に説明できなかった。その鍵となるポイントがタッチスクリーン。

 「Volta」ツアーではリアクタブルやLemurという機材としてタッチスクリーンを使用した。2008年に新しいプロジェクトを始めた時、音楽を書く道具としてそれを使い続けたいと思った。「こういった機材でどう音楽を書けばいいのか?」という疑問は、私が自分の曲をどのように構築するかをマッピングすることにつながり、それは小学校で音楽を学んでいた時代に私をタイムスリップさせた。音楽教育の何が好きで、何が嫌いだったかということ。そして音楽を書くことについてをどう考えていたか、とか。それが私の頭の中のプロセスだった。そしてタッチスクリーンが革命的なことをもたらしてくれた。

 タッチスクリーンはコンピューターとの関わりに変化をもたらしていますね・・・

 そう、そういうこと。このプロジェクトを一言で現すとそういうこと。私が音楽理論をどう考え、どういった手順で曲を書くのか、それをいかに新しいプロセスに変換できるかをマッピングした。というのも、私は吟遊詩人のようにピアノやギターで曲を書くことができない(ため息)。だから「私がもしもフォーク・シンガーのように曲を書くとしたら、私にとってのアコースティック・ギターに相当する楽器には、何があればいいのか?タッチスクリーンに何を入れればいいのか?」というようなことを考えた。すると私はすぐに自然とその構造を考えて、そこに入り混んでいった・・・。

 もう少し言えば、楽典や音楽を学ぶことは、アカデミックすぎると感じていた。実験的なことをしたり、自分の声やスタイルを見出すということはできなかった。個性を育てるのではなく、交響楽団で演奏できる子供をコンベアーベルトで一斉にトレーニングさせるようなものだった。「1日数時間の練習を15年間続ければ、交響楽団で演奏できるかも」というのがご褒美みたいなものだった。それも悪くないし素敵なことだし、私もクラシックの演奏者を見るのは好きだし、尊敬するけど、音楽好きの子供には他にも大切なことが沢山ある。例えば作曲がそのひとつ。親なら自分の子供が描いた絵のすべてを壁に飾りたくなるでしょう。とても素敵だから。そこで思ったのは「ヴァイオリンの達人でなくても、絵を描くように子供達が音楽を作れたなら・・・」ということだった。

リズムの重要性

 なるほど、あなたのアシスタントは(『Biophilia』のイベントを初めて行った)マンチェスターの子供達があなたのアプリで音楽を演奏するビデオを見せてくれました。あれはずっと必用だと思っていた楽器、それとも器械とでもいうのでしょうか?

 少しはそうかも。それよりも、わがままを通したってことだと思う。小学校ではこう学びたかったと思う訓練や講座を、自分が参加することのできなかったものを、「そのことを嘆くのではなく、ここでクリエイトすればいいのでは?」と思った。もしかして、これはより直感的な作曲方法なんじゃないかとか?私は外を散歩中にリズムを考えながら多くのメロディを書いてきた。私にはリズムがいつもとても大切で、シュガーキューブスでも、ククルでも、頻繁に(両方のバンドのドラマーであり、非凡な)シグトリギュールと組み、リズムとヴォーカルで曲のベースを作った。声とビートというのは、普通じゃないソングライティングのアプローチだけどーー普通の曲はコード進行からまず作られるけどーー私はそのやり方がピンとこなかった。だから、アシッドハウスとかエレクトロのムーヴメントが到来した時、私が飛びついたのはごく自然なことだった。そこにはリズムと声があり、私が好きな要素があった。

 ということは、そのようなやり方しかなかったという理由でロック音楽の限られた枠内からまず始め、チャンスが来た時に更にリズミックな領域に飛び込んでいったということ?

 そう、そんな感じだった。それに、それは私だけではなかったと思う。みんなが認識していたよりずっと大勢の人が、インディ・シーンにはまっていったと思う。 音楽に限らず、その哲学、スタイルや精神性なんかを。アシッド・ハウスやエレクトロが出てきた時に飛びついた人たちはね。あれはより女性的な構造を含んでいたと思う。私は性別に関して本質主義者じゃなく、男性的なものの中に女性的な資質はあるし、その逆もまた然りだけど思ってるけど、パンクには男性的なマッチョが色濃く、エレクトロはワールド・ミュージック、リズム、流れやフィーリング等に関連深かったと思う。

フラストレーションを抱える音楽教師

 90年代の間ずっと、あなたはエレクトロ革命をアイスランド人に紹介する大きな役割を果たした。そして『Biophilia』では、特に教育的側面において、新しいテクノロジーやアイデアを人々に紹介したと考えていいのでは。そういう意味であなたは伝道師なのだろうか?福音を広めよ、みたいな?

 あら(笑)。私がフラストレーションを抱える音楽教師であることは確かでも、「アイスランド人にエレクトロを紹介した人物」という功績は受けられない。それは多くの偉大な人物がやっていた。私は可能な時にその手助けをしたし、それができるポジションにいただけ。

 でも、私はフラストレーションを抱える教師に弱いのよ。デヴィッド・アッテンボローや、最先端のエキゾチックな音楽をアイスランド人に紹介したラジオ・ショーをやってた(スメクレイサ・レコードの頭、アイスランドのオルタナ音楽のゴッドファーザー)アウシーとか。私は全身が耳になってた。今もそう。人の話を聴くのが好きだし、元来好奇心が強いし、人がどんなことをしていて、何を知っているかを教えてくれたりすると魅了されることが多いし、それをみんなに伝えたいと思う。

 大人になったら私は音楽教師になるとずっと思っていた。でも、ポップ・ミュージックの冒険が始まり、すごくそれが気に入ってしまった。まだそのことを友人と冗談で話すことがあるわ。いつか小さな孤島に移住して、そこでリコーダーの笛の演奏を子供達に教えるってね。それが私の引退の計画。それは冗談だけど、冗談でもない。わかるでしょう?

 『Biophilia』のコンセプトに教育的な側面を織り込むことできたことにすごくエキサイトしたのも、それがひとつの理由。プログラミングをし始めた時に、その考えが浮かんですごく興奮した。「うわぁ!音楽を教えるという長年の夢を、私の次のアルバムに織り込むことができる!」って。以前は思いつきもしなかった!決定的瞬間だったわ。当初はタッチスクリーンでアルバムを書くという計画しかなくて、その他のことは後から出てきた。2008年の時点では、テクノロジーがこれほど広がるとも思わなかったし。

ビョーク会社、研究開発部門(またの名をジェイムス・メリー)

 基本的にはアルバムを書く道具を開発し、特に変哲はなかった、と。ビョークのところに「研究開発部門」はある?どんな風になってるんだろうか?

 ふふふ。私の「研究開発部門」はジェイムス(メリー、ビョークのアシスタント)の、ワンマン・チームがあるだけ・・・普通私はアシスタントを雇わないのよ。自分を見失わないように、自分で電話をかけたりして、3年間は自分でやってきた。『Biophilia』のプロジェクトを開始した1年後に、誰かにその仕事をやってもらおうと思ったけれど、それでも普通のアシスタントじゃなくて、特にリサーチを頼みたかった。ジェイムスはダミアン・ハーストの仕事をしてきたことがあり、旅行ができる仕事を探していた。ある意味、彼は望みを叶えたと言えるわね(苦笑い)。なにせ『Biophilia』の制作では、世界中を訪ねることになったから。

 こんな風に制作するアルバムはすごく楽しかった。『Volta』とそのツアーは、私にとってグランド・フィナーレみたいなものだった。「管楽器の女子を10名連れ添って、旗を掲げて、あらゆるフェスティバルで、フェスティバル受けする昔のヒット曲を全部やって、ビッグバンみたいに盛大にやってやろう!」と思った。その後は穴を掘って、最初から始めよう、と。『Volta』が終わると同時にユニバーサルとの契約も切れ、ちょうど4年前にレディオヘッドがオンラインでアルバムをリリースして、好きな金額を支払えるようにした時と似たような状況になった。ホ~って感じだった!やっと格子から外れることができて、いろんな会社からオファーを受けたけど、全部断った。きっと何かいいことが起きるに違いないと思って・・・すごく自由になった感じだった。

 独立したということ、何の要求に応える必用もなく、何も無い・・・。

 そう。当初このプロジェクトは私とジェイムスと、私のサウンド/プログラマーのダミアン・テイラーだけであれこれ全部をやっていた。意図的に誰も雇わず、プロジェクトは身近なところに置いておきたかったし、資金もなかったし。次のスタジオ・セッションの代金を何とかやりくりできる程度だった。一年程度そんな風にやっているうちに、私が故郷アイスランドの環境や政治の争いに組み込まれていったことに気づいた。そのこととや他の理由もあって、私はプエルトリコに家を借りて一年を過ごした。そこで楽器を開発し、5億冊本を読み、10億本DVDを見た。みんな私たちの頭がおかしくなったと思ったみたい。恐ろしかったけど、でも同時にすごくエキサイティングだった。

「・・・狂気の精神障害者」

 私たちはそんな時期を経て、次にオドニー(エイル・アエヴァルスドッティル・小説家)と、故郷のアイスランドでグリーン・カンパニーの推進や創設を手伝う仕事の時期に入った。そこに大量の失業者を出したKreppa(経済崩壊)が起こり、それなら私のアルバム・プロジェクトで雇用を作り出せばいいと思った。例えば、建築半ばで放置された建物を、 各部屋ごとに音楽にまつわる様々なことや理論を教え、それを更に自然の世界のレッスンと結びつけるような子供達のための音楽博物館にするとか。

 それから、稲妻の部屋では稲妻を操りながらアルペジオが学べて、振り子の部屋では、ベースラインや対位法を知ることができる・・・各曲ごとに、そんな感じの部屋を10個ほど考えていた。

 何名か人に会い、真剣にそれに関して調査してから、 それはやるべきではないと判断した。崩壊のただ中では独りよがりのように感じたから。コミュニティへの恩返しを考えて、よかれと思ったことだったけど、微妙な線だった・・・。

 それで、ナショナル・ジオグラフィックが連絡してきた時には既に、3D映画を作ろうということになっていた。ミッシェル・ゴンドリーに電話を入れて彼の参加が決まっていたし、ションと私でスクリプトを書いた・・・というか実際は、私のゴチャゴチャした考えや、彼の考えを書きとめる前に、彼は私の話を一億年分聴かされたんだけど。でも結局、映画の資金繰りは狂気の沙汰で、目的達成までに10年かかりそうだったし、映画制作に熱意があったわけでもないので、映画はやめにした。

 どちらにしても目的は、子供達が音楽や自然の世界を理解して親しむ助けになる何かを作ることで、映画製作者を夢見てたわけでもなかったし。そして奇異なことに、そうこうしているうちにちょうどiPadが出現した。私たちは10曲書き、そのひとつひとつにプログラムを書いてあった。だから、このプロジェクトをiPadへ転換するという最終行程が、一番簡単だった。

過激な活動家 /  受け身の庭師

 曲作りのプロセスに興味があります。自分で作ったプログラムをどのように使ったのでしょう?「lightening song」「moon」「cycle」「pendulum 」はアプリケーションでも明確に写し出されていますが、それはどんな風にして?音楽はリサーチの結果であると?それとも、そのアイデアを後にメロディとくっつけたとか?

 このプロジェクトは他のものと異なり、”つながりたい”気分だった。『Volta』のすべては、意見を述べ、行動を起こし、声高に苦言し、間違っている、悪であると思ったことを指摘することだった。自然保護のために立ち上がり、「みんな腐りきってる!」「独立を宣言しよう!」とか。私は人に罵声を浴びせる過激な活動家だった。

 今回はその対極で、私は小さくしぼんで「受け身の庭師」モードに入った。マッチョな行動はなく、リサーチに時間をかけて、種を蒔いて世話をして大きく育てた。ルーツが同じ曲はないし、同じ方法で作った曲もない。

 例をあげれば「Moon」という曲は、 振り子プログラムのアイデアが出た後に書いた曲だった。ダブルの振り子の動きが少し、ベースラインや対位旋律みたいに見えるかもという・・・考え方としてはね。私たちはそれに見合うプログラムを書き、それから(長年のビョークのコラボレーターである)ションが、自転を続ける地軸のサイクルや・・・クリスマスについての「Solstice」という詩を持ってきた。それが振り子の動きに結びつけられてぴったりだった。そんな風に物事が進展していき、それぞれの曲毎に事情は異なるけれど、どれもそんな感じだった。ひとつの方法にとどまらず。

学校に戻ろう!

 そこにある共通の要素は「リサーチ」または教育的視点ということ?

 その通り。私は学校に戻りたいと思ってた。だからこれを作るプロセスで多くの科学者に会い、本を読み、ドキュメンタリーを見て、様々なアイデアや理論のことを考えた。とてもいいプロセスだった。『Volata』では、あれもこれも酷すぎるので改善を!と叫んだから、新しいやり方をリサーチしてみんなに知らせ、解決方法を探ることは責務だと感じた。ある程度のところまでであれば、鍋釜を叩いて鳴らすのも重要になり得るけれど、最終的にはただ単に今の状況が気に入らないと叫ぶのではなく、物事をどのようにしたいのかを考えて、解決方法を見出す必用がある。

 それはこの2年間で「(環境に配慮した)グリーンを始めよう」でやろうとしてきたことにも関係しますね。去年インタビューした際、記事の横に「グリーンで始めることのできる物事」のリストを掲載する重要性を説いていましたよね。

 そうね、自然保護やそれにまつわることに関わり、すごく心を動かされた。プロテストを2年間続けた後、新しいアイデアや新しいやり方を四六時中オドニーと考えた3ヶ月間で、古いシステムはもう何も機能しなくなっていると感じた。だから新しい何かを提案する時期にある、と。

 何かに指をさして悪者扱いにするのは終わりにして、自分が望む方向に、自ら方向転換する必用がある。有言実行ということね。

 周囲の人々が倒産し、家をなくし、老後の資金も全て失い・・・そんな状況で、当たり障りのない音楽を作るなんて、どうしてもできないと思った。それ以上のものが必用だと思った。

ビョークの遊び道具

 先日、1995年に掲載されたSPIN誌のインタビューを読みました。そこであなたはいつも、おたくっぽい、大学教授のような、具体的にはデヴィッド・アッテンボローのような人物を好きになると言っていました。そしてこの『Biophilia』プロジェクトで実際に彼と仕事をして・・・これはもしや、夢のプロジェクトがようやく実現したことに?

 ええと(クスクス笑い)・・・そうね、私はずっとオタクっぽい、頭でっかちな大学教授みたいなタイプを好きになってきた。ほら、自然のことや、宇宙や世界のことを話してくれるような人。デヴィッドは私のそんな女神みたいな人のひとりであることには違いないわね。夢のプロジェクトというか・・・確かにちょっとはそんな感じかな(うれしそうな笑い)。今はあれこれのすべてが楽しい。ジェイムスとダミアンに隠れてずっと押し殺していた感情を、やっと外に出し、それを公にして、新しい生命の息吹を吹き込んだ。すごくエキサイティングなことよ。

 タッチスクリーンで音楽を書くこと、何かを作る手助けとなる新しいものを作ること、楽器がどのように響くかを想像すること、そしてそんなプログラムを書いて本当にそれを作ること。おもちゃ屋にいる子供みたいな気分よ。『Biophilia』のプロモーションが終わるのが待ち遠しい。そしたら、新しいおもちゃで遊べるようになる。

 不思議なものね。夢が現実よりも強烈なこともある・・・存在しない楽器用の曲を書くことに燃えることもあるし、それが現実になった時、本当に存在するようなった時、それを使うのはエキサイティングだと思う。 現時点では、これがどうなっていくのか、こういった道具を使うことにずっと喜びを持ち続けるのかどうかというところに興味がある。これを通して出逢った人と落ち着いて更に話をして、もっと何かをクリエイトすることを楽しみにしている。あと3年以内に10個アプリを作りたいと思ってる。もしかしたら、3ヶ月後には新しい曲を書いてリリースしてるかも。今はレコード会社との契約に縛られていないから、可能性は無限。この環境で更に仕事をしていくことが、とても楽しみ。

 私は『Biophilia』を聴きこみ、アプリや教育側面やあれこれに慣れてくるに従い、これはとても楽観的で、希望が持てるプロジェクトではないかと思い始めています。「テクノーー楽観主義」とノートにメモったほどで、何となく、私たちはずっとテクノロジーの否定的な側面に焦点を当ててきた文化ではないかと思っているんです。その一方、『Biophilia』はテクノロジーを通してよりよい世界へ到達できるのではという信念を喚起してるように思えますーーというのは私の妄想でしょうか?

 テクノロジーは人間がクリエイトしたものだということを忘れがちだと思う。これは道具であり、良い目的のために使うものであることを。悪い目的にも使えるけど。音楽から見た問題点は、新しいテクノロジーをどう使うかは、それで音楽をクリエイトしようとか、音楽を聴こうとする人よりも、主にビジネスマンが牛耳っていることだと思う。その他の分野でも似たようなものだけどね。

***

 インタビューの最後が終わったような雰囲気ではなく、このインタビューはまだ続きます。しかし、インタビュワーが多忙で続きをまだ書き起こしておらず、途中のまま記事を出したそうです。続きが出た時にはまた翻訳します。

 また、ICELANDiaの小倉は、10月のレイキャヴィク滞在中に『Biophilia』のライブを3度見ており、ライブ会場で販売されているTシャツを仕入れてきました。
 音楽ショップで販売中です。ここにあります。どのデザインも素敵です!(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif




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by icelandia | 2011-10-28 23:46 | Pops | Comments(1)
アイスランドのディスコ・キングは世を忍ぶ仮の姿?パットル・オスカル・ベスト盤
 アイスランドの音楽に馴染むようになると、ちょっとしたカルチャーショックを受けるかもしれません。
 日本にいると(どの諸外国でも)アイスランドの音楽は、イコールでビョークやシガーロスという、いかにも最先端のアーティストを思い浮かべると思います。が、日本の音楽がイコール坂本龍一教授ではないのと同様に、アイスランド国内の音楽を知ると、必ずしもイコールがビョークやシガーロスではないことが分かります。
 正直なところ、むしろビョークはまだまだ異端の部類で、国際的に大活躍している人ではありますが、人気投票したらトップ10に入れるかも危ういものです。なにせ異端で、理解できるアイスランド国民がどの程度いるやら・・・。

 その一方、アイスランド国内向けの音楽があり、日本と同様に、大衆受けするか、アイスランドの国民性を激しく反映するかのどちらかになります。

 大衆受けしているアーティストであり、海外ではほとんど無名なアーティストが何組か存在しますが、そんな中でパットル・オスカルは、アイスランド・エアウエイブスで大受けしたヒャルタリンというグループが彼のカバー曲をヒットさせた関係で、ここ数年、何やら国際的にも名前を聞くようになってきました。もっとも、ヒャルタリンがカバーしたオリジナル曲の演奏者という役所からなかなか抜けられないようですが。
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 シバノ・ジョシアさん撮影。

 金ぴかの衣装に、彼がゲイであることを如実に物語る物腰。レイキャヴィク在住の日本人音楽ファンは、こぞって彼のことを「パットル・オスカル様」と様付けで呼び、ヨン様ばりの人気(って、たった20名ほどでしょうけれど)。私も思わずパットル・オスカル様とお名前を呼んでしまいますが、彼の音楽は理屈抜きで楽しめるし、やはり存在そのものがエンターテイニングです。

 しかし、彼は見かけだけではなく、歌は抜群に上手いし、声の感じも柔らかで非常にいいし、曲のメロディのわかりやすさもあり、こりゃ人気が出なきゃウソでしょ、という感じ。

 2009年のアイスランド・エアウエイブスのドキュメンタリーである『Where's the Snow?』という映画のトリとしてフィーチュアされていたのも彼で、その姿を見て、ICELANDia音楽ショップに、「映画で歌われていたアーティストのあの曲が収録されたアルバムはどれでしょう?」というお問い合わせもちらほら。
 
 しかし、このアーティストは、外国企業嫌いの音楽レーベルに所属しているため(それでも、中間業者を通せば何とかなりますが)、何とも調べにくく、今回私自身がアイスランドへ行き、やっと見出してきたのがこのアルバムです。
 というのも、例えば名門の12Tonarにはこの手のアーティストは置いてないし、Bad Tasteにしても「そんなアルバム廃盤なんじゃいの?」とケンモホロロ。私はそんな彼らに「Pall Oskar様は扱った方が売れるよ」とアドバイス。だって私がすごく捜したくらいなのですから。

 前置きが長くてごめん。

Pall Oskar ベスト(CD2枚 +DVD) 『 Silfursafnid 』
http://icelandia.shop-pro.jp/?pid=36222458
 *歌詞入り小冊子付き。たぶん、アイスランド語学習者にはすごく役立つのではと思います。
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 今回仕入れてきたアルバムの目玉のひとつが、このPall Oskar様のベスト盤。それもCD2枚+DVD(PAL)のゴージャス・パッケージ。タイトルは『Silfursafnid (Silver Disk)』。ジャケはシルバーのピカピカ服に、シルバーのミラーボール。オスカル様にふさわしい出で立ち!

 私が半ば茶化して書いているように思われるかもしれませんが、心底このアーティストは大好きです。さすがにシガーロスやビョークと同線上には語れませんが、彼の存在は誰にも替えがたいものがあります。

 ベスト盤だけあり、内容はすこぶる良いです。Disk1は彼のディスコ・ヒットを中心に19曲(1.2時間)収録。ヒャルタリンのヒットで同じみとなった「Þú Komst Við Hjartað Í Mér」も収録。ノリノリでいい感じです。

 それにしてもなんでディスクを入れるところの後ろに「安全な」って日本語で書いてあるんだぁ??

 しかし彼の本領はDisk2ではないでしょうか。少なくとも私は、Disk2を聴き、彼に対する評価が180度変化してしまいました。 Disk2は24曲(1.3時間)を収録。

 こちらの盤は世界中の曲のカバーで、たぶん彼が個人的に好きな曲が多いのではないでしょうか。往年の名曲から、例えばカーラ・ボノフが作りリンダ・ロンシュタットが歌ったアルバム曲やバカラック、ジミー・ウェッブなどの作品等、彼が音楽マニアであろうことを思わせる選曲も。2枚目は非常に趣味がよく、ディスコ・キングとはまた別の顔を見せてくれます。ごく正直に言って、2枚目の方が断然聴き応えがあり、個人的には非常に安心してホっとしながら楽しめる内容。

 アイスランドのような狭い国でアーティストとして生き残るには、大衆が楽しんで聴けてドサわまりができる音楽をやるか、好きな趣味の音楽をやりながら音楽教師として生きるか、またはインターナショナルに活躍するアーティストとして成長するか、という選択しかありません。ここで欠けるのは、好きな音楽をやりながらそこそこの生活をするという選択で、これは日本のように人口の多い場所であれば可能ですが、アイスランドだと出来ないのですね。

 なので、深読みすれば、Pall Oskarは本来は2枚目のようなアーティストなのではないかと思います。が、これでは趣味がよすぎて酒を飲んで踊れないため、ディスコ・キングという道を選んだのかとも。もちろん彼自身も、ポップで楽しい曲は大好きだと思いますが。声もよく、歌もうまく、音楽的な趣味も非常によく、やはり実力のある人だと、このアルバムを聴いて再認識しました。ホント、2枚目がお勧めです(あぁ、でもこの感想は、私がかつてアメリカン・ポップス大好きだったせいもあるかも)。

 DVDはまだ全て見ていない状態ですが、あのフレディ様もびっくりの格好をしたものもあるようで・・・。

 いやぁ、アイスランドの音楽って本当に奥が深いと感心。音楽は趣味なので、バランスよく聴けとは決して言いませんが、シガーロスやビョークを聞き込んだ後には、こういったまた別口のアイスランドの大アーティストを聴いても悪くないかと思います。アイスランド国内向けアーティストの大物は何組かいますが、Pall Oskarはとてもいい選択だとベスト盤を聴き、改めて感じました。
 興味ある方は地元の音楽シーンを知るという意味でも、ぜひどうぞ。(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif




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by icelandia | 2011-10-27 22:42 | Pops | Comments(0)
ヨンシー直筆サイン入り『Go』10月29日正午販売開始!
 お知らせです。

 今回のアイスランド出張で、何名かのアーティストから直筆サインをもらってきました。希望者がものすごく多いことが分かっているアーティストに関しては、販売開始時間を事前にお知らせすることにします。
 
 販売開始時間を事前にお知らせする予定のアーティストとアルバム:
   *ビョーク『biophilia』
   *ヨンシー『Go』
   *ヨンシー&アレックス『Riceboy Sleeps』

  まずはアルバム単体でご販売しますが、手持ちのサイン入りのアルバムは全てを放出せず、残りは2012年の福袋に入れる予定です。
  ご購入いただけるのは一人一枚のみです。複数枚注文の場合は、注文自体を取り消すことがありますので、必ず一枚でご注文ください。
***
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 Jonsi『Go』直筆サイン入りCD
  販売開始時間:2011年10月29日(土)正午
  販売URL: http://icelandia.shop-pro.jp/?pid=36233980
  販売開始時間にならないと表示されません。



***

 アイスランドから仕入れてきた音楽に関係あるもの、ない物、いろいろなものを徐々にICELANDiaに出しています。見るだけでも結構楽しいと思いますので、お時間のある時にぜひどうぞ。

アイスランド出張みやげ!
http://icelandia.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=1115238&csid=0

 種類が多いのですが、チビチビしか作業できないので、特にいわゆるお土産物ですが、全部出すまでには時間がかかると思います。CD優先出だしています。
 ざっくりと、CDやアーティスト関係と、いわゆる土産品の小物をサブ・カテゴリー分けしてあります。CDのカテゴリーでは、旧譜を特別価格で出していますので、ぜひご利用ください。円高なので差益還元です。

 また、「廃盤」と言われていた旧譜が数アルバム出てきました。これは、バブルの頃に12Tonarがコペンハーゲンに出店していた際の在庫が最近アイスランドに戻されてきたためです。Hudson Wayne, Pornopopなど、マニアが驚くようなものが数枚あります。まだ全部ショップに掲載できていませんが、捜していた方はぜひこの機会にどうぞ。(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif




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by icelandia | 2011-10-26 23:23 | News | Comments(0)
2011年アイスランド・エアウエイブス、オフもメインも会場はキャパギリギリの大盛況!
 さて、今年のアイスランド・エアウエイブス(アイスランド最大のポピュラー音楽祭)に関しては写真待ち状態なので、その前に既にいただいている写真を使って全般の感想を。

 今年は参加者がすごく多く、いつもはかなり余裕のオフ会場がどこも満杯。盛り上がり感が絶好調で雰囲気はいいけれど、満杯で入れない、見られない率が高く、割合スイスイとあれこれを見られた去年までが懐かしいといえば懐かしい。
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(びっしりと人が入ったオフ会場)

 参加者の増加は、たぶん前年(2010年)が非常によかったことが評判を呼んだのと、ビョークがエアウエイブスに出演する、アイスランドの観光状況が好調という、いくつかの要素が重なったかと思います。

 もちろん、盛り上がらないのもつまんないけど、今年の盛り上がりは絶好調すぎて、キャパとしてはギリギリ。これ以上フェス参加者が増えると、フラストレーションの方が大きくなりそう。でも、たぶん主催者側はそれを見越して、チケットの数を制限していたことでしょう。毎年そうですが、フェス一ヶ月前になるとチケは売り切れます。

 メイン会場はいつもの通りの盛り上がりで、アイスランドがバブリーな数年前に新顔として出てきたアーティストが中堅どころとして手堅く活躍できるようになり、メイン会場での演奏の当たり外れも少なくなった印象。
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(手堅い中堅どころの代表格Mammut)

 同時に、経済崩壊後もアイスランドの音楽業界は堅調とはいえ、以前のようにアルバムが連発して出て来ることはなく、その点、注目すべきめぼしい新人が減り気味であることは、隠せない事実でした。今年の注目は、Of Mosters and Menがぶっちぎりだったけど、アルバムの出来に関する評価はそこそこって感じかな。Snorri Helgasonは手堅いので、サウンド的に次回はもう少しひねりがあってもいいかも。Song for WendyがDisaのプロジェクトだと知っていたなら見に行ってたので、それを見逃したのが個人的にはとても残念。

 それでも、考えようによっては、演奏能力が疑問な新人バンドがゾロゾロと出てきていた時代よりも、そういうのは淘汰されて内容が濃くなったとも言えるかも。でも、見新人アーティストが少ないのは、ちょっと残念だったかな。私は知ってるバンドよりも新人の動向を見たかったから。

 それから、メイン会場に国立劇場であるハルパが加わり、フェスに広がりが出たことも確かではありますが、この会場の使い方を工夫しないと・・・という課題も。これはアイスランド滞在中のブログにも書きましたが、ライブハウスしか慣れていないアーティストが多く、演奏する側も観客も、どうも本格的ホールに慣れしておらず、両者とも借りてきた猫のようになってしまうギグが多かったような印象。
 「ハルパはあまりにもキレイすぎて、どうも馴染めない」と異口同音にこぼしていたしなぁ。
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(オープン後間もないハルパ国立劇場とピースタワーの光)

 一方、今まではIdnoしか行き場のなかったアーティストが(得にポスト・クラシカルやアンビエント、ジャズ寄りの音楽)、ハルパをしっかりと使いこなし、最高にいい雰囲気をかもしていたのも印象に残ったことでした。教会も会場として毎日使ってたし、この系列のアーティストにはいい会場環境が整ってきたと言えます。
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(教会でのKira Kiraの演奏)

 特にポピュラー・レーベルと交響楽団との共演は、ハルパのホールなくして現実できなかったことでしょうし、使い方にはまだ賛否両論や試行錯誤があるとはいえ、フェスにまた新たな次元が加わったことは、大変に歓迎すべきこと。
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(オーケストラ演奏が楽しめる大会場)

 ハルパの特異性に負けず劣らず断然話題だったのは、KEXの登場でした。KEXなんてコールサインみたいで、最初はラジオ局かと思っていたら、中心街から少し外れたところに登場したユースホステルのことでした。KEXは地元ではケックスと言ってた。
 ここのダイニングが広くて、雰囲気があって、とても素敵!何でもオーナーは数名のスポーツ選手で、好きなアンティークなどを集めて作った場所だとか。
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(KEXでのFor a Minor Reflection)

 オフ会場としてのラインアップは、異常なほど素晴らしく、毎日ここに通い詰めていれば、それだけでかなり堪能できたかも。
 私は時間がなくて、演奏時間には行けませんでしたが、ものすごい人混みなのと、1バンド3-4曲程度の持ち時間なので、演奏そのものよりも「すごく混んでた」という感想がまず先に出てきてしまう会場でもあった。

 フェス出演アーティストのラインアップは、本当にピンキリで、ティーンが演奏するピコピコから、交響楽団との共演や、ビョークまでと幅広く、アイスランドのベテラン・グループの再結成(HAM, Q4U)や、(ビョークがかつてバックヴォーカルを務めていたことでも知られる)メガスのような大御所も名前を連ねて、文字通り老若男女が楽しめるお品書き。オノ・ヨーコさんや、日本のMI-GUさんの活躍も、日本人としてはとてもうれしい出来事でした。
 そういう点でも、ポピュラー音楽の祭典であり、音楽の実験場であり、千差万別の楽しみ方ができるというフェスの醍醐味が、最も如実に出ていた年ではなかったかと思います。
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(エアウエイブス初の日本人アーティストとなったMI-GU)

 それにしても私、2003年から通い詰めてるなんて、自分でも改めて感心。それは私がアイスランド音楽やそのシーンが大好きであるということと同時に、このフェス自体が持つ、人を惹きつける力、熱、魅力でもありましょう。ーーだって本当に楽しいんだもん!!

 な〜んていう御託はどうでもよくて、早くその内容が知りたいですよね!写真は写真家次第なので、それを待っている間に、今年私が仕入れてきたアルバムをブログでご紹介させてくださいね。

今回のブログの写真は、クレジットが無いものはシバノ・ジョシアさん撮影。 @Keiko KuritaのクレジットがあるものはKeiko Kuritaさん撮影です。写真の著作権はそれぞれの写真家が所有しています。無断使用はお控えください。
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by icelandia | 2011-10-25 21:43 | アイスランド旅行お裾分け情報 | Comments(0)
ビョークの楽屋潜入も成功アイスランドから帰国!お土産話は次回から!!
 いつもICELANDiaブログにお立ち寄りいただき有り難う御座います。
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 先週末に帰国しました!!
 いつものこととはいえ、最終日は会う人を詰め込まなければならず、昼間何名か会った後、夕食を20分で済ませ、夜の9時から夜中までに3名に会うという強行軍。まぁ、最後の最後は酒飲みついででしたが。

 それにしても今回アイスランドから発送した荷物の多かったこと。いつも郵送料にはウンザリですが、さすがに日本円で10万を超える郵送料には絶句。現地通貨だと、もう言語道断の凄さです。
 郵送料のあまりの高さに郵便局員が「船便にしたら?」と言ってくれたけど、途中で箱が潰されたりしたら困るので、いつもの通り素直に航空便にしました。これを追跡してみれば、10月24日現在通関して既に東京まで来てるとのこと。
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(写真と文章は超無関係。写真は何となくアイスランドの雰囲気がするかしらと思って(笑))

 荷物といえば、例年は10月のフェス中にアイスランドでの新譜等をある程度漁り、帰国してからじっくりと考えて追加オーダーを入れていましたが、それをやると、彼らは必ずクリスマス前で送るのを忘れるか、ものすごく遅くしか送ってこなくてイライラするため、今年は何でも多めに買っておくことに方針を変更。
 それから、彼らの荷造りはいくらお願いしてもいつもいい加減なので(日本人から見るとね)、私自身でパッキングをするのが一番確実。

 そんなわけで、アイスランドではお買い物の猛攻。買い物というか仕入れですが。
 レイキャヴィクのレコ屋として有名・名門となった12Tonarのオーナーなど、私が立ち寄る度にニターっとして笑いが止まらない様子。ビョークを産んだ悪趣味(bad taste)店でも、いくら私が細かく注文を付けようと、ニッコニコで対応。
 キミ・レーベルの倉庫に行った時も同様で、どうもアイスランドの音楽業界では私が名物女になりつつあるのか、「ユーカにはよくしないといけない」というような不文律があるのか(それともみんな、何となく私には逆らえないと思ってるのか)、かなりの無理難題でも絶対にその場で断られることは、一切ありません。
 ビョークのアルバムにサインがほしい、ビョークの楽屋に入れてほしい(潜入しました!)、ヨンシーの妹に頼んでヨンシーからサインを貰う等、普通は門前払いのリクエストをかなりこなしました。そうは言いつつ、あまりにもご迷惑になりそうなリクエストは決して出していないつもりなのですが・・・。
 ヨンシーの妹さんに託したと、それだけを聞くとヒンシュクですが、彼女はアイスランドのあるアーティスト(故人)のドキュメンタリーを制作していて、ありとあらゆる映像資料がある中、どこをどう捜しても見つからない映像がありました。 それはドキュメンタリー映画の主題をひっくり返すくらい貴重なものですが、私がたまたまそれを録画して持っていたのです。そのような貴重な映像を私は提供しているので、元気に生きてる兄貴のサインをお願いすることは、それほど無謀ではなかろう・・・と。どちらにしても、抜け目なく機会を使ったかな?

 というわけで、これがヨンシーと、それからヨンシー&アレックスのサイン。個別にも売りますが、半分は福袋に入れる予定です。希望者が多いと思われるため、販売方法は後日ツイート(@yukaogura)及びブログで発表します。
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 アーティスト本人直筆のサインは他にも、ヘルギ・ヨンソン(隠れファンが多いですよね?!)、ムギソン(新作がアイスランドで大評判!)、ヴァルゲイルを始めとするベッドルーム・コミュニティ一派(全員じゃないけど)、シン・ファンことシンドリ(最高にアート!)、ハムレット(12Tonarイチ押し最新アルバム!)、スノッリ・ヘルガソン(キミ・レーベルの最新イチ押しアーティスト!)、For a Minor Reflection(相変わらずイケメン揃いの素敵な男子!)ええと、他に誰かいたかな?そうか、ビョークか。ビョークお姉様は、ご機嫌がいい時にソ〜っと側近からサインを頼むので、まだ到着していません。到着したら、私も絶対に一枚確保します!

 これが芸術的すぎるシンドリ(Sin Fang)のサイン。シンドリのサインはもっと頼めると思います。頼んでみないとわかんないけど・・・。これ、全部コレクションしたくなるわぁ。
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 あとゲットしてきたのは、ビョークのツアー会場のみで販売しているTシャツ。ビョークが表紙になっている新聞等も若干ありますが、それは福袋行きになると思います。パスカル・ピノンのTシャツやトートバッグも若干あります。
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 物事の性質上、こういったものは全部限定数。ビョークのTシャツくらいはまだ入手できそうだけど、どうだろうか・・・。

 そんなこんなのブツは、ICELANDia音楽ショップの「お土産コーナー」に徐々に出していきますので、ぜひ時々覗いてくださいね。
ICELANDia音楽ショップ「アイスランド出張土産」
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 それで、いやはや、今年のアイスランド・エアウエイブスはケタ違いに凄かったです。国立劇場ハルパの登場もそうだし、一年ほど前からの観光キャンペーンのおかげで今年の夏から秋にかけて非常に観光客が多く、レイキャヴィクの中心部の商店は、軒並み売り上げが前年の3割アップ。多いところでは5割アップだったそう。
 そんなこともあり、街中が活気づいて会う人の表情も明るく、そんな地元の状況も、フェスの雰囲気に大いに寄与していたようです。もちろん、フェス自体の内容も、テンコモリの盛りだくさんで、見聞きできてうれしいというより、重なって見られないものの方が断然多くなり、私なんて、交響楽団を聴きながら、キラキラ、ヨハン・ヨハンソン、ハウシュカ等をやってた教会へ行けないことを腹立たしく思っていたりして・・・。フラストレーションたまったわぁ。もっとも、教会の内容の一部は、後日オフ会場でリベンジしたけど。

 今年はシバノ・ジョシアさんと、Keiko Kuritaさんの2名のプロ写真家が、このブログのために写真を撮影してくださっているので、写真を含めながら、フェスの様子は後日たっぷりとお届けできればと思っています。
 
 時系列でフェスを追うのが辛いので、今年は会場毎のレポートにしようかとか、ちょっと迷っている最中。どちらにしても、写真はゴージャスになります!

 とりあえず、無事私も帰り、荷物も数日中に届きそうだということのご報告でした! (小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif




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by icelandia | 2011-10-24 23:43 | News | Comments(0)
アイスランド・エアウエイブス史上最高に盛り上がった金曜の夜!
 アイスランドにいる小倉です。アイスランド最大の音楽フェス、アイスランド・エアウエイブスを満喫中です!!

昨日の金曜の夜はメチャクチャもりあがってました!
私など、人生初のメタル体験?!!!考えてみれば、あのようなメタル・バンドを自ら進んでライブを見に行ったことは無く、あれほどずっと続けて縦ノリしてたこともなく、この年齢をひっさげて大丈夫なのか?と自問自答したほど(汗)。でもすごーく楽しかったぁ。

詳細は後で・・・

そんな昨日のフェスの雰囲気がわかる素敵な写真を、早速Kurita Keikoさんが提供してくださいました。

Kuritaさんとシバノ・ジョシアさんの写真は後日たっぷりとお届けできる予定ですが、とりあえずはこれをどうぞ。昨日、レイキャヴィク美術館の大会場での演奏後、For a Minor ReflectionとAgent Frescoがいっしょにワイワイしている時の、ノリノリ写真です!
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楽しそうな雰囲気が満載ですよね! 今年初めてこのフェスに参加しているKuritaさんも、またお客さまも、「やっぱり見るのと聞くのでは全然違いますね〜」と、この楽しさにメチャ感動中。
昨日は自転車に乗るビョークを見た人や、ヨンシーに会った人も。こういうのはアイスランドならではですね!

小倉悠加 / Yuka Ogura
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by icelandia | 2011-10-15 21:27 | Pops | Comments(0)
公開メモ: アイスランド・エアウエイブス、国立劇場ハルパ考
 アイスランド出張中ICELANDiaの小倉です。

 なかなかブログが書けなくて失礼しています。今回は来年のイベントの取材を合間にやっているため、そんなに大した時間は取られていないはずなのに、結構厳しい時間割になっています。
 それから、音楽とは完全に無関係のところで、どうも勝手が違いすぎて参っていることが少々。この精神的ダメージが大きい。

 それで、今回のブログは読んで面白いか、面白くないかは別として、私自身のメモです。メモといっても感想をしっかりと残しておきたいので、書かせてくださいね。夜中の2-3時に書き殴っている感じなので、読みにくいところはひたすらご容赦ください。

 これはアイスランド・エアウエイブスの中での位置づけであって、ハルパが悪いと言っている訳では全くありません。だってビョークがやれる場所なんて、やっぱりどう考えてもここしかないし、ハルパが完成したのは有り難い。
 また私はこのフェスを2003年からずっと見てきているため、古い印象で固まりすぎているということもあるでしょう。

 国立劇場のハルパはとてもきれいです。その中に会場として使える場所(部屋)が数カ所あります。きれいです。きれいすぎます。また、他の会場からも離れているため、今までの開場との一体感というか、雰囲気を共有していない。

 アイスランド・エアウエイブスのいいところ、チャーミングなところは、あちこちの小さな会場で、いろいろな音楽をやっていることなんです。それも、みんなシーンと静かに聴き入るような会場はごく一部で、あとは割合ガチャガチャしていたり、「単なる場末のバーじゃん」という雰囲気のところも。でも、みんな同じようにガラスでピカピカの場所ではないところが、すごーく魅力的なんです。

 ハルパは素晴らしい。今日は交響楽団を聴きました。音響もいいし、あのような本格的なホールがレイキャヴィクになかったので、地元の音楽の発展のためにも、素晴らしいことだと思います。
 が、なにせエアウエイブスに合わない。。。昨日はたまたま、ビョーク姐さんがやったので、ビョークは完璧に会場ビチビチに人が入っていたため、その流れでビョークの後はあちこちに人が入ったけど、今日は交響楽団と普通のアーティストがやっていたので(交響楽団と、普通のアーティストがやっていた部屋は別ですが)、交響楽団は結構人が入っていたけど、交響楽団を聴く人が普通のアーティストを聴くオーディエンスとあまりオーバーラップはしておらず、他のアーティストがやっていた部屋は入って半分、それ以下の観客しか入っていなかった感じ。
 街中の普通のライブハウスでやれば、もっともっと人が入ったはずというバンドも多かった。

 また、これは実際にアーティストがステージ上で言った言葉ですが、「静かすぎてどうやって歌えばいいのか分からない」。そうなんです。日本のライブみたいにシーンとしているのです。今まであのような本格的ホールがなかったし、いつもちょっとザワザワした場所で演奏したことしかない子も多く、本格的な音響設備がある場所で、シーンとしているという状況が、全く慣れないというのは、実にうなずける話なのです。もちろん、そういう環境にも慣れるべきなのですが。

 だから、いつものように歌っていいのか、声の音量を上げると自分の声が響きすぎて何だか落ち着かない、といったことがあるようです。パスカル・ピノンを見た時、楽器を弾く手が震えてた子がいたし、特にアイスランドを出たことがないようなアーティストは、観客もアーティストも、あのような洗練された場所は場違いに感じるような気がします。

 あぁそれから、写真家のシバノさんも「小倉さん、ハルパは照明がきれいすぎて、写真がテレビの番組みたいになってしまいます」と嘆いてました。私のように、インスタント・カメラであれば、逆にいつもよりもきれいに写るのですが・・・。

 あぁ、ビョークは全く別格です。またクラシックやジャズなども問題ないことでしょう。ビョークのように完璧に作り込んだ洗練され、アーティスティックなライブは、例えばNASAのようなライブハウスは似合わない。むしろやはり、ハルパのような充実した施設でやるべきです。

 で、私は今日、交響楽団と、弦楽四重奏を聴き、交響楽団と弦楽の間の15分の休憩時間にパスカルピノンを2曲聴いたという離れ業ができたのはいいけれど、どうも「ぽく」無い。で、エアウエイブスというのは以前からポスト・クラシックはよく演奏されてたし、数年前は小編成のオーケストラの演奏もありました。でも、会場が同じみの場所だったせいもあるのか、全く違和感は無いどころか、フェスのいいアクセントになっていました。

 が、ハルパは何だか会場が洗練されすぎていて、どうも座りが悪い。居心地が悪い。静かすぎると思ったのはアーティストだけではなく私も同じで、どうも何だか「違うんだよなぁ」状態。で、大好きなのでそこでヘルギ・ヨンソンを見たけど、どうしてもアイスランド・エアウエイブスらしくなくて、物足りなくて、シンデレラタイム(夜中12時で切り上げ!)を破って街のライブハウスが集まる、いつものフェス会場周辺へ。

 で、その周辺に到着したとたん、目の前のライブ会場に若い子が並んでるのを見て、「あぁ、この雰囲気、これ、これ」とホっとしました。やっといつものアイスランド・エアウエイブスに戻れた!という安堵でいっぱい。そして、もうどこでもいいから、入れそうなところに入ったのが、グラムバールというバーで、もうガイガイワヤワヤうるさいわ、うるさいわ。スノッリ・ヘルガソンという土臭いシンガーソングライターのギグで、バーだから酒を飲んでる連中が多くて、話し声の方が大きいくらいで、たまりかねて観客から時々「シ〜!静かにぃ〜」という声が聞こえるほど。
 でも、このガヤガヤさがすごく心地よく、ハルパで緊張を強いられ続けたため、「私が慣れ親しみ、無意識のうちに求めていたのはこういう雰囲気だったのか」と、新鮮な驚き。
 
 このバーで数曲聴き、あまりにもうるさいので、どこでもいいからもう1箇所行ってみようかとNASAヘ。NASAに入り、「そうだ、今年は今回初めてNASAに来て、私がシンデレラタイムを厳守していたら、ここには来なかったかもしれないんだ」と、なんかすごく、不思議な気持ち。うーん、言葉にするのは難しいのですが、とにかく慣れ親しんだ会場なので、2日間もずっと足を運んでいなかったことが、やはり驚きなんですね。そういう意味で、一番大好きなIdnoの会場にまだ行っていないのも異常。
 
 あくまでも個人的なナニですが、ハルパは今後行かないと思います(ビョーク等の、洗練された会場に耐えられる・慣れているアーティストは除外)。というのも、フェスの雰囲気が無くてつまんない。贅沢だけど、なんというか、醍醐味とか、面白みとか、魅力的なところ、ライブハウスをはしごするという一番チャーミングなところが無いので、平たく言えば面白みに欠ける。

 もちろん、ハルパが会場に加わったことはすごくいいことだし、何度も言うけど、そこに見合う・似合うアーティストならいいんです。うーんでも、私が慣れないのかなぁ・・・。でも、アーティストも慣れてなかったよなぁ。ということは、アーティストも観客も、素敵な箱に入れられて、素敵すぎて、戸惑っているという状態。

 もちろん初めての試みなので、試行錯誤はしなければならず、来年はもっとハルパの使い方を主催者側も考えると思います。私もあれこれインプットしたいと思っているし。

 それで、NASAではアメリカのバンドがやっていて、手堅いロック・ポップ。上手に観客をのせていました。かなり満杯の会場だけど、横を行けば入り込めることは知っているので、すぐに前の方まで出て見ていました。
 グループの演奏を楽しむというよりも、会場の盛り上がりの雰囲気とか、まぁ時々酔っ払ってるお兄ちゃんが踊ってるとか、そういう感じがすごく居心地良くて楽しかった。

 それから、ハルパに行く前に、ごく短い時間ですが、オフベニューをいくつかハシゴして、それは相変わらず「このフェスは本当に素敵だよなぁ」ということに尽きる感じでした。

 次のビョークは日曜日かぁ。それ以外は、すごく魅力的なアーティスト名があっても、私はハルパには行かないことにしました。雰囲気が・・・違う。なんか・・・寒い(気温じゃないです)。私が持つアイスランド・エアウエイブスのイメージのせいも多分にあることかとも思います。でも、うーん、うーん、会場を笑顔に例えるとしたら、ハルパは美人の笑顔、街中のライブハウスは美人っていうのじゃないかもしれないけど、親しみが持てる可愛い子の笑顔って感じでしょうか。それぞれに特徴があり、個性があり、どちらが好きかというのは、個人の趣味なのでしょうね。

 そそ、ところで、初めてライヒの曲をライブで聴きました。私はスティーブ・ライヒ大好きです。演奏が始まり、すぐに『DIfferent Train』であることもわかりました。が、弦楽四重奏なので、他の部分は録音されたものを使っているのですね。電車のアナウンスの部分は仕方がありませんが。
 私には、どうも生音と、レコーディング音のギャップがすごく目立ちすぎるのと、レコーディングの部分から終始シャーノイズがあり、ミックス的にもどうしても生音が負けるようで、最後まで違和感があったのが残念。
 演奏そのものは非常によかったし、レコーディング音に押しつぶされないように、音響・ミックスをもう少し考えて欲しかったなぁ。生音が負けてたのがすごく残念でした。欲張りで申し訳ないです。

 ヴァルゲイルと交響楽団は文句なくよかったです。これは大正解だった。次のダニエル作の曲は、現代音楽バリバリで小難しいのは知っていたので、パスして夕ゴハン食べてました。で、その次が本当はライヒの演奏。

 すごく長いメモだな。ま、いいや。でも、ハルパとエアウエイブスの関係はとても大切だし、上手にあの会場を使ってほしいので、感じたことは書き留めておくべきと思ったのです。 小倉悠加/ Yuka Ogura in Iceland
 
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by icelandia | 2011-10-14 12:26 | Comments(0)
アイスランドはビョークで盛り上がり始めています!
 アイスランド到着の翌日は基本的にお休み(?)。世界最大の露天風呂と言われるブルーラグーンへ行ってゆっくりしました。
 ブルーラグーンへは何度か行きましたが、うーん何回行ったんだろう。たぶん7-8回でしょうか。今までで一番湯気が多く、周囲が湯気に包まれてあまり見通しがきかないのは初めてでした。が、天気は快晴で、こんな天気のいい日にブルーラグーンへ行ったのも初めて。
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 前の晩に宿泊したのは、ブルーラグーンに近いノーザンライトインというところで、日本人の間でも人気が高い宿です。ノーザンライツはオーロラという意味で、オーロラがよく見える、見やすい宿としても有名です。
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 2年ほど前に改装・増築したこともあり、以前私が宿泊した場所は、お客さまが共通で使えるバーのようになっていてびっくり。増築した部屋はシングルでもダブルのベッドで、とても広々。夜、到着した時に撮った写真なので、暗くて失礼。
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 食事をとる食堂も広々として見晴らしが良く気持ちがいい。
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 朝食もアイスランドのホテルではスタンダードで特に変哲はありませんが、ジャムなどは輸入の安いものではなく、地元産のおいしいもので、紅茶を頼むとティーバッグが5−6種類運ばれてきて、なかなかいい感じです。
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 アイスランドのホテル宿泊時の私の朝食はこんな感じ。パンとフルーツをお代わりしました。
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ロビーの他に、誰でも使えるこんな感じの場所も数カ所あり、とても居心地がよくリラックスできます。
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 基本は平屋の宿ですが、増築した部分の2階に見晴台よろしく360度のパノラマルームが作られて、ここもとても清々しい感じ。もう一泊すれば、すごくリラックスできたでしょうけれど、それほどノンビリとしてもいられないので、夕方にはレイキャヴィクへ。
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 アウルムのショップへ行くと、新顔が何名かいて、そのひとりがなんとヨンシーのお姉さん!ヒマだったので私も何となく手伝い始めて、ショップのウインドゥ・ディスプレイをやりました。今からアイスランドへいらっしゃる方は、AURUMのショップで見られます。

 その翌日というか、その深夜から強風になり、一晩中びゅーびゅー風が吹いていました。が、昼間は快晴となり、その後数時間後は雨(レイキャヴィクの天気はすごく変わりやすいのです)。目まぐるしい天気でした。

 で、朝起きて一番に目についたのが、日曜版ならぬ土曜エンターテイメント版というのがあり(アイスランドの新聞です)、その表紙がビョーク。なんでもインタビュー記事だそうです。が、アイスランド語なのでチンプンカンプン。
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 そしてビョークのニュー・アルバムは月曜日の発売ですが、発売元に出向いたところ、一枚特別にいただきました(うわぁ〜い!)。ということで、今はその彼女のニュー・アルバムである『Biophilia』を聴きながらこれを書いています。
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個人的な感想ですが、ここ何枚かのアルバムで私は一番好きです。私は『ヴェスパタイン』が一番のお気に入りですが、次にいけるかもしれません。もちろん『ホモジェニック』も凄いと思うけど、このアルバムは格別だなぁ。
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 レイキャヴィクの街には新しいショップが多くあり、経済崩壊から回復してきた気配が感じられます。2008年10月に経済崩壊が起こり、やはり翌年の2009年は、「この国は大丈夫なんだろうか?」という感じでしたが、空きが多かったメインストリートにも活気が戻り、バブリーな頃は街の中心街よりも、ショッピングモールに買い物客が集中しがちだったようですが、今年は特に観光客の数も多く、メインストリートのショップは軒並み非常に好調のようです。あれこれのショップで同じ質問をしたところ、全員が口を揃えて夏の間だけでなく、秋になってもビジネスは好調とのことでした。

 それから、SIrkusと聞いて何のことか分かる方は、それこそビョークのファンや、以前アイスランドに訪れた方だと思いますが、あの伝説のSirkusはなんと、マックショップになっていました。名前はMacland。正式なアップルストアは別の場所にあるけれど、マックを専門に扱っているショップを街中に出したのですね。表のドアを使用する許可が下りないとかで、以前は裏口だったところが正式の入り口になっていました。
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 ところで、やはりアイスランドにいると身体がすごく楽な気がします。まぁ気のせいも若干あるかもしれないとはいえ、水はきれい、空気はきれい、食べる物も心配しなくていいので、野菜もバリバリたべています。
 ということで、今日のランチはチキンのサラダ。アイスランドのチキンは何気にとてもおいしい。臭みがなくジューシー、かつ柔らかで、もちろんラムもすごくおいしいけれど、チキンは日本で食べ慣れているだけあり、その違いがよくわかります。
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 これ、一人前ですが、ものすごい量で、食べるのにすごく時間がかかった!それも、サラダドレッシングがかかってない!チキンにつけて食べる、ドローンとしたピーナッツソースがあるだけ。もちろん充分に美味しかったのですが。これで日本円にして約1150円。日本のサラダの3倍はある感じでした。
 
 なんか散らかった内容のブログですが、そんな感じで過ごしています。(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif




  店主、アイスランド出張中。仕入れリクエスト歓迎!↓



 

 
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by icelandia | 2011-10-09 07:02 | Pops | Comments(5)
アイスランドへの乗り継ぎ時でサクっとコペンハーゲン観光!
 いつもICELANDiaブログにお立ち寄りいただき有り難う御座います。

 昨日、飛行機を乗り継いでアイスランドへやってきました。経由地はコペンハーゲンで、飛行時間約11時間。コペンで5-6時間余裕があったため、一旦外に出て、3時間のコペン観光を楽しんできました。

 コペンハーゲンはヨーロッパのハブ空港で、とても便利がいい。空港内の施設も充実していますが、そこに5-6時間閉じこめられるのはちょっとばかり長いため、空港の外に出ることにしました。
 まずはターミナル2と3の間にある、荷物一時預かり所に大きな手荷物を預けて、メトロに乗り、15分で繁華街に到着。
 あまり慣れていない方にはお勧めしませんが、海外でのあれこれにある程度慣れていれば、それほど難しいことではないでしょう。
 飛行機が到着してから45分後には、もう繁華街に到着していました。

 駅に到着すると、何やら甘いいい臭いが!本場のデニッシュか!ということで、駅直結のデパ地下へ。これが楽しかったぁ!陳列がスッキリしていて洗練されているのと、パッケージが北欧・ヨーロッパ風で素敵なものばかり!キャーキャーとはしゃいでしまいました。
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 フードコートのようになっていて、ワインまでいただけるようでした。いいな、いいなぁ、あれも食べたい、これも食べたい状態!
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 そうそう、私に付き合ってくださったのは、ちょうど同じ日に出発した写真家のシバノさんで、彼は最近「北欧カフェ」をやったばかりだったこともあり、
 「こういう食べ物、雑貨、パッケージなんかにすごく興味が出て、こういう場所にこられてよかった」とおっしゃっていました。二人で、写真バチバチ撮りまくり。完全にお上りさん!
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こういうのを買って、飛行機の中で食べたかったぁ。
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 アイスランドも観光地ですが、私にとっては仕事場でもあり、あれもこれもやらなくちゃという任務と、ツアーのお客さまがいらっしゃれば、自分の都合に関係なくやはり責任を感じるため、観光気分にはなれないのです。
 なので、100%お気楽な観光客になれるコペンの時間はすごく貴重で、たった3時間でしたが、300%満喫しました。
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すごく可愛らしい茶の缶があり、フランス製でしたが、これを土産に購入!そしてこのデパ地下だけで100%満足。ただ、デリカテッセンで何も買えなかったのが残念。
 夕方だったので、普通の商店は軒並み18時で閉店。ロイヤル・コペンハーゲンの地下がアウトレットなので見たかったけれど、閉まってた・・・。
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 夕刻なので暗くなり始め、時間は少しまだあるため、一杯やろうかということになり、少し裏道に入り、地元客で賑わっていそうな場所に入る。Villa Vinoという店。Vinoと付くからには、ワインがおいしいのだろう、と。
 デンマーク語がわからないので、適宜とったオードブルがこれ。お肉5種類のセット。あひる、豚の首の生ハム、トリフ入りサラミ、フォアグラ入りハムetc。真ん中のトマトも含めてどれもすごくおいしくて、超満足。東京だと一皿で五千円はいきそうな内容でした。
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 目の前がシアターなので、地元っぽい雰囲気もなかなかいい感じ(完全に観光客菜私(笑))
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 ホロ酔いのいい感じになり、デパ地価に戻ろうということになりましたが、あと5分というところで閉店になってしまい、逆に時間が余ったので、メトロの駅近くに見つけた、ちょっと古めかしい雰囲気で、ピアノでおじさんが歌ってる(!)レストランへ。私の写真ではピアノのおじさんが暗くてよくみえませんね。ごめんなさい。
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 こちらの方が地元価格らしくリーズナブル。ワインは前述の場所の半額だったけど、お味はやはりワイン店の方がよかった。
 時間もないので、それほどゆっくりはしていられないため、魚料理を一品だけとり、シバノさんとシェアして食べました。それでも結構ボリュームあり。甘エビに隠れて見えないけど、下に白身魚があるのです。
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 時間があれば、もう一杯飲むけど、飛行機に乗れないのも不味いので、一応余裕をもって空港へ帰ったのが、離陸予定時間のぴったり2時間前。

 3時間でしたが、たのしい観光でした。

 で、その後からが一番大変。というのも、日本の家を出てそろそろ24時間が経つし、日本の明け方になるため、あまりキチンと睡眠をとっていないので、アイスランド航空の飛行時間は眠くて死にそうなのです。実際、席についてからすぐにアイマスクしてずっとその状態だったけど、窮屈だしね。

 でもアイスランドは本当に気持ち良く、空気もきれいだし、水もとびきりおいしいし、常に放射線量を気にしながら水を飲んでいる日本とは違い、正直ホっとしています。

 今は紅茶を飲みながら、コペンの空港で買ったおいしいチョコレートをいただいています。今日はこれからブルーラグーンへ行ってランチをして、その後マッサージでちょこっと贅沢をさせてもらいます。そして夕刻レイキャヴィクへ。そしたら私のアイスランドでの日常が始まります。

 今日宿泊しているホテルのことは、ツイッターでご紹介しています。なので、よろしければツイッターを見てくださいね。@yukaogura です。Ust配信のお知らせもツイッターから出します♫ (小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif




  店主、アイスランド出張中。仕入れリクエスト歓迎!↓




 
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by icelandia | 2011-10-07 18:46 | アイスランド旅行お裾分け情報 | Comments(0)
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