execitemusic
本レーベルは、Excite Music Store及びモバイルコロムビア上で先行独占展開され、配信される楽曲は、国内で入手が困難な高いクオリティのアイスランド楽曲を幅広いジャンルで集めていきます。
レーベルリリースの第1弾は、ヨーロッパでは名高いアイスランドJAZZを展開、第2弾は、アイスランドPOPS、第3弾は、アイスランドクラブミュージックを展開していく予定です。
小倉悠加
(おぐらゆうか Yuka Ogura)
70年代半ば洋楽に目覚め、単身アメリカへ留学。大学時代から来日アーティストの通訳に従事し、レコード会社勤務を経てフリーに。以来、音楽業界で幅広く活動。カーペンターズの解説の殆どを書いているためカーペンターズ研究家と呼ばれることも。2004年自らアイスランドの音楽を扱うアリヨス・エンタテイメントを設立。ミュージック・ペンクラブ会員。
小倉悠加

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アイスランド・エアウエイブス2011:3日目(2)絶好調の夜は趣味のアーティストと初体験のメタル・ライブ!
 前回のブログ。そして私はベッドルーム・コミュニティの注目株であるPuzzle Mutesonを見にIdnoへ向かうのですが、その途中で見かけたNASAの列がドすごかった。

 何をやっていたかといえば、アメリカからの tUnE-yArDsで、プレスの入場も制限されているほどだったとか。シバノさんが写真を撮ってきてくれました。熱気でピントが合わないほど会場は凄まじかったそうです。
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 私は品行方正(?)にお気に入りの小屋であるイズノへ行き、エアウエイブスのお作法に則り(マイルールだけど)、人混みをかき分けて一番前へ。

ちょうど始まる前でよかった。Puzzle Mutesonはイギリスはワイト島出身のシンガーソングライターで、とっても繊細な歌声(超好み!)。そこに(ヨンシーと同じく)ニコ・ミュリーがアレンジしたこれまた超繊細なアレンジが加わり、私の音楽的趣味としてはこれ以上あり得ないほどの超ドツボ。
 バックのメンツを見ると、すごいなぁ。ベッドルーム・コミュニティ・オールスターズ状態。ソロで立てる人ばかりがバックについてる。例えば、キーボードのダニエル・ビャルナソンは現代音楽の作曲家であり、クラシック楽団の指揮者。ギターのベン・フロストはノイズの帝王(だと私は思う)。トロンボーンとヴォーカルのヘルギ・ヨンソンに関しては何度かこのブログで書いた通り。パーカッションのヴァルゲイル・シグルズソンはこのレーベルの親玉。前日、交響楽団で自作曲をプレミアした人だし、ビョークと10年間やってきた人です。この会場の写真は私のスナップ。
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 Puzzle Mutesonに関しては別口にブログにしますが、実は私、ハマリにはまって、悶絶死しそうな状態。あくまでも私個人の音楽的趣味だけどね。

 ニンマリしながらPuzzle Mutesonに心酔した後は、私の周囲でバズっていたOwen Pallettを同じ会場で。
 カナダからのアーティストで、以前はファイナル・ファンタジーと名乗っていた人ですね。ずっとベッドルームのスタジオでレコーディングしていて、それでイズノにベッドルーム一派として出演という流れだったとか。
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この人のバイオリンは独特だし、そこに裏声をかぶせたりして、声の感じも七変化で面白い。ニュー・アルバムは誰がプロデュースしたんだろう。やっぱりオーウェン自身かな。ベッドルームのレーベルが持つ音作りと、オーウェンの雰囲気と、すごくベクトルがあってると思うから、きっと素敵なアルバムになるだろうなぁ。楽しみ!
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 で、ここまでが本来の私の音楽的趣味に基づく動きでした。そして、じゃじゃ〜ん、今夜最後の私のトリを務めてもらうのはHAM!
 1988年から5-6年間活躍したバンドですが、現役の間は、酔いどれすぎてどーにもならなかったというのが伝説。でも、その後に評判が高まり、時々再結成コンサート等もやっていました。で、その時のメンバーにヨハン・ヨハンソンが入っていたりします。
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 ポスト・クラシックのヨハンがメタル!というのが、珍しくもないのが音楽カテゴリーの隔ての無いアイスランドのいいところ。
 HAMはこの秋、久々に再結成アルバム『 Svik, harmur og daudi 』を発表。この内容がすごくいいと業界内で評判。私が聴いても悪くないと思うので、メタル好きならもっといいのかも!

 HAMはビョークが主題歌を歌っていた映画『Sodoma Reykjavik』のサウンドトラックの多くの曲を手がけたことが、現役時代の一番の功績だったとか。

 そんな歴史も興味深く、また現在ではシンガーであるオッタル・プロッペがベスト党員であるためレイキャヴィクの市議会議員。はい、市議はメタルのシンガーです。市長はコメディアンって、どんな都市なんか・・・。

 というわけで、ライブ前から殺気立つ美術館会場に戻ってきました。係員から「写真ブースは最初の3曲まで」と念を押され、抜け駆けの特等席へ。
 そして登場したHAM。うぉ〜〜!!
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 低音響くわぁ。ヴォーカル迫力あるわぁ。客のノリが異常だわぁ。メタル、おもしろ〜〜!!!
 
 実は私、メタル・ライブ初体験。私の音楽人生ン十年の中の希有な出来事です。良くも悪くも、メタルの美学を探究・追究したことがないので、ただひたすら面白い。もちろん演奏もすごくしっかりしていて上手。じゃないとこんなの聞けないよね。

 最初から結構なモッシュ状態。
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 3曲終わったところで私はすぐにフォトブースを出て、「安全」で楽な二階へ。ちょうどイスが空いていたので、座りながら縦ノリ。ひたすらずっと縦ノリ(笑)。じっと聴き入るような類の音楽ではなく、これは縦ノリして聞くのがお作法だと感じました。が、イス席で縦ノリしてたのは、私と、前列の青年3名ほど。少数派でした(笑)。

 自分の年齢と、とっている行動を改めて考えると落ち込むので、それは考えずひたすら縦ノリ。

 私がフォトブースを出た後ほどなくステージ前ではすごいモッシュとなり、一足遅れたシバノさんはブース近くで身動きが取れなくなる悲劇。凶暴な観客に押しに押され、危険なのでセッキュリティに裏口から出してもらったとか。メタルの撮影は命がけ?

 HAMを堪能すると、もう夜中の1時過ぎ。うひゃ、仕事があるからもう帰らなくちゃ。ということで、ホテルに到着した後に書いたのが、前回のブログの文章。

 え?夜中の1時過ぎに仕事?と思うかも知れませんが、これがあるのです。翌日の土曜日の午前中、お客さまにCD等のセールをするので、凝ったことはしないけれど、値付けとか、解説とか書いて、準備をします。
 この写真は、準備完了後に撮影。ここにはまだインガの旗が2つとも揃っていますね。寝たのは5時近かったと思う。
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 アイスランド・ウエイブスは本当にありとあらゆる音楽を聞くことができて楽しいし、今年のフェスはまた去年以上の盛り上がり。なぜかといえば、アイスランドの景気が回復しつつあり、街の雰囲気も明るく、お祭気分が似合っていたし、去年がすごくよかったので、噂を聞き付けてやってきた、という人も。また、ビョークが出演するという目玉もあったので、複合的な理由の作用でそうなったと思われます。
 いやぁ、今年は本当にすごいわ。なにせオフ会場が混んで入れないところばかりっていうのが、以前にはあまりなかった現象だから。(次回に続く)(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif





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by icelandia | 2011-11-18 00:50 | アイスランド旅行お裾分け情報 | Comments(0)
アイスランド・エアウエイブス2011:3日目(1)金曜の夜に注目若手バンド・ライブを見放題!!
 アイスランド・エアウエイブスに関する前回のブログはこちら。

 アイスランド・エアウエイブス3日目は金曜日、フェスが一番盛り上がる日です。
 でも私は精神的に絶不調。本当に参った。ショックから立ち直れない自分も情けないが、常識では考ええられないような理由が原因であるところが、また情けない。だから本当は部屋から出たくない。

 音楽を聴いたり、人と話せば楽しくなるので、踏ん切りをつけて外に出ればいいんだけど・・・。

 でもこの日は私が外に出なくても、私のところに人が来てくれました。お客さまではなく、アイスランドのお土産物を仕入れたので、業者との受け渡しがこの日の午前中。音楽とは無関係なので、初めてお会いする方ですが、お兄様が趣味でピアノのアルバムを出しているというので、そんな話でひとしきり盛り上がりました。

 この日のことは、当日の夜につらつらと書いていた部分があるので、以下、そのままコピーしますね 時系列がわかりにくくならないことを祈ります。
***

 なんと、ホテルに帰還したら、ネットのコネクションがアウト。一度電気が落ちて、それからネットを建て直そうとしてもできなかったとか。明日の朝には戻るはずっていうけど・・・。超不便!

 今日は金曜の夜なので、バカ盛り上がり中です。夜中の1時半に私は帰ってきましたが、それでも割合品行方正な方で、オフ会場指定されていなくてもライブ満開の街中ではバーのセキュリティが目立ち、どこもかしこも人でいっぱい。

 帰り道では、酔払ってまっすぐに歩けない人が多すぎて、私もいっしょに左右に揺れながら歩かないとぶつかりそうになります。

 昨日行ったオフ会場のBarbaraが気入り、ホテルに帰る途中で誰が演奏してるのかなぁと入ってみると、そこはピンクの照明に照らされた男性カップルばかり・・・。夜はいつもの通りゲイバーになってたのね(汗)。

 本日の私は朝寝坊して、昼間はほとんど細々とした仕事や雑用に費やし、やっとオフ会場へ行けたのが夕方5時半頃。

 ちょっとだけ外に出た時、窓越しに見たカフェのワッフルがすごくおいしそうで、途中それを食べたんだけどね。朝食は抜きで、昼食は前日スーパーで買ったパスタだった・・・。
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 それから、インガのお願い事を私が叶えたので(これは結構大きなことなのです。)、その代わりということでもないけれど、ヨンシーにアルバムのサインをお願いしました。オッケーってうれし〜〜!!

 というようなアレコレをこなした後、昨日私が見逃したHauschkaをベッドルーム・コミュニティ・レーベルのオフ会場でやっているはずなので、そこへ向かいます。
 会場はすごく混んでたけど、それは想定内なので人をかき分け、とにかく少しでも演奏しているアーティストの姿が見えそうな場所へ移動。こういった時のコツは、図々しくなること!!

 ミキシングボードのところに一人くらいは入って見られそうな感じで、どの位置であれば背後にいる人の視界を妨げないかと、身の置き場を定められずモジモジしていると、すぐ側にいた男性がこの場所に来ていいよとばかり私に場所を譲ってくれました。ん、ヴァルゲイルじゃん。ども!
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 Hauschkaの演奏、素敵、素晴らしい!昨日の教会の演奏、最高だったろうなぁ。最近はテクノロジーが本当に進んで、ピアノ演奏といっても全く一筋縄ではなく、面白いエフェクトもいっぱい。テープを貼って音をミュートするようなアナログなやり方もしてたけど、ノイズのかけ方とかもすごく好みでした。

 このような機会はなかなか無いので、ミーハーして写真を撮ってもらいました。カメラマンはミオ君。片付けのためにそこに居たので、無言でカメラを渡したら理解してくれた(笑)。
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 そこから、もう演奏には間に合わないと知りつつCDショップの12Tonarへ。というのも、ヘルギにニュー・アルバム『Big Spring』のサインを頼んだので、もしかしたらライブの前か後にやっておいてくれたかなぁと思って。
 ヘルギに会えたことは会えたけど、サインは翌日するということでした。時間的に余裕があるので。
 
 で、12Tonarは閉店直前のせいもあり、店にいたのはヘルギのバンドと店のオーナーのみ。ヘルギ・ヨンソンのギグは昨日見たけれど、「会場が冷たい感じで、僕自身の出来が悪かった」と(はいはい、なるほどね)。で、オフ会場の12tonarのギグはよかったし(見逃してごめん。写真家のKuritaさんもやはり12Tonarのヘルギはよかったと言ってた)、明日の4時にカフィバリンで演奏するので、絶対にもう一度見て欲しい、とリクエストをされていまいました。自分が満足できるパフォーマンスを見て欲しいというその気持ちはよく分かるから、なるべく行くようにするね。
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今年の私は、どこへ行っても誰に会っても、なるべく記念撮影をしていきます。なのでヘルギともパチリ。そしてドラムスのドッディ君にもそれをお願いしました。ヨンシのドラマーでもありますね。ソロアルバム 『Thorvaldur Thor Thorvaldsson』も出しています。
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 その後、12Tonarのオーナー2名と私だけになり、オバカな話をして盛り上がるのと同時に、アイスランド音楽業界の四方山話も。それから、次のビョークのライブの後、ハルパ国立劇場に出してる臨時ビョーク売り場を私も手伝うことにしました。ライブの後だけ売り子さん。何か楽しそうじゃない?!お遊び気分で申し訳ないけど。

 年に1-2回しかアイスランドへは来られないとはいえ、9年間も通い続けているので、最近は何を頼むにしても、本当に気軽・気楽だし、私のリクエストには必ずベストを尽くしてくださるので本当に有り難い。

 思い起こせば最初は3-4年間通い、やっと何となく「あぁ、こんなのが通いつめてるな」というのが認識してもらえて、これが6-7年続くと「こいつは本気か」となり、それ以上になると「仲間(ファミリー)」扱いになるようです。仲間か特別なお客さまか、ですね。私に関して、よく「ファミリーだから」とか「僕らのひとりだから(one of us)」という表現を聞きます。どちらにしても大切にしてきた関係で、これからも大切にしていきたいと、彼らの笑顔に出逢う度に思います。

 人に対してとても暖かな彼らでも、仕事となると排他的なところがあり、(そりゃまぁ、私ひとりだけでやってることだから、理解してもらえなくても仕方がないとはいえ)最初はホント、大変でした。業者としてアルバムを卸してもらえるようになるまで3-4年かかったもの・・・。
 特にこの12Tonarはオーナーが厳しく、手強かったのです。なので余計に、こんな風にバカ話ができるようになり、裏事情なども教えてもらえるようになったことは本当にうれしい。
 この写真は、オーナー同志が「僕はむっつりするから、お前は変な顔しろよ」とか、そんな感じで撮ったもの。写真を撮った後、爆笑でした。
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 その後ホテルに戻るともう7時近く、8時のギグに間に合わせるには夕食をキチンと食べる時間がない。お腹も空いてきた。なので、またホテルでチーズとサーモンをクラッカーに乗せて食べます。シャルドネを買っておいたので、それも一口。
 
 その時間、外はすごい風雨で、長くは続かなかったけれど、一瞬、外に出ることがためらわれました。
***

 ここまでが、当日書いたもの。

 この後メイン会場で見たのが、イズノのUlfur。Kliveというプロジェクト名でアルバムを出していた人で、Kliveとは少し違うけれど、路線的にはそう違わないエレクトロニカ。
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そして、何か食べないとどうしても持たないと判断し(いつもこれだけど)、時間は取れないから、お約束のホットドックを食べに行く。私ひとりでこんなに食べたのではありません。私の前の人がオーダーしてたの。すごい!
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 次に向かったのが、ホットドック屋にほど近い美術館会場。お〜、イズノの次に美術館会場をハシゴ。やっといつもの私のエアウエイブスだわぁ、となぜか感心・安心。

 ここでお会いしたのが、今回ICELANDiaから写真をお願いした写真家のお二人。ふたりで話合いながら、とてもいいコンビネーションで写真を撮っていただき、ひたすら感謝。
 そして私が撮影したのが、お二人の姿。アーティストを撮っても私のは素人のスナップなので、写真は専門家に任せればいいだけのこと。
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 この美術館会場で見たのは、大好きなFor a Minor Reflection。そうか、とうとう美術館まで這い上がってきたか、と、何となくお母さん気分で感無量。美術館は千人以上入る(レイキャヴィクにしては)大会場なので、それなりの人気と実力がないと出演できません。
 
 キャァ〜、みんなまた背が伸びたぁ?(←最初の感想がそれかよ!)演奏の雰囲気は変わらないけど、何だか凄く息があってしっかりしたわぁ。素人臭さが抜けたというか、数年前に初めてこのグループを見た時もかっこよかったけど、もっとかっこい〜(音も、見た目もね!)。

 みなさんにもどーしても見聞きしていただきたいので、前日のKEXでのライブですが、以下のYouTube動画をぜひどう!たぶん、シガーロスのファンは、最初のこのギターを聞いただけでツボだと思います。

 キャァ〜かっけ〜!!こういう音響系ってすごく好き!この曲は、グループが自主制作した『EP』に収録!ここに、全員サイン入りのがあります。

 ここからは、シバノ・ジョシアさんが撮影した、迫力ある写真をどうぞ。

 出ました、グルッフィ君。こんなに細い彼ですが、水泳で鍛えているそう。
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普段は大人しくて地味な感じのエルヴァルも、ステージの上ではいい感じに動き回る。
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 こちらがキャルタン・ホルム。シガーロスのゲオルグの弟さん。普段はとっても柔和で、ちょっとお茶目な雰囲気。(全然音楽の話じゃなくてごめん)
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 あら、ドラムスのアンドリのソロ・ショットがないけど、彼が一番かっこいいと私は思っているのです。グループの中で一番ロックンローラー的な気がする。えと、すいません、見た目のことに終始して。でも、音はかっこいいし、本当にいいグループです。
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 ひゃぁ〜良かったねぇ、と、会場の一番前を陣取っていたツアーのお客さまともいっしょにコーフンし、その後に登場したのが、地元で大人気のAgent Fresco。ロックではあるけれど、キーボードがジャズ・フレイバーなのが特徴。ヴォーカルも高音の伸びがよくて聞きやすいしね。
 地元の子なら誰でも知ってる曲があり、大合唱でした。有り難いことに英語なので、私も歌った!
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 このステージ後、写真家の Keiko Kuritaさんが楽屋に潜入!。そして撮影したのがこの写真。For a Minor ReflectionとAgent Frescoの両方のバンドがそこにいて、ステージ後の高揚した雰囲気で楽しそう!
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この写真は、フェス中に私が現地から書いた、このブログで掲載したものです。(次回に続く)(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif





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by icelandia | 2011-11-17 23:38 | アイスランド旅行お裾分け情報 | Comments(0)
アイスランド・エアウエイブス2011:2日目(3)番外編はムギソン、キラキラ、ヨハン、何でもあり!
 前回のブログはこちら。この回のブログは、アイスランド・エアウエイブス2日目、木曜日の番外編です。番外編は写真家の シバノ・ジョシアさん が、雑事に追われる私に代わり、これは!というアーティストをチョイスして、撮影してきてくださった写真をフィーチュアしています。

 それにしても、プロと素人の差は歴然ですね。前回のブログは、シバノさんの写真と私のスナップが混在していますが、コンパクトカメラのお任せモードで撮影しているので、一応は映っているけど、プロの写真とは比較になり得ない。
 私のスナップとの混在で本当に失礼しております>シバノさん。

さて、アイスランド・エアウエイブス2日目木曜日のオフ会場は、会場数が前日の5割増し!どこへ行こうか迷うところですが、人気者がKEXに結集していました。
 KEXの会場紹介の時も出しましたが、この日に出演したのがヨハン・ヨハンソンもここでやりました。オーラブル・アルナルズも同日に予定されていましたが、キャンセルになってしまい、オーラブル目的で行った人は残念。
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 そしてオーラブルに代わって出てきたのが、いつ見ても迫力満点のマムット。私がマムットを初めて見たのは・・・2006年のオフ会場だったでしょうか。
 バンドとして見違えるほど成長し、パワフルな女性ヴォーカル中心のロック・バンドとしては、ほとんど100点満点ではないでしょうか。いつどこで聴いても、絶対に間違いの無いチョイスがこのマムットです。
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 こちらはムギちゃんことムギソン。ニュー・アルバム『Haglel』が大ヒット中。去年まではウエストフョルズルのスザヴィックという小さな街に住んでいましたが、今年からレイキャヴィクの大学で音楽を学び、修士課程をとっているそうです。
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 日本では「元漁師」というふれこみでしたが、漁は夏のバイトで幾度かやった程度で、肝いりの本物の漁師ではありません。
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 でも、風情が本当に漁師っぽい(笑)。まだ30代半ばで、素敵な奥様と可愛らしい男の子が2人の四人家族。時々ムギファミリーを見かけますが、微笑ましいです!

 これはDillonというオフ会場でのスヴァヴァル。ここでも暖かな歌声に加え、ユーモアたっぷりのMCで会場を沸かせていたそうです。
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 Reykjavik Backpackersでの Hyrrrokkin。ヒョロォロォロォキィンと読むのだとか。デビューほやほや時代のロウクロウをもう少しポップにした感じとのことなので、将来性がありそう。それにかわいい女子はどこで見ても可愛いね。
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 それにしても、オフ会場充実しすぎ。これだけで満腹になりそうです。

 そしてこちらが教会ライブの写真。私があまりにも何度も「教会が見たい!教会が見られない!身体がふたつほしい!」と言うので、それに呆れたのか、哀れに思ったのか、シバノさんから「小倉さん、私が教会のギグ全部ビデオ撮ってきましょうか?」と優しい言葉をいただきました。
 それと、今回は Keiko Kuritaさん さんにも写真をお願いしているので、写真家二名がいつも同じライブを撮影しても・・・ということで、二人が手分けしてくださいました。

 これは日本でも根強い人気のあるクリスティン・ビョルクことKirakiraの特別パフォーマンス。いつもはまったりとアンビエントな彼女ですが、今回は驚くほど重低音をきかせた演奏で、ダークな雰囲気さえ漂わせていたとか。ん?いつもは白やピンクの明るい色の服が多いクリスティン。黒服の彼女って初めて私は見たかも。
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 アイスランドの業界関係者から注目されている Dream Central Station。 会場はIdno。キャッチーなロックで、いわゆる売れ線に乗りやすそうな感じす。この手の音を聴くと、ローリング・ストーン誌に絶賛され、あわやインターナショナル・スターになるかと思われていたものの、一枚のアルバムで消滅(解散)したヤコビナリーナを思いだします。もしや、あの時のバンド・メンバーが入ってたりして?
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 こちらはロック系のメインが多く登場するNasaに出演したエストニアからのIiris。ヴォーカル女性の激しいパフォーマンスに、会場が大いに盛り上がっていたそうです。
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 うーん、こういった雑多な雰囲気が私にとってのいつものアイスランド・エアウエイブスで、やはりハルパが異次元に思えますが、それは私自身の慣れの問題なのでしょう。なにせ2003年からずっとこのフェスを見続け、今年初めてハルパが現れたので、私自身も慣れてないということに尽きますね。
 アイスランド・エアウエイブスはこれが中盤、まだまだ盛り上がり続けます。(次回に続く)(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif





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by icelandia | 2011-11-14 00:06 | アイスランド旅行お裾分け情報 | Comments(0)
アイスランド・エアウエイブス2011:2日目(2)ハルパで交響楽団との共演、日本のMI-GUも大活躍!
 さて、ここからがアイスランド・エアウエイブス2日目の本番です。毎回前置きが長くてスイマセン。

前回のおさらいですが、この日は教会のライブが素晴らしいメンツ。でも私は別会場へ。教会にはヨンシー&アレックスも見に来ていたそうで、あん、私のヨン氏に会い損ねた!

 それでもハルパの交響楽団を選んだのは、アイスランド・エアウエイブス初の交響楽団であり、ベッドルーム・コミュニティ・レーベルの親玉であるヴァルゲイルの作品『Dreamland』と交響楽団のプレミア・ライブだからでした。ホールの感じとか、音響とか、そういうのにも興味があったし。

 教会のメンツは、Kirakira, Dustin O'Halloran. Hauschka, Johann Johanssonで、その中でも一番聞きたかったのがHauschka。というのも、Kirakiraもヨハンも私は何度か見ているし、Hauschkaは最近Hildurとこんなアルバムを出していて、それが結構気に入っているのです。そして、ヨハンの教会ライブが格別なことはよく知ってるし、逃すのは本当に惜しかった。

 そして向かったのが雨上がりの夜のハルパ。
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 正面に見える一筋の光は、ジョン・レノンのイマジン・ピース・タワー。ハルパが明るいとはいえ、場合によってはこの光景にオーロラが加わることもあるそうです。この目で見て見たい!
 (以下、美しい写真はシバノ・ジョシアさん撮影:クレジットあり。スナップは小倉撮影です)

 20時開演のアイスランド交響楽団によるヴァルゲイル・シグルズソン作『Dreamland』に遅れること10分程度。既に1-2階席は締められていて、3階に行くよう指示を受けました。何事もゆるゆるなレイキャヴィクといえども厳しい!クラシックだから当然か。
 会場内に入ると、おぉ、本格的なコンサートホール!うわぁ、凄いなぁ。雰囲気はすみだトリフォニーだ。キャパもすみだよりも少し大きいかなという程度。ここならクラシックがきちんと響く。
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 既に演奏が始まっていた『Dreamland』は、奇しくもアイスランドの経済崩壊を予言していた同名の書籍(日本語タイトル『よみがえれ!夢の国アイスランド』)に基づく映画が制作された際、著者であるアンドリ・スナイル マグナソンの希望で、ヴァルゲイルが書き下ろしたサウンドトラック

 ヴァルゲイルはビョークのコラボレーターとして10年ほど活躍してきた人で、ポップな感覚を持ちながらも、クラシカルな要素が強い曲も得意で、特にストリングスのアレンジは、ミニマルで、細やかで穏やか。音数が少なくして情感を汲み取るようなところが特徴です。
 私の印象では、少人数の弦楽器がちょうどいい感じのアレンジをする人なので、フルオケだとライブでどうなるかというのも、とても興味あるところでした。

 やはり生の弦楽器の音は格別で、弦と弓がこすれる音がふわぁっと漂ってくると、いつも私は鳥肌が立ちます。それは録音物で聴く弦楽器の音とは全く別物だと私は常々感じています。
 そして、ヴァルゲイルのこの曲に、特に私が好きなメロディがあり、それはメロディというよりも、いかに弦の音を膨らませるかというところで、そこがやはり素晴らしかったぁ。聞きながら、「うっひゃぁ〜、この音たまんなぁ〜い!」と心の中で身もだえしていたのです。大げさ?!(笑)

 クラシックよりもずっとポップ寄りで、それでもポップではなく、いわゆるポップスをカバーしたようなクラシックでも全くなく、すごく微妙な路線でジャンル分けはヤボ(ポスト・クラシックというのでもない)。やっぱり独自路線の真のクリエイターなんだなぁとしみじみ。

 うん、素晴らしい、ヴァルゲイル、これは大成功です。おめでとう!
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 さて、次は同じくベッドルーム・コミュニティ仲間で、ヴァルゲイルの曲を指揮していたダニエル・ビャルナソンの作品。うーん、ダニエルのは現代音楽で、私にはちょ〜っと小難しい。

 ダニエルの間に教会へ走るのも手ではあるけれど、教会へ行くと往復で40分ほどかかり、もしや教会へ入れないと無駄足。それに、ダニエルが演奏しているのはちょうど40分程度なので、教会へ行って見ていると、楽しみにしている次のスティーブ・ライヒに戻ってこられなくなる。
 それにお腹が空いた。ここ2日間まともな食事をしていないので、健康のためにもキチンと食べることを自分に推奨。

 そしてやって来たのが、最近オープンした気配の店で、前回サラダがおいしかったHappへ。そこで奮発して食べたのが、ラム肉と地ビール。プハァ〜です。
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よし、食べた。ライヒがオンタイムだとしてもまだ20分余裕がある。

 ハルパに到着すると、どうやらまだダニエルがやっているらしい。ちょっとだけ聞こうと中に入る。今度は1階で入れてくれた。
 ダニエルの曲は小難しいことは小難しいけど、割合聞きやすくて、私が持っていた印象とはチト違う。結構いい感じで、もっと聴いてもいいと思ったところで終わった。
 なんでも今回は新曲だったそうで、私が話した人はみな、前回よりもずっと分かりやすいということだった。うーむ、聞き逃したけど、やはり腹ごしらえも大切。

 次の演奏までに15分程度休憩があると踏み、大急ぎで同じハルパ内のKaldalon会場へ。そこで演奏していたのがパスカル・ピノン。
 また成長したなぁ。なにせ14-5歳の時から毎年見てるので、年々女性らしくなってくるこの子達がかわいいのです。今年はしっかり大人の女性の風情。
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 演奏も歌も、ごく安定してきた感じはするけど、どうも観客もアーティストもこの会場に慣れないようで、ヴォーカルの子も「静かすぎて・・・」と言っていたし、どこまで声を出していいのかさえ掴めない様子。 
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 アイスランドのライブ・ハウスは煩いことが多く、みんな雑音が多いのは慣れているけれど、この会場は雑音ひとつしなくて、観客もアーティストもイマイチ「場」が作れず、部屋に圧倒されてしまっている印象。
 演奏がどうのという前に、居心地が悪いのが気になる。たぶん、まずはアーティストが場に慣れて、観客を引っ張っていく必用があるのでしょう。ほとんどは「慣れ」で解決するはず。

 もっと言えば、例えばムギソンのような百戦錬磨のアーティストは、このハルパでも充分に盛り上がりを作れたし、オーラブル・アルナルズのようなポスト・クラシックやアンビエント系は、当然このような会場の方が合っていて、やはり非常によかったと言われています。
 ハルパは数ヶ月前に開館したばかりなので、まだまだ試行錯誤中なのでしょう。

 そして私は、楽しみにしていたスティーブ・ライヒを聴きに、大ホールのエルドボルグに戻ります。

 ここでお断りしますが、アイスランド・エアウエイブスの中心はやはりロックで、滅茶苦茶ノリノリで楽しい音楽が満載。ただ、私の音楽の趣味が、例えばスヴァヴァルのようなフォーキーなものだったり、エレクトロニカ、ミニマル、ポストロック、ポスト・クラシカル等なので、自ずとそのようなアーティストばかりを見ています。
 何を見るかは自由自在だし、毎日メイン会場だけでも50組のアーティストが出演しているので、ロック・ファンはそちらに押し寄せればいいのです。

 スティーブ・ライヒは、ライヒ大先生がいらっしゃる訳では無く、ライヒ側から許可を得たストリングス・カルテットが演奏します。私はライヒは大好きだけど生で聴いたことがないので、すごく聴きたかった。

 観客が入り始めた頃のエルボルグ会場。木目なら分かるけど、会場の色が赤っていうのがスゴイ。
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 私が会場へ入る頃には1階の真ん中が既に埋まっていたため、座る席の選択は一階の前か後方のどちらか。弦の音がそのまま生でよく聞こえるのが好きなので、前方へ。これが不正解だったみたい・・・。

 この日の題目は『Different Trains』。これは駅名のアナウンスが入るので、当然全部生ではなく録音したものが入ります。NHKの芸術劇場でもそうだったのを思い出した。駅名のアナウンスもその場でということはなかった。
 それに加えて、どうやらこれは弦楽四重奏では賄いきれない数の弦楽器が必用で、不足分の弦はやはり録音してある。
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  録音物が入るということは(特に駅で録音したアナウンス!)ノイズがかかるということを意味して、私の場所からはシャーというノイズがかなり耳障り。それに加え、生のストリングスの音が録音のサウンドに負けてる・・・。

 クラシックは電気的に増音しないのが基本ですが、これに関してはマイクでストリングス音を拾ってミックスしているため、どうやらその関係で私がいた場所はバランスが悪かったみたい。演奏は素晴らしいと思ったけど、音のアンバランスが終始気になったのが残念。

 この話を後日、知り合いのエンジニアとしたところ、彼がいた上階の後方のバランスはエクセレントだったそう。演目は違うけれど、確かに3階にいた時のヴァルゲイルの曲のバランスはオッケーだったし、ダニエルを聴いた1階の後方もオッケーだった。

 ということで、演奏はよかったけど、終始音のバランスに悩まされたライヒでした。それでも、生のライヒってこんな響きなんだというのがわかってよかった。

 さて、次はアーティスト本人に約束したので、オノ・ヨーコさんのバンドのパーカッションを担当している荒木ゆうこさんのユニット、MI-GUを見に行く。
 それにしてもこの日はハルパの人が少ないなぁ。ヴァルゲイルだけは盛況だったけど。
 前日この会場が満杯だったのは、ビョーク効果だったことを感じた。満杯で人が入れないほどだったSoleyも、ビョークの直後の人が流れたのか、と。
 
 そしてアイスランドらしい(?)ブルーの照明の中に現れたのが荒木さんことMi-gu。ちょっと緊張した面持ちだったかな。ドラムスを叩き始めるとキリっとした切れのいいドラミングで爽快、豪快、超かっこいい!! 
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 うわぁ、日本女性でこんなドラミングする人がいたんだぁと、ひたすらびっくり。そこに一本ギターが乗るだけなんだけど、音がゴージャス。楽器数が少ないだけにダイナミズムがストレートに伝わるんですね。
 こんなにかっけーユニットが日本にいたなんて、ある意味ショック。
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 (私から見ると)外人も「She's cool!」を連発(アイスランドにいる時は私が外人なので、一応お断りしておこうと思って(笑))。
 長年アイスランド・エアウエイブスを見てきましたが、生粋の日本人アーティストの登場はこれが初めて!以前、ロンドン在住の日本人がヴォーカリストで歌ったとか、アメリカ人と日本人のハーフというのはあったけれど、日本から来た生粋の日本のグループ初登場、快挙でした!!

 そして次のオノ・ヨーコさんも応援したいと思いつつ、ヘルギ・ヨンソンがすごく好きだし気になるので、同じくハルパ内のカルダロンへ。先ほど、パスカル・ピノンがやっていた場所です。

 ヘルギとは長い付き合いで、最初に彼を見たのはベッドルームのレーベル設立時だから2006年かな。ベッドルームの一員として、ニコが作った曲を歌ってきたのがヘルギは随分とみてきたけど、ソロとしてまともにヘルギを見たのは、もしや・・・これが初めて?うわッ、考えてみると彼のソロって・・・初めてかも!
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 ヘルギの場合もやはり場所に慣れない様子。彼はストレートに、「冷たい感じ」と言ってましたっけ。
 バックのバンドの腕は想像以上にプロで、ヨンシーのバックバンドのドラマーのドッディや、ギターはアメリカのウエストコーストのバンドで活躍していた人で、ギター一本でかなり分厚い音を作り出していた。なかなか腕利きです。
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 なので、確かにノリノリではなかったにしても、彼らの演奏は悪くないどころか、ヘルギの少しばかりハスキーで高音のボーイッシュな歌声を骨太にバックアップして、かなり魅力的。それは、彼のニュー・アルバム『Big Spring』に反映されている通り。
 私から見れば、ヘルギも決して悪い出来ではなかったけれど、どうも本人は不満みたいで気の。で、これには後日談があり、それはまた後で書きますね。

 さて、ここでちょうど深夜を迎えてシンデレラ・タイムです。MI-GUが演奏していた会場では、ヨーコ・オノ・プラスティック・オノ・バンドが演奏中。

 会場ではヨーコさんがいつもの通り精力的に歌い、若い頃に行った、服を切り刻まれるという有名なインスタレーションやジョンのフィルムなどをたっぷり流し、ピースタワーのある都市に相応しいライブが行われたそうです。
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 ヘルギの後はKreatiivmootorというエストニアのグループがKaldalonに登場し、かなり実験的なエレクトロニカ・アンビエントを演奏。リーダーらしき人物がPCニ向かう様子があまりにも真剣すぎて、観客が失笑していたとか。
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 私が見たKaldalonでのアーティストは、みんな可哀想なくらい会場に慣れなくて飲まれてしまっていたため、失笑でも何でも、フっとほぐれる瞬間があったのはよかったのかな・・・。(次回に続く)(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif





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by icelandia | 2011-11-13 16:26 | アイスランド旅行お裾分け情報 | Comments(0)
アイスランド・エアウエイブス2011:ちょっと欲張った初日番外編
 アイスランド・エアウエイブスの初日のレポートですが、今回のブログは番外編です。 ビョークのライブの感想も含めた初日レポートはこちらにあります。 それで、シバノ・ジョシアさん は私がビョークの席確保に忙しかったり(汗)、シンデレラ・タイムでホテルに帰還した後も精力的に写真を撮り続けてくださいました。シバノさんに感謝。

 こういう写真を見るのは私も楽しい!やはり同じ場所で3ホール使っていると、すごく出演アーティスト数が多くて驚きますね。ちなみにハルパの中には4ホールあります。

 夜のハルパのカフェはこんな感じ。
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 私がOurlivesを見たのと同じNordurljos(= Northern Lights/オーロラ)会場ではDiktaもやったのですね。ホイクルの高音ハスキー系のヴォーカルが私好みのバンドです。人気も演奏も安定しててグッド!
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 Soleyを私が見た後に、その会場(Kaldalon)に出てきたのがMarkus & The Diversion Sessionsで、セッションと称するだけあり、メンバーのかなりの数です。きっと楽しいセッションが続いたことでしょう。
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 下の写真はニュー・アルバム『Winter Sun』をSin Fangことシンドリがプロデュースを手がけた話題のスノッリ・ヘルガソン。会場は上記と同じくKaldalon。『Winter Sun』はアーティスト直筆サイン入りアルバムがICELANDia音楽ショップにあります。ここ
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 女性ヴォーカルはムームのヴォーカルとしても活躍中のシッラ。シッラはMr.Silla名義でソロでやっていた時期もありましたが、最近はあちこちのグループで、ヴォーカルを手伝っているようです。
 フォーキーなスノッリと、少しブルージーなシッラの歌唱が暖かな雰囲気で会場を包んでいたことでしょう。うーん、これはいい感じだなぁ、私も聞きたかった!
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 こちらはDiktaが使ったホールでのPetur Ben & Eberg. へ〜、ピエトゥル・ベンとエベルグの取り合わせとは!
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  ピエトゥル・ベンが得意なのはブルージー寄りのフォークで、エベルグはポップ。エレクトロニクスを使った音作りはエベルグが得意なので、この二人の取り合わせは意外なようで、案外アリなのかもしれません。
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 そして、ハルパを離れたNASAでこの日のトリを取ったのが、今年話題のOf Monsters and Men。アイスランドでは毎年3月にバンド合戦が行われ、今年の優勝者がこのグループなのですね。
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 以前のことですが、例えばヨンシーがその昔在籍していたグループとか、ロックをやっていた頃のオーラブル・アルナルズも優勝したバンドの一員。ビョークの息子のシンドリも、ヒップホップのグループとして優勝した体験があり、現在アイスランドで大人気のAgent Frescoもバンド合戦の優勝組。このOf Monsters and Menも、来年あたりはもっと目玉の存在になることでしょう。 会場は大混雑で、今年一番と言われるヒット曲は大合唱だったそうです。
***

 初日だけでも約50組のアーティストが各メイン会場で活躍。私が実際に見た以上に本当は選択がたくさんあります。が、初日から無理をするとその後ずっと体調を崩したりするので、私の年齢では無理は禁物。もちろん、自分は若いからこんな時こそ無理をする!というのもアリかと思います。
 要は自分が好きなように自由自在に楽しめばいいのです。そしてそのためには、ちょっとした予備知識や体験がとても役に立つのですね。(次回に続く)(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif





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by icelandia | 2011-11-10 00:33 | アイスランド旅行お裾分け情報 | Comments(0)
アイスランド・エアウエイブス2011:初日からビョーク登場!ハルパ会場だけでも見どころ満載!!
 お待たせしました!写真家のシバノ・ジョシアさんから、素敵な写真をたくさんいただきましたので、今日から2週間くらいの間に、2011年アイスランド・エアウエイブスのことを集中的に書きますね。
 写真に関しては、写真家の Keiko Kuritaさんにも撮影していただいていますので、別口にブログ上で展示会として12月初旬にご紹介できる予定です。

 アイスランド最大のポピュラー音楽祭、アイスランド・エアウエイブス、2011年は水曜日から日曜日まで正式日程でした。
 今年はハルパというゴージャスな会場が加わり、2003年から見続けている私も、「どんな感じになるのだろう?」とドキドキワクワク。なにせ初日からビョークのライブがあり、いつものエアウエイブスとは勝手が違います。

 事前に発表されたスケジュールを見た時から、今年のエアウエイブスは以前とは比較できないレベルになったという印象でしたが、実際にはそれ以上で、当初の「レイキャヴィクの音楽シーンの仲間内のお祭り」という感覚を保ちつつ、「国際的音楽イベント!」の顔もしっかりと出来ていて、本当に凄かった!

 もちろん激しく楽しくて濃厚なことは変わらず、そこに、国際的なレベルで考えても、「凄い」という言葉が似合うフェスになりました。オフ会場などまったくなかった初期の頃から見続けてきた者としては、本当に感慨深い。
 アイスランドのファンだけではなく、日本の音楽ファンのみなさん全員に、胸を張って、自信をもって、「ぜひ一度実際に体験して!」と言いたい。 

 今年のフェスの感じを受けて、来年2012年のフェスのツアーはみなさんとアーティストがもっと近づけるようなものにしたいと思っています。毎回そうですが、私がいることにより、普通は体験し損なうようなことを汲み取れることが多いので、来年はそれがもっと色濃く出るような工夫を考えています。

アイスランド音楽フェス、アイスランド・エアウエイブス1日目
初日からビョーク登場!

(写真はほとんどがシバノ・ジョシアさん撮影ですが、下手なのは私のスナップです。シバノさんのはクレジット入り。私のはクレジット無しの写真です)

 水曜日の午前中は決まり毎として、ツアーのみなさまを会場に御案内します。そこで、いろいろな術を授けるのですが、ちょっとしたことを知っているのと知っていないのでは、大きな差が出ることがあるので、これは侮れない。

 会場の特徴などもそうですが、例えばアイスランドのCDショップの対応は親切であるとはいえ、「あの時に君といっしょに来た人が戻ってきてくれたから、すごく丁寧に対応したつもりだけど、大丈夫だったかな?」と聞かれるくらいなので、一度お連れすることにより、親近感を持っていただき、互いに一層心地よい時間になるのではとも思ってます。
 それから、12Tonar(有名CD店)では、私のツアー参加者にアルバムを一枚プレゼントしてもらいましたよね。ちょっとお得!

 午後からはスペシャル・スタジオ・ツアーとして、シガーロスのスタジオと、ビョークのコラボレーターであるヴァルゲイルのスタジオ見学へ。これに関しては、後日別口にブログでレポートします。
 今年もシガーロスのスタジオでは少し音源を聴かせてもらい、ヴァルゲイルのところではアーティストによるライブ演奏も!みなさん初日から「すごく濃厚」「こんな体験普通はできませんね!」と超コーフンの連続でしたね。

 さて、私は午前・午後とお客さまの御案内で見られませんが、今年のエアウエイブスは初日の午後から始まりました。

 オフ会場の数は結構多く今年は20箇所くらい。その中での目玉がこのブログに書いたKEX(ケックス)で、この日の午後にはGusGus, For a Minor Reflection, Just Another Snake Cult, Samaris, Retro Stefsonと人気者の演奏が続きます。あまりにも凄くて、このスケジュールを見た時、突っ伏しましたわぁ。メイン会場で見たいグループ揃い!!
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   会場はこんな雰囲気。これはまだ適度に余裕があっていい感じの時に写した写真で、ギグ近くになると、観客でごった返して身動きできなくなることもあります。 
 バンドが演奏する場所は、ちょうど上記の写真を撮影した場所くらいのところから。お客さまの目線でわかるでしょうか。

 そのKEXでこの日シバノさんが撮影してくれたのは、近年私がイチ押しのグループ、演奏がよりシャープに力強くなり成長を見せてくれたFor a Minor Reflectionです!(以下FaMR)
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 音とリズムに集中するキャルタン。彼はシガーロスのゲオルグの弟さんなのですね。
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 私がごひいきにしているグルッフィ君。かわい〜〜(すいません、ただのミーハーです)。息子にしたいわぁ。彼の携帯番号は3年前からキープ(笑)。
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 こちらはKEXを離れ、ダウンタウンにあるReykjavik BackpackersでのSpaceships are cool。
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 今回のツアーの特徴のひとつはホテルのロケーションで、メイン会場からは少しだけ離れていましたが、こういったオフ会場を渡り歩くのは至極便利で、ホテルの周囲2-3分で5-6軒のオフ会場がありました。Backpackersは2-3軒隣なので歩いて10秒!

 こちらは12Tonarが自信を持って自社レーベルからリリースしたHamlett Hok。12Tonar 店頭ライブ準備中!
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  ハムレット・ホックことヘルギに関しては、これも別口にご紹介する予定ですが、サインももらってあるし、12Tonarが心意気で破格で卸してくれたので、私も破格で出します!パーカッションを中心に、アジアの国々も含めた民族楽器なども使った興味深い音楽なので、ぜひご期待ください!

 再度Reykjavik Backpackersに戻りFaMRのキャルタンもお勧めのSing for me Sandra。色彩豊かな音作りで、アコースティックだとハーモニーが協調され、ライブハウスで電気楽器をフルに鳴らせば、カラフルな音作りがよく分かって楽しいグループのようです。
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 さて、私はスペシャル・スタジオ・ツアーに同行していた関係で、実際に参戦したのはこの辺からになります。

 いつもはゆるーく始める水曜日ですが、今年は決定的に何かが違う。というのも、まずはこの写真を。
 これは、この日の朝10時頃私が撮ったスナップで、何かといえばビョークの無料チケットを求める列。先頭は、気温がゼロ度にもなろうというアイスランドの真夜中3時から並んでいたそうです。
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 チケ配布は正午からで、朝の10時には既に配布場の周囲のブロックをぐるりと人が取り囲み、先着200名に入れたのは、だいたいこの時間までに並んだ人だったとか。

 ビョークのライブは有料チケットが事前に売り出されると共に(24時間で売り切れ)、アイスランド・エアウエイブスのフェスパス保持者用に、200枚ほど無料チケットが用意されました。

 私のツアーでは、チケットを希望したお客さま全員に1枚は渡るように手配しましたが、フェス中行われる2回両方というのは無理だったので、2回とも見たい人は並んでゲットしていました(すごい、おめでとうございます!)。

 ビョークはピカピカのハルパでライブを行います。それも、観客席に入れるのは700名から800名弱と言われる小さな会場です。どんなライブになるんだろう・・・ドキドキ。
 ちなみに私がビョークをライブで見たことがあるのは、武道館のみです。

 さて、ライブ前には本当はしっかりと腹ごしらえしたかったけれど、例によって時間がなく、部屋でチーズとクラッカーをつまんで出陣。ハルパに到着すると、先日訪れた時とはうってかわって、大勢の人が集まっていました。
 カフェ・エリアでは、バンド演奏などもあり、結構いい感じ。
 
 ビョークの会場がある2階の踊り場では、こうしてツアーグッズなども販売。TシャツはICELANDia音楽ショップにも一部あります
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 開演が夜8時、開場6時となっていますが、どーせアイスランドのことなので、開場がそんなに早いわけがない!と思って行ってみると、読みは当たって開演一時間ちょっと前に開場になったようです。
 会場には立ち見と着席の両方があり、ステージがドーンと真ん中にあって、その周囲に4面の客席があるとすれば、広い一面が着席専門。その他の3面がスタンディングです。席は早い者勝ち!

 私はこの日は着席券を持っていたので、会場に入る際に、着席エリアに入れるリストバンドを巻かれました。
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白いのが(一度も行けなかったけど)プレス・ラウンジのバンドで、行けばビールが無料だったとか。真ん中のが着席を示すリストバンド。金色のがアイスランド・エアウエイブスのフェスパスで、この色はプレスであることを表しています。他のお客さまは・・・何色だったっけ、赤だったかな。アーティスト関係は確か緑。
 色分けの私の記憶が違っているかもしれませんが、とにかく色で分けてありました。

 ビョークのライブ会場に入ってまず驚くのは、会場自体が小さくて、ステージの方が客席の面積よりも大きい?と思うほど。なるほど、これでは700人も入れば満杯だ。
 着席の席など、200席ちょっとでしょうか・・・。ビョークって数万人集められるアーティスト・パワーのある人なので、これは限り無い贅沢!

 写真に関してはゆるゆるのアイスランドでも、ビョークは厳重に厳禁!プレスと思われるカメラマンが1名いただけで、あとは絶対にダメ!だけど、そこはアイスランドで、ライブ後はみんなパチパチ撮ってた。なので私も堂々と撮りました!ぶれててごめん 。でも、これでいかに客席とステージが近い(近すぎる!)かわかると思います。
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 ビョークのライブのことを話し始めるとすごく長くなるので、ごく手短に。ニュー・アルバム『Biophilia』を中心とし、そのために作ったアプリも活用してのライブで、やはり革新的でした。
 声の調子はよく(一曲だけかすれたけど)、彼女の場合は歌だけではなく、ライブ全体が彼女の芸術なので、それを総合的に見ると、アーティストとしての彼女の力量というか、奥深さがすごくよく出ているステージでした。
 
 「なんでそんなデカイもの作ってまで音をだすかね?」というブツがあれこれとあり、まぁそんなお遊びもアーティストならではという感じ。それに、サンダーボルトは確かに迫力がある。
 ちょっと違うけど、でも路線としてはパット・メセニーがやっていた、オーケストリオンと通じるところがあるなぁと、私は眺めていました。

 会場が小さいだけあり、観客と彼女の距離はごく短く、私はこの日、前から2列目にいたので、ビョークとは4-5メートルしか離れていなかった感じ。マイクが少し口から外れると、生の声が聞こえるようなところで、とにかくアイスランドならではの環境だなぁと改めて思いました。セキュリティなんか、ずっとステージを見ていて、首が疲れるのか、時々客席側を向いたりして、そんなところもゆったり。

 個人的には以前のアルバムから「Hidden Place」を聴けたのがよかった。私、『Vespertine』が命なもので。あと、ヒット曲では「Isobel」のアレンジもよかったなぁ。

 バックのコーラスの女の子の使い方もとても素敵だし、ホント、「ビョーク姐さん」って感じでした。あと、音楽には無関係とはいえ、カツラが大きくて、自分から真正面になってくれないと顔がすぐ見えなくなるので、あれは邪魔(笑)。

 アンコールの「Nattura」から「Declare Independence」の盛り上がりが、我が意を得たりで、曲の意味を考えても、アイスランドを含めて現在いろいろな国が置かれている社会問題を考えても、とても示唆に富んだ作品で、それに対して声高に、「他人に振り回されるな。独立を叫ぼう。自分の旗を高く掲げよう、高く、もっと高く!」というのが、すごく胸にスカーっときて気持ち良かった。
 ただ、遠慮しているのか、お客さまのノリがイマイチだったのが残念。というか、着席の方はどうも着席してないといけない雰囲気で盛り上がれなくて残念。なので、次回は立ち見券を取っておいたので、絶対に拳を振り上げてやろうと思った。

 ビョークは転んでも泣いてもビョークで、国際的に超一流でやっている人はやっぱり違うなぁ。私が知るアイスランド・エアウエイブスという括りとは、異次元のライブ。
 ヴォーカリストとして天才的なのに加えて、大胆かつ繊細な音作りと緻密なステージ構成。コンセプトも斬新だし、どこをどう切り取っても、世界の最先端を走れるアーティストであることを実感。あっぱれです。素晴らしかった。

 ふ〜〜、っと幸せのため息をつきながら、女王様がいなくなった空のステージをグルリと見て、会場の外に出ると、やはりどうもレイキャヴィクというよりも、六本木あたりの雰囲気。エアウエイブスに来ているつもりなので、個人的には慣れない雰囲気だけど、ビョークは満足。

 そして10メートルも歩くと同じハルパ内の別会場から音が漏れてくる。ビョークに心酔していたい気持ちと同時に、あれもこれも聴きたい欲があり、その会場に入ると、2009年のアイスランド・エアウエイブス・ドキュメンタリーである『Where's the Snow?』の中でも取りあげられていたOurlivesというグループでした。
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 こう書くと語弊を招くかもしれませんが、私は軟弱系のヴォーカルが大好きで、Ourlivesも結構その路線で好きなのですが、ビョークのようにパワフルかつ高品質のライブ直後だと・・・・。ちょうど私が好きな曲をやってくれたので、それだけ聴いて外に出ました。

 外に出るとビョーク関係者がいて、早速「どうだった?」と心配顔で尋ねられました。アイスランドでは最もビョークから信頼されているという人物で、どうもいつも「心配」なのね。親心みたいなもんかな。
 どうやら、アルバムのレビューにしても、絶賛とそうじゃないのがあって、心配している風情。そりゃそうでしょう。あれだけ革新的なことをやれば、分かんない、好かないっていうメディアがいても不思議じゃない。単なるポップ・ソングじゃないから、すぐに飛びつけるような親和性には若干欠けるし、ある程度の「慣れ」も必用。彼女の「美学」に共鳴できるかできないかは、音楽の趣味もあるし、ね。
 でも、彼女はやっぱり最先端で、他のポップ・アーティストを牽引していく存在だし、このアルバムは、私は大傑作だと思っているのです。たぶん『Homogenic』以来じゃないかな、と。個人的には『Vespertine』が好きだけど。音としては『Biophilia』が好き。内容はやっぱり『Vespertine』!

 うわ、結局かなり書いてしまった(笑)。いえ、もっと長く語ることもできます。延々と(笑)
 

 踊り場の12Tonarの出店は大盛況で、日本人のお客さまも大勢いらしたので手伝ってあげたかったけれど、次にSoleyが迫っているので、店の様子を気にしつつ、下の階に降りました。
 
 1階に降りるとグルーっと人が通路沿いに並んでいました。で、私もこの会場に慣れてないもんだから、どこが入り口で、どうつながってるんだかわかんなくて・・・。列には並ばず、まずはトイレへ(笑)。

 そして入ったのが、Soleyの会場。ここは劇場形式になっていて、会場には椅子が備えつけられています。椅子なんて普通じゃんと思うかも知れませんが、アイスランド・エアウエイブスの会場で、全部イスがついているのはハルパだけで、以前はゼロだったのです!!
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  Soleyの会場は満杯。私はプレスパスを持っていたので、辛うじてギリギリ入れてもらえて、それ以降の人は入場を断られていたようでした。
  
 Soleyはふわふわゆるゆる系で好きだわぁ。ビョークのあの濃厚で緻密な緊張感とはまったく異質の美学を持ったアーティストなので、ソーレイはビョーク後に正解でした。
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 Soleyはドラムスと自分のキーボードだけというシンプルな構成で、時にはキーボードと、その場で自分の声のサンプリングを重ねていく手法も。とても心地よく、心暖まるゆるやかな流れで、ふわっとした気持ちにさせてくれます。
 ただ、この会場で演奏した全てのアーティストから私は異口同音に聞いた言葉でしたが、ソーレイも例に漏れず「この会場、静かすぎて慣れない」と。確かに・・・なんだか会場が素敵すぎて、あまりにも慣れなくて、アーティストも観客も借りてきた猫のようになりがちだったかも。互いに初体験ですからね。これも「慣れ」かと。

 私も、現場にいた時は、どうも慣れないなぁ・・・って違和感でしたが、落ち着いて考えてみると、ハルパは使い方であり、演奏者も観客も慣れてくればそれなりに呼吸も雰囲気も出て来るという、そんな基本的なところに尽きるのではと思います。
 箱に入れる中身としては、結構いろいろと持っているので心配することもないだろう、と。それに、このゴージャスな会場を、ダウンタウンの薄汚れた(でもそれが素敵な)ライブハウスと同じにする必用もないし。

 ふわふわで可愛らしいソーレイの歌をいい気持ちで聞かせてもらい、それで私のエアウエイブスの初日は終わりにすることにしました。時間は夜の11時過ぎ。シンデレラタイムなので、ちょうどです。

 夕食を食べ損なっているので、この後スーパーに寄り、ホットドックにさえありつけなかった時のことを考えて、ホテルの部屋で食べられそうなものを買って帰りました。

 で、この日の話はこれで終わりではなく、番外編がありますので、それは次回に。(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif





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by icelandia | 2011-11-09 23:42 | アイスランド旅行お裾分け情報 | Comments(0)
アイスランド・エアウエイブス史上最高に盛り上がった金曜の夜!
 アイスランドにいる小倉です。アイスランド最大の音楽フェス、アイスランド・エアウエイブスを満喫中です!!

昨日の金曜の夜はメチャクチャもりあがってました!
私など、人生初のメタル体験?!!!考えてみれば、あのようなメタル・バンドを自ら進んでライブを見に行ったことは無く、あれほどずっと続けて縦ノリしてたこともなく、この年齢をひっさげて大丈夫なのか?と自問自答したほど(汗)。でもすごーく楽しかったぁ。

詳細は後で・・・

そんな昨日のフェスの雰囲気がわかる素敵な写真を、早速Kurita Keikoさんが提供してくださいました。

Kuritaさんとシバノ・ジョシアさんの写真は後日たっぷりとお届けできる予定ですが、とりあえずはこれをどうぞ。昨日、レイキャヴィク美術館の大会場での演奏後、For a Minor ReflectionとAgent Frescoがいっしょにワイワイしている時の、ノリノリ写真です!
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楽しそうな雰囲気が満載ですよね! 今年初めてこのフェスに参加しているKuritaさんも、またお客さまも、「やっぱり見るのと聞くのでは全然違いますね〜」と、この楽しさにメチャ感動中。
昨日は自転車に乗るビョークを見た人や、ヨンシーに会った人も。こういうのはアイスランドならではですね!

小倉悠加 / Yuka Ogura
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by icelandia | 2011-10-15 21:27 | Pops | Comments(0)
今年のアイスランド・エアウエイブスは凄すぎてどーすりゃいいの(独り言)
 いつもICELANDiaブログにお立ち寄りいただき有り難う御座います。少しの間更新をサボってごめんなさい!

 そして今回のブログは、もしかして支離滅裂かも。というのも、今年のアイスランド・エアウエイブスが凄すぎる!!私は2003年からずっとこの音楽フェスを見続けて来ましたが、なんか今年はモーレツ(←死語)にエキサイトしてしまっています。

 なので、以下の文章は、今年このフェスを見に行くとか、いつか見に行ってみたいとか、見に行ったことがあるとか、そういう人だけお目通しください。アイスランドについて興味がある・・・という普通の人には、暗号みたいで何も理解できないかもしれません。

 つーことで、今年のアイスランド・エアウエイブス。

 だってもう、本当に凄いんだもん。ハルパという国立劇場がこの春にオープンしたこともあり、なんと ビョークが出演!!!キャァ〜〜!!!思い起こせば去年、「ハルパがオープンして、例えばビョークが出たらみんな見に来るかな?」と、アイスランドで最もビョークから信頼されているという人から尋ねられたのですが、それが実現するなんて、本当にうれしい!
 え?私の答えは簡単で、「尋ねるまでのこともなく、当たり前。ビョークが出たら、外人テンコモリでワンサカ来るよ」と、私が英語でどう言ったのか知らないけど、そういうニュアンスで言ったつもり。
 来年はきっとシガーロスだな!(と、既に決めつけて、もう来年を楽しみにしている私。ダメだ、今日の私はうれしすぎる!)

 それだけで、このフェスがなんだか異次元の、別次元のものになってしまうのですが、その上に ヨハン・ヨハンソン 3年ぶりの教会ライブ!これはもう、決定的に金縛りライブでしょう。その上、ビョークのコラボレーターとして長年貢献してきたヴァルゲイル率いるベッドルーム・コミュニティ(BC) の面々( ヴァルゲイル、ニコ・ミュリー、ベン・フロスト、ダニエル・ビャルナソン、パズル・ミュートン)は、レイキャヴィク交響楽団と共演!ヴァルゲイルのところは、ポストクラシック、ダークノイズ、ネオフォーク等、最先端で斬新なサウンドをこれでもかと聴かせるので、交響楽団と共演なんて、もう涙、涙・・・ 
 そして涙といえば、BC&交響楽団を聴いていると、どうやらヨハンのライブに間に合わないかもしれないこと。

もうこれだけで充分に堪能して、帰国していいだろうと思える感じの内容。

でも、アイスランド・エアウエイブスの醍醐味というのは、聴く前から「絶対に感動するよね」と分かりきっているアーティストを探ることよりも、素晴らしい音楽を作っている無名アーティストとの出逢いにあります。なので、いつものクラブ・ホッピングも止めたくないし、特にこの2-3年で一度アーティストが主要な面々が固まってきたので、今年の私は若手を中心にあれこれ見聞きしたいと思っているのです。だから、絶対安全圏の大御所ばかり見るのは控えよう、とも。

 そうは言っても、やっぱりFor a Minor Reflection は見たいし(だって、音がメチャかっこいいんだもん)、デビュー当初から見てる関係で、娘のように思ってる Pascal Pinonの成長も見たいし、安全圏だけどOlafur Arnalds も漏らしたくないし(今の私には、ヨハンよりも実はオッリの方が見たい)、昔からシンガーソングライターが大好きな私はSoley がお気に入りなので、初ソロは見逃せないし、Yagya でチルアウトなんていうのもすごく素敵だと思ってる。

 アイスランドの音楽フェスなので、私はなるべくアイスランド勢を見るようにしているけれど、今年は始めて日本からのアーティスト、 mi-gu(荒木ゆうこ)さんが出るし、次には オノ・ヨーコさんのプラスチック・オノ・バンドまで!

 ムームは出ないみたいだけど、フロントで歌っているシッラのソロ(Mr.Silla )はいつも心暖まる演奏だし(たぶん、バックにグンニは出て来ると思う)、ムームということではオルヴァルが正式メンバーである FMBelfastは、アイスランドっ子の盛り上がりを体験するのに最高!(死ぬほど混む。会場が壊れるかと思った)あぁ、FM Belfastは想像しただけで楽しすぎる〜。Kimi Labelのアーティストがほとんど全員ステージに上がるくらいの勢いでやるし。

  Sin Fangことシンドリのソロも見たいし、え〜ヨハン・ヨハンソンの前は Hauschkaなのぉ。どうしよう・・・BCとモロ被ってる(身体がふたつなくて号泣)。

 個人的に大好きなのでMugison も見たいし、伝説の酔いどれバンドHAM の再結成も、アイスランド音楽オタクとしては見逃してはいけないと思ってる。そして、どう切り取ってもすごくいいライブをやる Agent Fresco, Mammut, Retro Stefson, Lay Low、Dikta等を見る余地がほとんど無い。もっとも、私は相当今まで見て来ているので、だからヨハンは飛ばそうかと少しだけ腹は括れるんだけど。

 今まではアミーナと出ていた Kippi君も今年はソロがあるし、去年登録し損なって非公認のオフ・オフ会場でやってた Hellvarも今年はメイン会場に登場。ヘイザのヴォーカルは大好きだし、第二のビョークになるか?と言われていたのも納得。

日経アメリカ人で、昼間は交響楽団のバイオリニスト、夜はロックンローラーになるローランド率いる Cynic Guruも個性的だし(ロックにしてはバイオリンの音がメチャクチャキレイ)、あぁSvavar のクマちゃんのような笑顔と暖かい歌声にノックアウトされるのも好き。ここ数年たっぷりと聴いたので今年はパスしようかと思ってるけど、 Hjaltalinはポップで親しみやすくライブもすごくいいので、彼らのライブ未体験者は是非。

で、アイスランド人以外は見ないようにしていると言いつつ、 Owen Pallettも見たい。でも、教会の シンニード・オコーナーはパスだと思う。

 え〜、とうとうメガス まで今年は出るの?!すごい!メガス大師匠!!ビョーク好きの人は見逃さない方がいいですよ。なにせビョークは、忙しくなっても出来る限りメガスのバック・ヴォーカルはやってたくらいの人。平たく言えば、アイスランドのボブ・ディランみたいに、一本調子の歌だけど、でも、絶対に一度は聴いておいて損は無いと思う(私は過去2度ほどライブを拝聴し、インタビューまでさせていただきました。酒臭かった(笑))。

 あぁ、今年は久々に GusGus見たいよねぇ。HjaltalinのホグニもGusGusのニュー・アルバムに入っていて、ヴォーカルがものすごくパワーアップ。 Daniel Agustさまとマエストロ・ホグニのコンビなんて、これも身もだえもの。 サミーのビッグ・バンドも、見た事ない人はぜひ!

 シュガキュ関係を網羅したい人はGhostigital は不可欠だし、去年Stafraen Hakon がよかったし、ハープを作ってくれるLarusも出てくるだろうから、見に行かなくちゃ。Q4U って80年代のバンドのあれ?というポップ・バンドも出て来るそう。これって半ば怖い物見たさに見てみたい!それに Pornopopまで!Pornopopは全アルバム持ってるんだけど、ライブを見た事がないし、エアウエイブスに今までは出てなかったんじゃないかな。
 おぉ、Ghostigitalの前に、話題の Samarisが出るじゃん。Elin Ey はMezzoforteのキーボードのEythorのお嬢さんのはず。
 
 そして 究極の親子対決が!それはビョークとシンドリ・エルドン。全く同じ日の同じ時間に別の場所で演奏。ビョーク・マニアはどちらへ行く?! 

 メイン会場で見られなそうな人は、なるべくオフ会場で捕まえようと思うけど、そんなに上手く時間調整がいくかなぁ。

 あぁもう、文字通り、ピンからキリまで、心躍るアーティスト満載で、今年はお茶を飲む時間も、食事時間もゼロにする覚悟か、と。いつも欲張りすぎて、バテで途中で投げ気味になる時があるので、今年はホント、ペース配分をよく考えなくちゃ。

 今までは、私が行きたい会場が固まっていたからいいけど(徒歩30秒から2分の範囲)、今年はハルパが出来て、ちょっと離れているので(5分程度)、それを行き来するのは辛いから、どう上手に各会場を回るかですね。どの会場も、ほぼ絶対に時間通りにいかないから。

 という、超独り言のブログでした。これを難なく解読できる方は、かなりアイスランド音楽を聞き込んでいると認定します。(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif




  アイスランドのトラッドもあります!↓


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by icelandia | 2011-09-28 01:06 | アイスランドってどんな国? | Comments(2)
今年で第6回!アイスランド・エアウエイブス&オーロラ・ツアー説明会最終案内!
 暑い日が続きます。熱中症に気をつけ、必ずマメに水分と共にミネラル分も摂取してくださいね。
 日本はうだるような暑さ、レイキャヴィクは気温20度足らずの快晴、晴天続きでしたが、どうやら今週は雨模様になりそうです。そうはいえ、アイスランドの天気は変わりやすいため、一日中ジトジト降りっぱなしということはあまりありませんが。

 さて、そんな中、アイスランド・エアウエイブス&オーロラ・ツアーの募集が終盤になってきました。今年はビョークのアイスランド公演を見るチャンスもあり、フェスの出演者も粒ぞろいで、今年の私は身体を5等分くらいに引き裂かないと全部は回りきれないことでしょう。
 そうなってくると、逆にビョークのライブが恨めしいかも。ビョークの裏に私の好きなアーティストがやっていたら、大泣きだもん。でもビョークも見たい!(どっちやねん!!)

第6回:
小倉悠加と行くアイスランド音楽フェス&オーロラの旅7日間

(9日間ヴァージョンもあります)
2011年10月11日(火)〜10月17日(月)

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 このツアーについての説明は、こちらのブログをご一読ください。

 このツアーは、お客さまの便宜を事細かく考えてサポートし、自分で自由に歩いて発見したり、好きなアーティストを探求することのできる余地を充分に残した楽しい内容です。

 今年でツアーは6年目(6回目)を迎え、毎年お客さまからいただくフィードバックやリクエストを反映して内容も充実。私が現地の音楽関係者やアーティストと顔なじみであるからこその、ちょっぴり特別な情報や待遇などが発生することもあり、それが大きな違いを産むうれしいサプライズが毎年起こっています。

 物事は何でもそうですが、実際に行ってみないと分からないことが沢山あり、エアウエイブス初参加前のレイキャヴィク滞在時間が一ヶ月間にも及んだ私でも、最初の時はアタフタ&右往左往&よくわかんないで終わりました。
 もちろん初回もそれなりにすごく楽しかったのですが、やはりもっと情報が欲しかったなぁと痛感したものでした。

 それは誰でも同じなのか、よく現地で日本人の方に私は呼び止められ、いろいろと質問をされます。それは音楽関係者でも同じで、評判を聞きつけてやってきたのはいいけれど、よく訳が分からずだった人が、私と少し話をして「なるほど、やっと分かりました」ということもありました。
 あまり分からなくても、それなりに楽しめることは楽しめますが、せっかくアイスランドまで行くのですから、しっかりと情報をゲットして、フルに楽しみたいと誰でも思うのではないでしょうか。

 なのでこのツアーは、アイスランドまで遠出をするみなさんに、最初から充分に楽しんでいただけるように細かな配慮をしています。実際に評判がすこぶる良くて嬉しい限りですし、私が蓄積してきたものを出来る限り現地でみなさんと共有しますので、ぜひ充実した時間を過ごしてくださいね!

 以下が最終の説明会になる予定です。希望があれば9月にあと一回やってもいいのですが、既にかなり参加者が決まっているため、席がとれるかが問題になるかもしれません。

アイスランド・エアウエイブス&オーロラ・ツアー説明会
終了致しました

(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif




  アイスランドのトラッドもあります!↓









ビョークのライブ決定!エアウエイブス・ツアー!↓
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by icelandia | 2011-08-15 19:18 | News | Comments(0)
回顧録:2003年エアウエイブス最終回。台所から生まれる企画、シガーロスとアルバム・リーフの共演
 2003年のアイスランド・エアウエイブスのレポート最終回です。長ったらしい文章ですが、読んで一番面白いし、アイスランド音楽に関わり始めたばかりだからこそ、シーンの真髄がよく出ているかと自分でも思います。今はもう知りすぎてしまって、ちょっとこういう文章は書けないかも、とも・・・。

2003年Icelandic Airwaves見聞記 :パート3

 「パート2」はこちら
 前回も書きましたが、正しくは「Iceland Airwaves」です。2003年には、フェスの名前さえ正しく把握してなかった私(汗)。本当に失礼します!
***

 到着したのは、中心地からほんの1-2ブロック離れたレイキャヴィークにありがちな細長い建物で、階段のところにずらりと靴が並んでいた。そう、アイスランドの家では日本と同じように靴を脱いで上がる。

 部屋の中に入るとテーブルを囲んで10名ほどが整然と座り、ごく静かに笑談していた。奧にピアノがあり、部屋中の数カ所に書棚があり、読書家の多いアイスランドらしい内部だ。私は身近にある椅子に座った。それにしても私はここにいる誰も知らないし、誰も私のことを紹介してくれない・・・・。ちょっと居心地が悪かったが、ボケっと座っているのもバカみたいなので、隣の男性に「ここにはどんな人が集まっているの?」と聞いてみた。

 切り出してしまえば簡単だ。ここにはミュージシャンやビジュアル・アーティストが集まっていて、あと30分ほどで出番が来るミュージシャンもいるということを隣の彼は快く私に話した。しかし私が話しかけた彼とて全員を知っているわけではないという。ま、そんなものだろう。そして私の左から2番目に座る細面の彼を差して、
 「それから、この彼はMaus(マウス)のメンバー」だという。
 「あぁ、マウスね。アルバムのCDカバーの内側にあるポケモンは、著作権にひっかからないの?」と私がすかさずそのマウス君に質問した。

 マウスはアイスランド国内では安定した人気と実力のあるバンドで、当然エアウエイヴスでも演奏していたが、時間が合わず見ていなかっ
た。アルバムは聞いていたしポケモンの件は気になっていたので、話のきっかけついでに尋ねてみた。
 マウス君によれば、あのポケモンはギター・ケースに張ったステッカーの写真であるという。正規品を写真に写したものなので、著作権は違反していないというのが解説だった。ホントかな?
 
 そんなこんなで話が弾んできたところに、ヨハンが「紹介したい人がいるからキッチンへ来てくれ」と私を呼びにきた。そして紹介されたのは、Kimono(キモノ)のメンバーであるというアレックス。
 ははぁ、そういうことなのか。いつもメディア・センターで顔を会わせていたこの彼は、キモノのメンバーでもあったというわけだ。

 8月に訪氷した際キモノは湾岸の博物館でパフォーマンスを見ていた。そのキモノのヴォーカルとメディアセンターの彼が同一人物であるとは、紹介されるまで気付かなかった。そして彼はアイスランド人ではなくカナダ人だという。どうりで彼がアイスランド語を話すところを見たことがないわけだ。
 
 何でもヨハンはこの建物の上階に一時期住んでいて、引越時にアレックスから椅子を借りたことがあったとか。そんな雑談はいつの間にか先日のキラキラのパフォーマンスのことになり、気付くとふたりは、年末にヴィジュアルと音楽を融合させたライブをやってはどうか、という企画を話し合っていた。

 「キラキラがやってたみたいに、音楽とヴィジュアルの両方を重視したもので、ステージに奥行きのある場所がいいな。オーケストラ・ピットがあるとか、とにかく適度な段差があってどちらも強調できるような感じにしたいんだ」
 「そうだね。既にあるビジュアルを映像アーティストから提供してもらってもいいし、音楽に合わせたいなら新たに制作してもいい。アーティスト側は手弁当でもいいけど、そうなると映写機器や音響機材に金がかかるから、その実費くらいは賄える程度に協賛を取りつけて・・・・」

 それならあそこの劇場はどうか、どのアーティストに協力を仰ぎどこまで市が協賛してくれるだろうか等、私の目の前でどんどんと会話が進み、イベントの輪郭がおぼろげに浮き上がってくる。文章にしてしまえばそれだけのことだが、私は天と地がひっくり返るほど驚いた。
 
 英米や日本の巨大音楽マーケットの、それもメジャーな会社の内側しか知らない私にとっては、これはもう大ショックだった。イベントの企画というのは、企画会議があり、コンセプトや予算を練って出演者を依頼し、各企業から協賛を取りつけ、どう運営するか・・・というような、商業ベースの物事の進行しか馴染みがないため、民家のキッチンの一角でチップスをつまみながらビール片手に企画が生まれてくるその瞬間を目の当たりにしたことに、目眩がするほどのショックを覚えた。そして同時に、これがレイキャヴィークの音楽シーンの原動力であり強みであることをひしひしと実感した。
 
 「え?本当にそれを年末にやるの?」
 「面白そうだろう。ぜひやりたいよ」とアレックス。
 「ここではこんな風に何かが始まっていくのね。つまりキッチン・モーターズも、アパラットもこんな雑談から生まれてきたわけ?」
 「そうだよ。自然なことだろう」とヨハン。
 「マジ???!いつもこんな風に物事が始まるんだ・・・」
 
 どうやら二人は、話の成り行きに驚いている私を奇異に感じているようだった。彼らにとってはそれが当たり前であり、日常茶飯事である。驚きに値する要素はない。総人口28万人では商売にならないのか、世界の大手レコード会社の影はこの国では薄い。イニシアチブを取る商業ベースの音楽会社が不在であるからこそ、アーティスト自身が動かなければ何も始まらないし、今までもそうやって自らの手でシーンを動かしてきた。
 音楽アーティストというと、アーティスト以前にまずレコード会社がありマネージャーがいて、その壁を乗り越えないとアーティストに到達できないという図式が。私の音楽業界人生20年の常であったが、そんな贅肉のない彼らは、こうしていとも簡単に面白そうな企画を立て、その実現を楽しみに日々を送っていく。至極純粋で分かりやすい動機だ。そんな当たり前のことに驚いている我が身を振り返り、いかにどっぷりと商業主義にはまっていたのかを思い知らされた。
 
 世界が注目するレイキャヴィークの音楽シーンとは、そういう場所なのだ。この自由な空気と積極的な姿勢が、あのビョークを産み、シガーロスを輩出し、カラシを世界に送り出してきた。
 
 私が唖然としている間にも、アレックスとヨハンは盛んにその計画を練っている。すると私の横に立っていたラゥルスが、「これを見てごらん」とニタニタしながら新聞記事を開いて見せた。
 それは彼が自社レーベル第一弾としてCDをリリースするエイヴォール・パルスドッティルの新聞の全面記事だった。それもフリーペーパーではなく、しっかりと購読料を取るアイスランド最大にして最高に信頼されているモルグンブラジズ紙(Morgunbladid)である。
 「すっごーい!どうしたのこれ?」
 「明日の朝刊なんだ。いいだろう。彼女はフォトジェニックじゃないんだけど、カメラマンが頑張って時間をかけてたから、すごくいい写真になってる。それにほら、表紙の上にも顔写真入りでこの記事のことが紹介されているだろう。もう大満足だよ」とご満悦。
 
 ラゥルスはビジネスマンではあるが、アーティストに負けず劣らず信念を持って音楽に携わっている。売れ線狙いの商業的な音楽は排除して、「この音楽をぜひ聴いてほしい」という音源だけを集めたCDショップ、12Tonar (トエルヴ・トーナー)を開き、いまや音楽出版、レーベル運営にも手を出そうとしている。彼の話は別口に詳しくするとして、アーティストとは動く場所こそ異なるが、ラゥルスはこういったアーティストのよき理解でありシーンを支える立て役者のひとりだ。
 
 私の目の前でシーンが動いていくような、レイキャヴィークの音楽シーンの真髄に触れたような、そんな感覚にとらわれた上に、先程のテーブルの面々に誘われてアイスランド産のブラック・デス(=黒い死)と呼ばれるウォッカ並の強い酒をあおったせいか、軽く頭がクラクラする。「あぁ、本当に来てよかった」と心地よい酔いを感じた瞬間だった。
 
 心底満足してしまったので、これで日本へ帰ってもいいくらいだったが、夏に東京へ招聘したトラバントを地元で見なければ悔いが残る。
 その場に居た何人かが出番になるので会場へ向かうというので、私もアレックスの家を出ることにした。彼らは港にある美術館(Hafnarhus ハフナルフゥス=ハーバー・ミュージアム、レイキャヴィーク・アート・ミュージアムとも呼ばれる)へ向かい、私とクリスティン・ビョーク(=キラキラ)と彼女のボーイフレンドでハドソン・ウェインというバンドのメンバーの彼は、トラバント目当てにナサへと足を運んだ。
 
 ナサは熱気ムンムンだ。すごい人混みで前の方へ行くには時間がかかりそうだし、人混みをかき分けるのは至難の業だなぁと思っていると、こっちへいらっしゃいとばかり、クリスティンが奧へ行こうと私を手招きをしている。奧の方はやだよぉ、アイスランド人は背が高いからステージが見えないだもんと思いつつ、仕方ないので彼女に続けば、なーんてことない、ステージ前への近道だった。

 すると間を置かずトラバントのメンバーが現れた。既にアイスランドでは人気が確立されているだけあり、客もバンドも演奏前から出来上がっている様子。おぉ、東京よりも衣装も派手じゃん。顔や身体にはグリッターが塗りたくられている。クリスティン(通称キラキラ)に「トラバントのメンバーの身体にキラキラがついてるね」と言うと、ニッコリしていた。

 ライブは東京公演と同じくゆるい曲からのスタートだが、最初からエンジン全開だ。ヴォーカルのラグナーが客席を煽れば煽るほど、観客は喜んでついてくる。日本では彼のエッチな仕草に度肝を抜かれ、客が引いたことがあったが、ここではみんな大喜びだ。アイスランドに何度か滞在して分かったことだが、彼らは人生にジョークを求める。それもイギリス人的なスノッブな「ユーモアのセンス」などというものではなく、悪趣味と紙一重の毒のあるジョークを好む。トラバントはそれを体現したようなバンドなのだ。だからアイスランド人のジョークを理解しない限り、彼らを真に楽しむことは難しい。    
 ひねりのきいたエレクトロ系のサウンドも面白いが、彼らの醍醐味は、毒あるジョークを熱を込めて大まじめに演奏するところのコントラストにある。私自身が選んで東京に呼んだバンドだったとはいえ、日本向きではなかったとちょっぴり反省。地元でのライブはメタクタ楽しく面白く、大笑いしながら楽しんだ。
 
 さて、私はBlake(ブレイク=元GusGusのメンバー)を見るつもりだったが、クリスティン達は美術館へ戻るという。

 「The Album Leafを聴きにいきたいの」ということだ。
 「それって誰?アイスランド人?どんな音楽?」
 「私もよくわからないんだけど、シガーロスのメンバーが関わっているっていうから、チェックしておこうと思って
 そうかぁ。シガーロスと聞いては私も行かざるを得ない。ブレイクも面白そうだが、ダンス・ミュージックであることに違いなく、そういう意味では想像がつく。そうなると、断然シガーロス系に軍配が上がる。うーん、やっぱり持つべきは音楽通の友。
 
 ハーバー・ミュージアムに到着すると、ちょうどこちらも前のパフォーマンスが終わったようで、忙しなく人が出入りしているところだった。まずはガールフレンドを連れているムギちゃんに会い、それからクリスティンが、「彼女もミュージシャンなのよ。アミナというストリング・カルテットのメンバーで、この前ムームというグループといっしょに東京へ行ってきたばかり」とオゥロフを紹介してくれた。アミナはシガーロスの日本公演のバックを務めていたし、ムームは私のお気に入りバンドである。
 オゥロフにあいさつし、「東京のリキッドルームでの公演、素晴らしかったわ」と言うと、私がムームの東京公演を見ていて日本からわざわざエアウエイヴスを見に来ていることに非常に驚いたようだった。そういえばムギちゃんも、ライブ後に私を見て驚いていたっけ。こんなに頻繁にレイキャヴィークに来る日本人は珍しいのだろう。

 ムームと聞いて心躍った私は、あれやこれやと彼女にぶつけてしまった。
 「ジョニー・キャッシュへの歌もスペシャルだったし(日本公演がジョニー・キャッシュの葬式の日であったため特別に一曲披露していた)、ムームの音はレイキャヴィークの街の雰囲気をよく伝えていて、アイスランドが思い出されて、聴いているとこの街がすごく恋しくなって、何度も涙しそうになったわ。それで、ニュー・アルバムの進行状態は?どんな感じの曲?ツアーは?」

 と、質問を連発する私に彼女は戸惑いながら、「私はツアーに動向しただけでレコーディングのことはあまり分からないの。ごめんなさい」と言われてしまった。確かにそうなのだろう。ムームは双子の姉妹と2人の男性から成るグループであるが、この双子の片割れが脱退したので、彼女はその穴埋めをしたにすぎない。

 それじゃ他のメンバーによろしくと言ってオゥロフと分かれ、座る場所を探すことにした。狭くはない会場なのだが、かなりごった返している。ざっと見たところ軽く2百人は集まっていそうな感じで、この手のライブにしては破格の客数だし、アーティストや業界関係者が占める率がとても多いように見えた。
 
 ステージに現れたのは、シガーロスのキーボード奏者であるキャータンと、同じくシガーロスのドラマーのオリー、それからギターがジ・アルバム・リーフことジミー・ラヴェル、バイオリンの女性はアミナの一員であったようで(前述のオゥロフではない)、その4人でのステージだ。
 そしてジミーがギターを演奏し始めたとたん、私は心の中で悲鳴をあげた。だって、モロ好き系の音なんだもん。

 しっとりと落ち着いたアコースティックなギターの響きに、ヴァイオリンの暖かな音が踊り、キャータンの幻想的なキーボードが全体を包むと、そこに抑えたビートのドラムスが加わる・・・・。北欧の冷たく澄んだ空気を、更に幻想的にするような濃厚かつ甘美な世界に、気持ちよく酔いしれる以外何ができようか。
 ジ・アルバム・リーフを聴いている間、私はひたすら幸せだった。時々ビール瓶がフロアに転がり、カラカラと甲高く鳴る音まで効果音に聞こえるほど、何もかもが完璧に思えた。博物館というスノッブな空気の会場、レイキャヴィークの静寂、そして街を囲むアイスランドという驚異の大自然に、これほどしっくりくる音楽はない。それに単なるミーハーだが、シガーロスを思いがけず地元レイキャヴィークで聴くことができたのが、とてもうれしかった。そこに居合わせた観客も同じ気持ちだったのか、最後は大拍手のスタンディング・オベーションだっ
た。
 
 ハイになるのは脳内ホルモンの仕業であるという。心地よい音楽は人をナチュラルハイにする。GusGus(ガスガス=現地ではグゥスグゥスの発音)を見ると言っていたクリスティンは、「やっぱり眠くなったから帰るわ」と脱落し、他の関係者も次々と帰宅の途へついた。私も最高にいい気分だったのでホテルへ帰ろうかとも思ったが、欲張ってGusGusを追求することにした。

 時間はちょうど深夜0時。ナサは相変わらず入場止めの満員御礼状態。私は緑色のプレスパスをひらひらさせて、優越感に浸りながら会場内へ。既に12時からのインターナショナル・ポニーのパフォーマンスが始まり、御多分に漏れずビート強調でガンガンやっている。確かに楽しいパフォーマンスだし、気持ちよく乗れるのだが、私が感じるレイキャヴィークの雰囲気とは趣が違う。数曲は楽しんで聴くことができたが、この調子であと一時間GusGusを待つのは辛い。
 
 アレックスの家を出た時点から、すべてがオマケだ。今日は十二分にすべてを堪能した。今夜はこれでお開きにした。
 
2003年10月19日(日) 
 今朝は何やら外が騒がしい。ホテル・ロフトレディールの私の部屋はアイスランド国内とフェロー諸島などの近隣の島への航空便が出ている空港の真ん前で、それでも普段はごく静かなものだ。なのに今朝は何となくワサワサと気配がする。

 カーテンを開けて驚いた。小型のプロペラ機が・・・・30機ほどずらりと揃っているだろうか。何でも開港100周年記念とかで、航空ショーがひらかれていた。日本に残してきた息子のためにと動画を撮っていたのと、贅沢かつわがままな話ではあるが、この2-3日で数年分の音楽を一気に体験してしまったような感じもしていたので、ショボショボした目で町中のシラカスまで出ていく気がせず、結局この日は丸一日ホテルで過ごした。
 というわけで、私にとっては正味4日間のエアーウエイヴスとなった。(小倉悠加/ Yuka Ogura)c0003620_13213440.gif




  シガーロスの幻のアルバムも再入荷!↓


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by icelandia | 2011-08-09 23:33 | アイスランドってどんな国? | Comments(0)
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