レイキャヴィーク市バス:運賃550円は痛いが、生徒・学生は無料! |
ICELANDiaのブログにご注目いただき有り難う御座います。今回はレイキャヴィークのバス・システムについてを。 人口30万人の国、アイスランドにも公共交通システムはあります。ケプラヴィク国際空港からレイキャヴィーク市内までのフライバスはとても便利だし、市内のローカル・バスも私は愛用しています。地方へは長距離バスも出ているし、夏期であればバスで国内を一周することも可能。 電車は。。。。現在はありませんが、空港/レイキャヴィーク間だけは鉄道の建設予定はあるそうです。 レイキャヴィーク市バス http://www.bus.is/english レイキャヴィークのバス・システムは基本的には使いやすい。一番素晴らしいと思えるのは、バス・ルートのマップが無料で貰えること。だってぇ、東京なんか、どんなバス・ルートになっているのかわからないので、私は地下鉄しか使ったことがないだもん。 そのバス・システムがこの春から少し変わりました。この改訂が非常に不評で、ルートは少なくなったし、停車地も少なくなったし、本数も少なくなった。おまけに料金が280iskにアップ!280アイスランド・クローナと言ってもピントこないことと思いますが、「アイスランド・クローナx2」が日本円になります。 ということは、バス一回の乗車料金は約550円!! 日本の公共交通の料金が優等生的に安いこともありますが、あなたぁ〜〜、550円て・・・(涙)あと110円足せば、首都圏のタクシー初乗り料金です。円安が痛いわぁ。 2003年に私が最初にアイスランドへ行った時は200iskだったので、この4年間で40%もの値上げ!街の隅から隅までよく利用していましたが(徒歩20分程度の距離)、これではもう使えない。バス3回乗っただけで1600円ですか・・・という、ビンボーな嘆きはここまでにして、ユース・ホステルに宿泊予定のみなさん、よーく考えましょう。ユースに宿泊すると街まで40分歩くか、バスの使用になります。往復で一日千円超えるし、下手するとバス代だけでン千円になりかねないので、レイキャヴィークの街中の観光であれば、その分の代金を最初から宿代に盛り込んで、街中に宿泊した方がよさそうです。 そしてこの 春の改訂に対する苦情が非常に多いので(当たり前!)、当局がそれについての説明を行いました。まっとうな理由のように思えます: *夏期はバス利用者が45%減るため、毎年夏と冬では常にバス・スケジュールは異なっていた。 *近年詳細な調査を行った結果に基づき、赤字を減らす努力をしている。市民の税金で公共交通を走らせている以上、夏も冬も同じようにバスを走らせている方が無責任. なるほど、でもこのままでは非常に使いにくいという声も。しかし 秋からは便利になることを当局はお約束: *秋になれば乗降客の多いルートの本数を増やし、少ないルートの本数を減らすので、より便利になるはず。 *バス停のすべてに名前をつける *秋からは生徒・学生の運賃を無料化。 バス停の名前?!今まで全部のバス停に名前がなかったのね、やっぱり・・・。アイスランド語が理解できないせいかと思っていました。どーりで、誰に尋ねてもアバウトなインストラクションしか貰えないことがあり、「バス停の名前は?」と聞いても「大丈夫、誰でもわかるから」って、質問に答えてないだろうと毎回心の中で突っ込んでいたら、そういう事情だったのね。バス停命名歓迎です。 それから学生の運賃無料化とは何という太っ腹。生徒や学生はお金がない時は歩くものですが、大学生は卒業後に就職し、一台目の自家用車などを買う年齢でもあるため、公共交通に乗ることを覚えてもらいというのが狙いのようです。 というのも、現在のレイキャヴィークには自家用車の所有率が高すぎる。なんでもヨーロッパでは千人の人口に対して450台の乗用車が平均的な所有率だそうで、10年ほど前のレイキャヴィークもその程度でしたが、ここ数年のバブリーな経済のせいか、現在の所有率は千人に対して610台。これは車社会であるアメリカの所有率に匹敵し、これ以上市民が自家用車に頼るようになっては、道が混むし、CO2の排出も増えてしまう。自家用車一台持つと、年間150万円程度のコストがかかるので不経済性もアピールしたい、と。そういった意味もあり、若い人のバス料金を無料にして自家用車の購買・使用を極力抑えたいのだそうです。 シニア市民は?という疑問も出てくるかもしれませんが、まずは若い人が先で、その他のカテゴリーの市民は、おいおい考えるそうです。 ちなみにバス料金は現金オンリーで、さもなければ大きなバス停で回数券を買うこと。回数券はカードで購入できます。また水素バスの運行実験は3年の満期を迎えたため、現在はやっていません。早期復帰を望みます。 レイキャヴィーク・ツーリスト・カード http://www.visitreykjavik.is/displayer.asp?cat_id=294 一日たくさんバスに乗ったり、美術館巡りなどを考えている場合はツーリスト・カードが便利で、有効期限が24時間、68時間、72時間と3種類あり、それぞれ1200isk, 1700isk, 2200iskというお値段。美術館、博物館、市民プールの入場はこのカードを見せればできるし、バスも乗り放題なので、使い方によってはとてもお得です。 レイキャヴィーク観光地ホップ・オンーホップ・オフ 2005年からお目見えしたサービスで、観光客がよく回る10カ所をルーティングして、一日自由に乗降できる「ホップ・オンーホップ・オフ」のバスもあります。赤いダブルデッカーで、いかにも「観光しています!」という風情が、ちょっと嬉し恥ずかし。 運行しているのは朝10時から午後5時までで、約30分間隔でバスが来るはず。料金は1500isk(24時間有効) 2005年、2006年の運行は確認していますが、2007年もやっているのかしら?2007年は未確認です。アイスランド航空のここ↓http://www.icelandair.com/home/packages/add-ons/tours/detail/store1117/item109773/で扱っているところを見ると、まぁやっているのでしょう。でも、上記のツーリスト・カードの方が断然お得に見えます。 この夏アイスランドへ行かれる方々、自分の足とバスを賢く使って、楽しい旅をしてくださいね!(小倉悠加) ↓サウンドトラック『スクリーミング・マスターピース』 予約受付中!送料無料! |
by icelandia
| 2007-06-24 16:34
| アイスランド旅行お裾分け情報
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