シガーロスの名盤をアートで決定づけたゴッチ・ベルンホフト氏。原画展に向けて緊急インタビュー |
写真家シバノ・ジョシアさんさんの写真展『MARGINAL FIELD』と同時開催されるゴッチ・ベルンホフト原画展。 ゴッチ・ベルンホフトと名前だけを聞いても誰か分かりませんよね。ゴッチはあのシガーロスの名盤『Agaetis Byrjun』のアートワークを手掛けた画家、イラストレーター。日本では初登場の人ですが、地元レイキャヴィクでは既に画家、イラストレーターとして確固とした地位を築いているアーティストです。 例えば、1年ほど前に行われた大規模なこの展示会。地元の新聞でも話題になり、初日から売れ行きもよく、あまりの反響のため、一週間の展示予定が10日間も延長されるという異例の出来事にまでなったそうです。スクリーンショットはアイスランドで最も権威あるMorgunbladid紙。 私がゴッチの作品を見つけたのは約2年前。ポップ・アートや、音楽関係のアートを多く扱うギャラリーで、彼が10年ぶりに描いたシガーロスのあの絵を見かけて大興奮。そして2015年10月、前回アイスランドへ行った時、直接あの絵を買い付けできないかとダメモトで連絡し、そしてラッキーにもICELANDiaショップでの扱いを実現することが出来ました。こちらにあります。 そしてこの度、シバノさんからのご協力も得て、共同展示会の運びになったので、ここでゴッチ氏のことをご紹介しますね。といっても、プロフィールはあまり公開していなくて、10年ぶりにアート界の表に出て来たのが、たまたま私が見つけた時だったようです。 シバノさんの「アーティストトーク」の際、レイキャヴィクで行った彼のインタビューはビデオでご覧いただく予定で、その際にシガーロスの、あの絵の秘話も出てきますが、このブログでは今回の展示会に関してを緊急メール・インタビュー。 Y(私):今回の東京の展示会の大きなテーマは? G(ゴッチ):全般のテーマはないけど、シガーロス関係の絵と、現在私が描いているもの、それから、今回のために描き下ろしたアイスランドと日本を結ぶ絵がアルバム。 Y:いただいた絵は3パートに分かれていますよね。各々についてを。 G:メインはシガーロスの5作品。私は彼らのアルバムで名前が知られるようになったけれど、あれは10年間展示していなかった。The Focus Faceは私が最近描いている作品を垣間見ることができる。モノクロの絵は今回のために描き下ろした。二つの文化の類似点を示したくてね。日本とアイスランドは離れているけど、似たようなところも多い。 Y:日本のアートはよくご存知ですか? G:いや、コンテンポラリー・アートに関してはほとんど知らない。でも、もちろん葛飾北斎や村上隆のような巨匠は知ってるし、多大な影響も受けていると思う。 Y:1年前に、こうして東京で展示会をやることになるとは思いませんでしたよね。 G:考えられなかったけど、夢は見てた。私はアート作品を自己表現とする者だから、常に自分の作品を多くの人に見てもらい、フィードバックをもらいたいと願っている。そうすることにより、自分の作品がよりよく、深いものになっていくと思う。日本、そして東京というのは、少し怖い感じがしていた。なにせアイスランドは小さな国で人口も少ない。日本は人口も多く、東京は大都会だから、そういう場所での文化魂や創造力に押しつぶされやしないかと感じてる。でもロサンゼルスで芸術を学んでいた94年に、ヒデキという同級生であり素晴らしいアーティストが、私の作品には日本的な要素があると言っていた。 Y:ところで、あなたが好きなアイスランドの音楽アーティストは誰? G:もちろん最高なのはシガーロスだけど、マムット、サマリス、ヴォゥクなども勧めたい。そして私が今、本当に一番気に入っているのがSerengeti by President Bongoだ。 (う、逸れよく分かる。Serengetiのライブ、最高に最高だった。音楽的な技術に加えて、即興性、つまりはライブ感がものすごくて、あれはCDよりも絶対的にライブがいい!) Y:アイスランドのお勧めの食べ物は? G:アイスランド料理といっても、いろんな料理のフュージョンになってる。何を食べても味はいいと思うけど、食事に関しては日本の方がずっと先を行ってるよね。でもアイスランドには名物のホットドックがある。具は全部入りがいい。 Y:その他に、何かこの機会に言及しておきたいことは? G:私は80年代にグラフィティ・アートをやり始め、95年にアート・カレッジを卒業して以来、頻繁にプライヴェートの展示会を行ってきた。かれこれ30年ほどアートはやっている。いつも全力投球だし、全力を出し切るのが気持ちがいい。 そんな中でも今回の東京の展示会は格別な思いがある。誇りに感じてる。気持ちを込めて描いたし、なにせこんなに遠くの人にリーチできる機会に恵まれた事にも。どんな反応が返ってくるか分からないけど、それがどのようなものであれ、私には良いことでしかない。開催にご協力いただいた関係者のみなさま、そして見に来てくれるみなさまに、心からお礼を言いたい。ぜひそれを伝えて欲しい。 ↑これ、実は私がiPadで撮った写真なので、出来がよくなくて御免なさい。 私が突然投げたメールにも係わらず、本当に丁寧に、真摯に応えてくれて有り難う!回答は使えるところだけ抜き出して使おうと思っていたけれど、帰ってきた返事の全文を読んで、これはもう全訳スルしかないな、と。通じにくいところ以外は、ほとんど意訳もしてません。 レイキャヴィク滞在中、とても可愛らしいお嬢さんを連れた彼にも会っていますが、とても心優しく、芸術に真剣な男性でした。その素敵な素顔と、展示会の魅力が少しでも伝わっていますように。 ——————- 『シバノジョシア写真展&Gotti Bernhöft 原画展』 【会場】Gallery Conceal http://galleryconceal.wix.com/gconceal 【期間】2月8日(月)~2月14日(日)11:00~23:00 「入場無料」 ※下記日付は、開催時間が異なりますので、ご注意ください。 ・2/08(月)18:00~23:00 ・2/11(木)11:00~~17:30 ※19:00~「トークイベント」(要予約・有料) ・2/14(日)11:00~20:00 TEL:03-3463-0720 ———- 『MARGINAL FIELD』- アーティスト・トークイベント - 極北エリアでの撮影秘話など作品にまつわるシバノ氏のトークと、Gotti 氏インタビュー映像を上映!アイスランドを精力的に紹介し続ける小倉悠加をゲストに迎え、ここでしか聞けない同国の魅力をお届けする一夜! 【日時】2月11日(木) OPEN 19:00 / START 19:30~END 21:00 【出演】シバノジョシア、Gotti Bernhoft(映像)、小倉悠加 【料金】2,000 円(1ドリンク付、要予約) ※お名前と参加人数をご明記の上、予約専用アドレス(onabys@gmail.com)までメールをお送りください。 ぜひ会場でお会いしましょう。お待ちしています!(小倉悠加/ Yuka Ogura) アイスランドからの音楽とグッズ満載ショップ!↓ |
by ICELANDia
| 2016-02-06 03:32
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