アイスランド・エアウエイブス(8)どうしても止められないKiasmos、安定のSoley、締めはGusGus |
アイスランド最大の音楽フェスティバル、アイスランド・エアウエイブスのレポートの最後の方ですが、写真が多くなりすぎたので、土曜日の最終日は前半と後半に分けました。前回はこちら。 お客さまとの会食といっても時間はそれほどなく、1時間でレストランを後にして、ハルパへ向かいマス。そして数曲聞けたのがSofia Bjorg。伸びやかな美しい歌声のネオ・フォーク。どこかで必ず頭角を現してくると思います。まだ助走してる感じだけど、たぶんあと1-2年経験を積んでくると、とってもいいアーティストに成長してくれると思います。 そして待ってましたぁ。大好き!大好き!大好き!と単にコーフンする変なオバサンになってますが、Kiasmos。オーラヴルとヤヌスのプロジェクト。オーラブルはちょうどサラ・オットとのショパン・プロジェクトのツアー中で、このアイスランド・エアウエイブスだけのために帰宅。アイスランドに居たのは1晩か二晩で、本当は二人揃ってインタビューしたかったけれど、全く時間無しで残念。でも、Kiasmosは相変わらず気持ちがいい。 ヤヌスがKiasmosで作るビートは、エレクトロ系というのとも少し違っていて、オーラヴルの音もポストクラシカルっぽく、メロディアスではあるけれど、メロディに頼りすぎてもいなくて、不思議な浮遊感があるけど、ライブでガンガンくるところはノリノリだし、古いフレーズだけど、「チョー気持ちいい!」の極み。 アイスランド・エアウエイブスでは、なるべく以前に見たことが無いアーティストを見るようにしているとはいえ、やはり自分の音楽的趣味には勝てない。Kiasmosは以前に何度見た?と思うほど見てるけど、いいのです。全部行きます。行ける限り。 Kiasmosと同じ会場で次はBeach House、そしてBattlesとアメリカからの人気者が続くけれど、私はお隣の会場のSoleyへ移動。 Soleyを最初に見たのはSeabear時代に遡り、数年前にソロをオフ会場で見た時に、「この女性は絶対に日本でも受ける!」と確信を持ってン年。その間、Sin Fangことシンドリのバック・バンドとして出ていたり、ソロとしてメイン会場で見たり、前年は自宅でもインタビューさせてもらい、ずっと注目し続けている人。2015年にやっと念願の来日を果たせてよかった。セットリストは来日公演とほぼ変わらず。ゆったり聴けてほっこりした。 さて、ずっと立ち通しだったこともあり、体力的に辛いこともあり、座れる椅子のあるカルダロンへ。何度も書くけど、ハルパ内にはいくつも会場があって便利。2階から、Kaldalonという会場がある階下へ行こうとすると、2階への上り階段は怒濤の列。Beach HouseとBattlesの列みたいだった。一旦降りると二階に戻る時に苦労しそう。 そしてカルダロン会場でやっていたのがJacke Magnet Quintet。いつもお世話になっているヤコブ・マグヌソン率いるグループ。去年か一昨年も見たけど、その時よりもぐ〜っとまとまってグループらしいサウンドでした。基本はフュージョン。ものすごく正直に言うと、80年代バリバリの感じのフュージョンで、私は新しさをあまり感じないけど、たぶんその時代を体験していない世代にはいいかも。でも、グループとしては決して悪くないどころか上手いし、聴きどころも盛りだくさん。何よりも、ヤコブが一番得意として大好きなジャンルの音楽なので、彼がミュージシャンとして嬉々とキーボードを演奏している姿がとてもいい。 ここでシンデレラタイム到来。でも最後の日だから掟を破り、最後の力を振り絞ってGusGusへ。といっても夜中一時過ぎからなので、あと1時間もある。Battlesは混んでるのが分かりきってるので、お隣会場へ。 Suaun & Starrはアメリカのアーティストで、二名の女性シンガーをフィーチュア。ショーマンシップ豊かな楽しい典型的なアメリカン・ファンキー・ポップ・ソウル。楽しいことは楽しいけど、音楽的には特に新しいところはなく(だからの安心、安定感なんだけど)、良くも悪くも普通。アイスランド・エアウエイブスでは珍しいタイプの音楽。3-4曲くらいは楽しく聴ける。こんんなディナーライブがあれば、私は乗るんだけどなぁ。 そして遂に本日、そして2015年アイスランド・エアウエイブス最後の本番ギグ、GusGusへ。バトルズ最後の2曲くらいは聞いた。こうして見てしまうと、あぁ最初から見ておきたかったかもと思わせる演奏。 GusGusの開始は若干押して、夜中1時半過ぎ。久々にPresident Bongoの姿を見たかったし、ダニエルとホグニの2大ヴォーカルでのGusGusも見たことがなかったので楽しみにしていたんだけど、どうやらボンゴ氏はSerengettiだけに絞ってGusGusを抜けたようで、どこか私が想像していたGusGusとは異なっていた。それでも、ダニエルとホグニ二人が歌っているのはゴージャスで素敵。 時間が時間で、若者についていけず夜中の2時頃にリタイヤ。2015年も結局欲張って見たけど、出演250組の五分の一程度かな。 もちろん人気アーティストや知り合いのアーティストのライブを見るのも楽しみだけど、近年はフォトブースで毎年見かける海外のフォトグラファーやDJ、ライター等とも顔なじみになってきて、話したことはなくても「毎年お姿は見かけてました」みたいな会話があり、何となくそんなところでも連帯感が生まれてます。私は日本から毎年来てる、不思議な熟年女性のような感じ? ハルパからの帰り道、人気のホットドック・スタンドは大盛況。これが夜中の二時過ぎか?と思うほど。というか、そんな時間帯だからこそ混んでいるのがフェス期間ですね。 フェス自体は翌日の日曜日も軽くやっているけれど、私自身はツアー10周年の記念ディナーがあり、その後に少しだけ何かを見ようかなぁという程度で、これでほぼフェスは終了としました。(次回に続く)(小倉悠加/ Yuka Ogura) アイスランドの文化を運ぶショップ!↓ |
by ICELANDia
| 2016-05-15 19:29
| 現地滞在レポート
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