夏休みにアイスランド文学(児童書)『青い惑星のはなし』と音楽はいかが? |
暑くなってきましたね。いくらアイスランドのことを考えても、涼しく過ごせないICELANDiaです。が、まだまだ水風呂と扇風機でがんばっています。 いつかは書こうと思っていながら、ズルズルと伸ばしていた話題をひとつ。それは小説家のアンドリ・スナイル・マグナソンのこと。 ![]() ミュージシャンではないので直接的には伝わってきませんがが、6月末に行われたビョークとシガーロスの無料ライブの裏舞台では、このアンドリが色濃く関わっていました。なぜかといえば、現在彼はアイスランド国内での重要なオピニオン・リーダーであり、彼が書いた『Dreamland: a self help manual to a frightened nation(夢島:肝を冷やす国家の自助マニュアル)』という本が、このライブの根底に流れる考えとなっていたからです。 6月28日に行ったライブは自然保護の意識を高めるために行ったものですが、「自然保護」という言葉は語弊があるかもしれません。ビョークもアンドリも、単に自然を壊すなと言っている訳ではなく、もっと熟考を重ねてから進むべきだというのが主張です。 アイスランドは現在アルミ工場用に水力発電所をあちこちで計画中。アイスランドでは既に国民生活や基本産業に必用な電力の倍を出力していて、電力消費の50%をこのアルミ産業が既に使っている状態。確かにすべて再生可能なグリーン・エネルギーではあるけれど、これ以上自然を破壊して発電所を増やして、アイスランド国民に何の利益があるのか?と。 現在アンドリは小説家として成功していますが、大学を出てすぐについた仕事は、リームルというアイスランドの伝統音楽(語り部)のテープ保存、編纂で、その仕事をやりながら、アイスランド人と自然との関わり方に興味を持つようになったそうです。 ![]() 釘で太陽を固定してしまうことにより、青い星の半分がいつも明るく、反対側の半分がずっと暗闇になってしまい、世界が大混乱するというストーリーは、環境の変化による生活の影響を考えさせられます。また、夏が白夜で、冬の日照が3-4時間しかないアイスランドという環境に住まうからこそ、出てきた発想なのかもしれません。 そしてこの絵本はアイスランドでベストセラーになり、1999年に児童書としては初めてアイスランド文学賞を受賞。そして彼の作品で次に話題になったのが2006年に発表した前述の『Dreamland: a self help manual to a frightened nation』。これは、大ベストセラーになり、同年のアイスランド文学賞の大賞を受賞。間もなく英語ヴァージョンが発表されます。 で、何が言いたいかといえば、夏休みの宿題に何か読書をという時、この『青い惑星のはなし』はどうかなぁと思うからです。基本的には児童書ですが、大人として導き出せることがこの本にはたくさん詰まっているようです。 ![]() このアルバムはアイスランド国内でも見付かりませんが、アンドリの厚意でICELANDiaでアンドリのところにあった在庫を卸してもらうことができました。 いかがでしょうか、夏休みの間に、アイスランド人小説家による物語を、作者自身の朗読と、ムームの音楽で楽しんでみては。本来は本とセットでお届けできればいいのですが、ICELANDiaではCDのみのお取り扱いになります。が、 CDの商品ページに本の購入リンクもありますので、どうぞご利用ください。 ということで、夏休みの間、ちょっぴりですが、この『Blai Hnotturinn』を値下げします。ぜひこの機会にご利用ください。 こちらにあります。 (小倉悠加 / Yuka Ogura) ![]() CD "Blai Hnotturinn" is available at ICELANDia music shop. Yuka 音楽で楽しみ、心に潤いを与えませんか?↓ ![]() 2011年もアイスランド・エアウエイブス・ツアー!↓ ![]() 溶岩ジュエリーはロハス・デザイン大賞最終ノミネート作品! こちらで購入できます↓ |
by icelandia
| 2008-07-18 12:03
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